転移失敗!!此処は何処?僕は誰?

I&Rin

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死の大陸編 幼少期

第17話. スチーム

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 新しい♪朝が来た‼︎

 陽の光が洞窟内を照らし目が覚めると、今日も既にフェンリルの姿はない。


 まず顔を洗い、朝ご飯は魚を食べようと昨日の川に釣りに向かう


 もう手慣れたもんで釣り針に餌を付けてから釣り竿を構え、フィッシング‼︎

 ウキが無くても釣り針がウキ替わりになっているので沈まないが、エサさえ付いていれば勝手に魚が食らい付いてくれる


 アタリがきて、釣り上げ、容器にポイ!


 短時間これを繰り返すだけで魚が一杯になる


 収穫した魚に串を刺してから焼き始める

 しばらくするといい感じに焼きあがり、1匹目を手に取り食べ始めると、何かが近付いてくる反応がある


 魚を1匹食べ終える前に、奴はやって来た

 昨日と一緒で全速力のフェンリルがやって来る

 
 「何⁉︎何⁉︎リン何してるのぉ⁉︎」

 デジャブか⁉︎

  「朝ご飯を食べてたとこ!」

 「美味しそうだねぇ。」

  「君も食べるかいっ。」

 「うんっ‼︎食べるっ‼︎食べる‼︎」

 何か昨日から計画的にたかられてる気がするのは気のせいだろうか


 当然、フェンリルは僕よりこの世界では先輩だろうけど年齢は僕の方が上なんじゃないかと思い、フェンリルに尋ねてみる

  「君に聞いてもいいかな?」

 「なぁーに?」

  「君は何歳なの?」

 「ん!何歳?」

  「この世界に君が生まれてからどのくらいの年数が経ってるのかな?」

 「うーん、分かんなぁい」

 分からないものなのかと思ったが、もしかしたらこの世界では時間という概念がないのかもしれないので、それに関しては僕にも分からないので気にしないようにする

  「まぁいいか!」

 見た目が柴犬くらいの大きさなので1~2年といったところだと勝手に思い込む

 こんなやり取りをしながら昨日と同じ様に保存食として魚10匹を入れ物に入れ、あと残りは全てフェンリルに焼いてあげ、冷やしてから置いてあげる

 この時だけは脇目もふらず、食べる事だけに夢中になってるようだ

 「リン、これ美味しかったよぉ!!」

 きちんと残さず食べ終わると満足度100%の表情で、僕に一言だけ言い残して走り去って行く

 ・・・・・・

 食べるだけ食べたら、僕は用なしかい!


 気を取り直し、今日はいろんな魔法の練習をしようとその場で軽く体を動かす

 まずは周辺の魔物の反応を確認してみる為、探知モードに入る


 大きな反応はなく、極々小さい物があるだけだったので危険はないと判断して、ここで魔法の練習を始める事にする

 
 自分ではそこそこ違う属性の魔法を扱える様になってきてると思い、今日はコラボにしてみる

 火魔法と水魔法の組み合わせを試してみようと思う

 せっかく川の近くにいるので、ここにある豊富な水を利用しないのは勿体ない


 なので目の前にある川の水を利用して2m級の球体を維持させながら宙に浮かせ、そのまま静止状態を保つ


 宙に浮かせた水の球体の中には、先程まで川の中にいた魚が優雅に泳いでいたので球体の外に締め出してから火魔法を発動する

 
 2m級の球体を火魔法で一気に燃焼させると一瞬で蒸発して水蒸気となる

 そしてすぐに水蒸気となった気体から火魔法で熱を急激に抜くと水滴になり、空から降ってきた水を集めるとまた2m級の球体に戻る

 そのまま更に熱を奪うとピキピキピキと冷気を伴う音をたてながら氷になる

 これが役に立つか分からないが熱気と冷気のスチーム効果として使える!

 おぉ、そう言えば洞窟内の貯蔵庫に入れる保存に役立つ氷も出来たではないか


 高温スチームも蒸したりする食材に使える。

 意外と役に立つ魔法が出来てしまった

 

 
 



 

 

 
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