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死の大陸編 幼少期
第20話. レッドパイソン
しおりを挟むまたも奴はタイミングを見計らったかの様に、そこにいた
やはり来たかぁ!
君のその嗅覚は大したもんだが、絶対に確信犯だろ!
貯蔵庫を造ったのはいいけど、全然食材が備蓄できてないんですけどぉ!
「何これ!リン!ご飯!!」
「そうだよぉ、今日の僕のご飯だよぉ」
「美味しそうだねぇ!!」
もはや君はそれしか言えないんだろう。
「君はこれが何か分かるかなぁ?」
「ご飯!!」
「違ぁーう!これはブラックパイソンなのかなぁ?」
「うんっ、違うねぇ!レッドパイソンだよぉ!メスだね!」
「そのまんまなのねぇ」
まぁいい、気を取り直してこのレッドパイソンなる蛇を捌いてご飯にしよう
「ところで君はいつも何処に行ってるの?」
「うんとねぇ、リンの事を話しに、母さんのとこ!」
「ん?母さん!!」
「うん、そうだよぉ」
「ひょっとすると父さんもいるのかい?」
「うん、いるよぉ」
あぁ、両親はご健在だったのね。
当然ながらこの世界の事を何も知らないし、このフェンリルの名前も知らない
と言うより教えてくれなかった
なのでこのフェンリルに親がいるなんて考えてもみなかった
今日のご飯をあげる条件として、フェンリルにこの世界の事も含めていろいろと聴きながら僕は蛇の下処理を淡々とこなしていく
魚を焼き終えたので、僕が先に1本取って焼き加減を確認した後、それを食べながら残りを冷やしてフェンリルのとこに置いてあげる
瞬く間に即完食!
次なる食材は蛇!
蛇は先程、皮を剥いでから中の内臓を取り出してから、しっかりと水で洗い流した後に胴体を吊るし、風魔法を使って乾燥させてから岩の上に置いている
そこからまず僕の分だけ、適当な大きさに切り分けてから串に刺して焼いていく。
フェンリルの分は、どうせ沢山食べるだろうから大きめに切ってからから焼いてあげる
こんがり焼き上がりひと口食べてみると、意外と食べれる
臭みもなく魚のような食感であっさりしているが、小骨が多い
全く食べれない事はないが、やはり塩が欲しい。
残りはフェンリルにあげようと、すぐに焼きあげ置いてあげると、ガツガツと食べ始めて言うことは一緒だった。
「美味しいねぇ!!これ美味しいよぉ!」
その後もフェンリルは残りの食材を持て余す事なく完食してしまう
満足したのか食後は眠そうにしている
その後は僕と一緒に洞窟に戻りながら会話していると、急にフェンリルが僕の方を見て
「リン、明日僕と一緒に山に行こう!!ねっ!ねっ!」
「山⁉︎」
僕は頷きはしたが、その山が何処にあるのかも知らないし、すでに周りは山だらけなんだが答えてくれたとしても何とも言えない。
そして今日はそのまま眠りに就いた
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