20 / 260
死の大陸編 幼少期
第17話. スチーム
しおりを挟む新しい♪朝が来た‼︎
陽の光が洞窟内を照らし目が覚めると、今日も既にフェンリルの姿はない。
まず顔を洗い、朝ご飯は魚を食べようと昨日の川に釣りに向かう
もう手慣れたもんで釣り針に餌を付けてから釣り竿を構え、フィッシング‼︎
ウキが無くても釣り針がウキ替わりになっているので沈まないが、エサさえ付いていれば勝手に魚が食らい付いてくれる
アタリがきて、釣り上げ、容器にポイ!
短時間これを繰り返すだけで魚が一杯になる
収穫した魚に串を刺してから焼き始める
しばらくするといい感じに焼きあがり、1匹目を手に取り食べ始めると、何かが近付いてくる反応がある
魚を1匹食べ終える前に、奴はやって来た
昨日と一緒で全速力のフェンリルがやって来る
「何⁉︎何⁉︎リン何してるのぉ⁉︎」
デジャブか⁉︎
「朝ご飯を食べてたとこ!」
「美味しそうだねぇ。」
「君も食べるかいっ。」
「うんっ‼︎食べるっ‼︎食べる‼︎」
何か昨日から計画的に集られてる気がするのは気のせいだろうか
当然、フェンリルは僕よりこの世界では先輩だろうけど年齢は僕の方が上なんじゃないかと思い、フェンリルに尋ねてみる
「君に聞いてもいいかな?」
「なぁーに?」
「君は何歳なの?」
「ん!何歳?」
「この世界に君が生まれてからどのくらいの年数が経ってるのかな?」
「うーん、分かんなぁい」
分からないものなのかと思ったが、もしかしたらこの世界では時間という概念がないのかもしれないので、それに関しては僕にも分からないので気にしないようにする
「まぁいいか!」
見た目が柴犬くらいの大きさなので1~2年といったところだと勝手に思い込む
こんなやり取りをしながら昨日と同じ様に保存食として魚10匹を入れ物に入れ、あと残りは全てフェンリルに焼いてあげ、冷やしてから置いてあげる
この時だけは脇目もふらず、食べる事だけに夢中になってるようだ
「リン、これ美味しかったよぉ!!」
きちんと残さず食べ終わると満足度100%の表情で、僕に一言だけ言い残して走り去って行く
・・・・・・
食べるだけ食べたら、僕は用なしかい!
気を取り直し、今日はいろんな魔法の練習をしようとその場で軽く体を動かす
まずは周辺の魔物の反応を確認してみる為、探知モードに入る
大きな反応はなく、極々小さい物があるだけだったので危険はないと判断して、ここで魔法の練習を始める事にする
自分ではそこそこ違う属性の魔法を扱える様になってきてると思い、今日はコラボにしてみる
火魔法と水魔法の組み合わせを試してみようと思う
せっかく川の近くにいるので、ここにある豊富な水を利用しないのは勿体ない
なので目の前にある川の水を利用して2m級の球体を維持させながら宙に浮かせ、そのまま静止状態を保つ
宙に浮かせた水の球体の中には、先程まで川の中にいた魚が優雅に泳いでいたので球体の外に締め出してから火魔法を発動する
2m級の球体を火魔法で一気に燃焼させると一瞬で蒸発して水蒸気となる
そしてすぐに水蒸気となった気体から火魔法で熱を急激に抜くと水滴になり、空から降ってきた水を集めるとまた2m級の球体に戻る
そのまま更に熱を奪うとピキピキピキと冷気を伴う音をたてながら氷になる
これが役に立つか分からないが熱気と冷気のスチーム効果として使える!
おぉ、そう言えば洞窟内の貯蔵庫に入れる保存に役立つ氷も出来たではないか
高温スチームも蒸したりする食材に使える。
意外と役に立つ魔法が出来てしまった
0
お気に入りに追加
96
あなたにおすすめの小説

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

お願いだから俺に構わないで下さい
大味貞世氏
ファンタジー
高校2年の9月。
17歳の誕生日に甲殻類アレルギーショックで死去してしまった燻木智哉。
高校1年から始まったハブりイジメが原因で自室に引き籠もるようになっていた彼は。
本来の明るい楽観的な性格を失い、自棄から自滅願望が芽生え。
折角貰った転生のチャンスを不意に捨て去り、転生ではなく自滅を望んだ。
それは出来ないと天使は言い、人間以外の道を示した。
これは転生後の彼の魂が辿る再生の物語。
有り触れた異世界で迎えた新たな第一歩。その姿は一匹の…

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

超文明日本
点P
ファンタジー
2030年の日本は、憲法改正により国防軍を保有していた。海軍は艦名を漢字表記に変更し、正規空母、原子力潜水艦を保有した。空軍はステルス爆撃機を保有。さらにアメリカからの要求で核兵器も保有していた。世界で1、2を争うほどの軍事力を有する。
そんな日本はある日、列島全域が突如として謎の光に包まれる。光が消えると他国と連絡が取れなくなっていた。
異世界転移ネタなんて何番煎じかわかりませんがとりあえず書きます。この話はフィクションです。実在の人物、団体、地名等とは一切関係ありません。

神様との賭けに勝ったので、スキルを沢山貰えた件。
猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。突然足元に魔法陣が現れると、気付けば目の前には神を名乗る存在が居た。
そこで神は異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。
あれ?これもしかして頑張ったらもっと貰えるパターンでは?
そこで彼は思った――もっと欲しい!
欲をかいた少年は神様に賭けをしないかと提案した。
神様とゲームをすることになった悠斗はその結果――
※過去に投稿していたものを大きく加筆修正したものになります。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

善人ぶった姉に奪われ続けてきましたが、逃げた先で溺愛されて私のスキルで領地は豊作です
しろこねこ
ファンタジー
「あなたのためを思って」という一見優しい伯爵家の姉ジュリナに虐げられている妹セリナ。醜いセリナの言うことを家族は誰も聞いてくれない。そんな中、唯一差別しない家庭教師に貴族子女にははしたないとされる魔法を教わるが、親切ぶってセリナを孤立させる姉。植物魔法に目覚めたセリナはペット?のヴィリオをともに家を出て南の辺境を目指す。
やっと買ったマイホームの半分だけ異世界に転移してしまった
ぽてゆき
ファンタジー
涼坂直樹は可愛い妻と2人の子供のため、頑張って働いた結果ついにマイホームを手に入れた。
しかし、まさかその半分が異世界に転移してしまうとは……。
リビングの窓を開けて外に飛び出せば、そこはもう魔法やダンジョンが存在するファンタジーな異世界。
現代のごくありふれた4人(+猫1匹)家族と、異世界の住人との交流を描いたハートフルアドベンチャー物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる