ソーマジック・サーガ ~異世界と地球を紡ぐ物語~

渡邊渡

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第二章:明らかになっていく真実

第40話 管理室の奥の深い雑談

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「もう4年か~」

「何が?」

「マサノリさんたちがエヌから地球に戻ってきて、それからこのチームを作ったのが」

「マサノリさんから集められて、話を聞いて、こんな状況になっているとはね」

「想定されているタイムリミットまで1年を切っているし、本当に大丈夫かしら」

「まぁ信じるしかないよ」

「とりあえずエヌに行ってる23人を整理すると、レンジャーチームはレベルが一番上だけど、最終的には4番目に落ちそうね。どこが最強チームかしら」

「そうね、なんとなくだけど、勢いの関西四国チーム、冷静な九州沖縄チーム、頑張り屋の北海道東北チーム、センス抜群の関東チームといった感じで、私は関西四国チームを推すわ」

「顔の好みはレンジャーチームのリーダーだけど、やっぱりマサノリさんの雰囲気には敵わないわね」

「そこは聞いてない」

「ま、私は関東チームね。あのサトルってプレイヤーは、周りを動かすのが上手だし、自分も強い」

「わかる。九州沖縄のアサコさんは冷静で周りをよく見ているけど、本人の強さで言えば、僧侶だけにね」

「でも、あの5チーム20人が束になっても、マサノリさんどころかハルさんの相手にもならないって本当かしら」

「やっぱりあの7人は別格なのよ」

「確かにね~。それにしても、ハルさんとナツさんは大忙しね。それに、あの二人がマサノリさんを想っているのは、マサノリさんも気付いているのかしら?」

「わからないわけないじゃない。でも、今はその気にはならないみたいよ」

「なんで?」

「細かい理由はわからないけど、マサノリさんはエヌでやり残したことが幾つかあるみたいね。それが片付かないと何も進まないみたい」

「なんでそんなことを知ってるの?」

「花村夫妻のお店っていったことあって、そこで聞いたのよ」

「えっ~なんでズルイ、ズルイ!」

「とにかく何を食べてもおいしかったわ。醤油あんかけラーメンとか炒め物とか絶品だったわよ」

「そんだけ食べるから太るのよ」

「エヌに地球の料理を伝えたのも花村さんなのよね。一度行ってみたいわ、エヌに」

「でも、あれがなければ無理なんでしょ」

「全部で25個あって、すでに23個は使ったから、残りは2個みたいね」

「緊急事態以外には使えないでしょうね」

「まぁ、でも地球の命運がかかっているとなれば、やっぱりワクワクしない?」

「あなたそれは不謹慎よ」

「今後の流れはどうなっていたかしら」

「とりあえず残り16名がレベル100になったら、随時例の話をして、それから一度こっちに戻して、決めさせるって感じでしょ」

「参加なら、あとはひたすらレベリング」

「実際どのくらい来るのかしら。空が真っ黒になったりして」

「そういうフラグはやめて、お願いだから」




~二章完結~

「その日、都内某所」へつづく
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