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死の大陸編 青年期

第39話. 地下通路

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 何が悲しくて10年経った今も、この地で暮らしているのかさえ分からないでいるが、この地での生活も10年過ごすと、いろいろサバイバル生活も板についてきていた

 ワイルドだろう!

 
 アースもこの10年で食べるわ、食べるわ!

 芝犬位の中型犬サイズだった頃から比べ、今ではゴールデンレトリバーの大型犬サイズに成長している

 この先、theフェンリルの大きさになるまで、一体どれだけの時間と食糧を費やせば、あの完全体になるのか全くもって考えたくもない。


 時間と言えば、この世界の時間の流れが地球とほぼ変わらない事が分かった


 暇な時に砂時計を作り確認してみると、日中に見えている惑星3つと夜中に見える惑星3つが入れ替わると、ほぼ24時間が経過していた

 
 1年で365回の昼夜を繰り返したが四季もなく、気候も変わらず安定しており、計算すると3600日の約10年が経過していた


 その間、アースと一緒に大陸のあちこちを、見て回ったつもりだったんだが、それでもまだ大陸全体の20%位しか制覇しきれてなく、とにかくこの地は緑溢れる大陸で覆われ、改めて広いと思い知らされた

 その昔、ランディア大陸と呼ばれていた時代に、国が存在していた事を父さんから聞いていたので、探査目的でその場所を探し出した

 そこは、大森林に覆われており、近くで観てみなければその場所に建物が建っているなんて、絶対に分からないほど緑に覆われていた

 建物は、ほとんどが半壊もしくは全壊しており、木の葉やツルで覆われ、ジャングルの一部となっていた

 ただそこには間違いなく、国が存在していた!

 国が栄えてた時は、そこそこ繁栄していたんだろうと思えるほど人工物もたくさんあり、2、3階建て位の高さの建造物が所々あった

 その建物から地下へと通じる道を進むと、やがて地上に出たと思えば、そこは大きな石像の中であったり、あちこちで見つけては探索を繰り返している


 地上では感知魔法で魔物の数と場所を把握できるが、洞窟の中や地下の中では感知しずらかったり、場所によっては完全に遮断されてしまう場所もあり、自分の周辺しか把握出来ない事も多々ある

 その為、敢えてこう言った場所を見つけると、優先してその地下に潜り込み、どんな状況下でも対応できるように、実戦と魔法の練習を心掛けている

 その甲斐あって、探知能力も格段に磨きがかかり、魔法も上達してきている


 地下にはいろいろな物が眠っており、屋外と違って野ざらしになってないので、かなり保存状態の良い掘り出し物が見つかる


 当時のヒト族が、魔物から逃げ延びる為に作られたと思われる隠し扉があったりすると、高い確率で、そこにはキラキラした宝石があったり、武器に防具と価値のありそうな物も見つかるので、気分的にはトレジャーハンターだが、どちらかと言えば今の職業は盗賊だろう!

 
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