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第一章:はじまりの物語
第4話 衝撃の事実、日本へ戻る方法とは?
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『サトル様。ソーマジック・サーガのクリアおめでとうございます。そしてようこそイスタ王国へ』
チュートリアルステージから転移した俺を待っていたのは、いかにも王女という雰囲気がピッタリの女性。
見た目はメチャクチャ美人。アイドルというか歴史上の人物というか、華やかさと威厳を感じる。でもどこか日本人っぽい印象も感じる。
そして横には役人といった印象の付き人達もズラッと並んでいる。
『私は惑星エヌ、イスタ王国の女王スカーレットと申します。はじめましてサトル様。
サトル様には、この世界を救ってもらうため、そしてこの世界を過ごすために我々がサポートいたします。
まず今後の方針、そしてレベルの上げ方などについて説明いたしますがよろしいでしょうか?』
これは助かるね。説明書なんてほとんど読まなかったし、セーブの仕方もログアウトの仕方もわからないからな。
「わかりました。わからないことばかりなので、よろしくお願いいたします」
『この星エヌは他の惑星からの侵略者と魔物に脅かされており、現在も各地で戦いが起こっております。
一刻も早くその者たちを駆逐し、この星に平和を取り戻したいと考えています。そのために、サトル様にはぜひお力をいただきたいと思います。
しかし現在サトル様はレベル1であり、おひとりでございます。その段階では、魔物と戦っても危険が伴いますので、まずはこの国にあるダンジョンでレベル上げをするのがベストでしょう。
そして効率よくレベルを上げるためにも、同じ志を持つゲームクリア者と合流なさるのが最適かと思います。まずはその仲間を見つけ、ダンジョンで力を付けていただきたいと思います』
なるほど。基本的にはゲームと同じ設定だ。相手はやけにリアルだけど。でもわからないことが多すぎる。
「いくつか質問していいかな」
『はいどうぞ』
「まず、一人でやるのはダメなのか、その魔物と戦わないとダメなのか、そちらのサポートって何ができるのか、最後にログアウト、というか現実世界に戻る方法は?」
正直のところ、のんびりゲームを楽しみたいところもあり、あんまりガツガツやりたいとは思っていなかった。
それに一度ログアウトして、掲示板とかで情報を集めてから進めたいという考えもあった。なのであの質問になったのだが、帰ってきた答えに俺は絶句した。
『お一人でレベル上げに挑むというお考えでしょうか。
その場合、サトル様が仮に瀕死の状態に陥ってしまうと、助からない可能性があります。
この世界はゲームの世界ではなく、実在する惑星エヌ、ゲームのようにやり直しはできません。ゲームオーバーはそのまま肉体的にも死ぬことを意味します。
ですから、ここで生き抜くためにも、ともにレベル上げを目指す仲間を探すのが賢明かと申し上げておきます。
また、魔物以外で得られる経験値は低く、レベル上げを前提とするのであれば、魔物を倒すのが効率的なのは間違いございません。まずは自分のレベルにあった相手と戦うことを推奨します』
ゲームの世界ではないという言葉があまり理解できなかったが、よくよく考えればやはり不自然なのだ。とにかくこの世界はリアル過ぎる。人も、建物も、床を触った感触も、そして自分の呼吸や心臓の鼓動が早まっていくことも感じる。
(実際に死ぬ?どういうこと?いったい何が起きた…)
自分の混乱を諭すように、先ほどの王女ではなく、隣に控えていた役人が説明を続けた。
『サポートに関しては後ほど説明しますが、先に重要なことをお伝えしておきましょう。
現段階で、サトル様が地球や日本に戻る方法はありません。
ただし、レベル100に達し、中央大陸にある黒き山へ行き、そこを拠点とする深紅の竜を倒せば、世界への扉が開かれると聞いております』
えっ、ログアウトでき(帰れ)ないの?
俺は役人の言葉がなかなか理解ができず、呆然とするしかなかった。
「サトルの動揺とタラスパ」へつづく
チュートリアルステージから転移した俺を待っていたのは、いかにも王女という雰囲気がピッタリの女性。
見た目はメチャクチャ美人。アイドルというか歴史上の人物というか、華やかさと威厳を感じる。でもどこか日本人っぽい印象も感じる。
そして横には役人といった印象の付き人達もズラッと並んでいる。
『私は惑星エヌ、イスタ王国の女王スカーレットと申します。はじめましてサトル様。
サトル様には、この世界を救ってもらうため、そしてこの世界を過ごすために我々がサポートいたします。
まず今後の方針、そしてレベルの上げ方などについて説明いたしますがよろしいでしょうか?』
これは助かるね。説明書なんてほとんど読まなかったし、セーブの仕方もログアウトの仕方もわからないからな。
「わかりました。わからないことばかりなので、よろしくお願いいたします」
『この星エヌは他の惑星からの侵略者と魔物に脅かされており、現在も各地で戦いが起こっております。
一刻も早くその者たちを駆逐し、この星に平和を取り戻したいと考えています。そのために、サトル様にはぜひお力をいただきたいと思います。
しかし現在サトル様はレベル1であり、おひとりでございます。その段階では、魔物と戦っても危険が伴いますので、まずはこの国にあるダンジョンでレベル上げをするのがベストでしょう。
そして効率よくレベルを上げるためにも、同じ志を持つゲームクリア者と合流なさるのが最適かと思います。まずはその仲間を見つけ、ダンジョンで力を付けていただきたいと思います』
なるほど。基本的にはゲームと同じ設定だ。相手はやけにリアルだけど。でもわからないことが多すぎる。
「いくつか質問していいかな」
『はいどうぞ』
「まず、一人でやるのはダメなのか、その魔物と戦わないとダメなのか、そちらのサポートって何ができるのか、最後にログアウト、というか現実世界に戻る方法は?」
正直のところ、のんびりゲームを楽しみたいところもあり、あんまりガツガツやりたいとは思っていなかった。
それに一度ログアウトして、掲示板とかで情報を集めてから進めたいという考えもあった。なのであの質問になったのだが、帰ってきた答えに俺は絶句した。
『お一人でレベル上げに挑むというお考えでしょうか。
その場合、サトル様が仮に瀕死の状態に陥ってしまうと、助からない可能性があります。
この世界はゲームの世界ではなく、実在する惑星エヌ、ゲームのようにやり直しはできません。ゲームオーバーはそのまま肉体的にも死ぬことを意味します。
ですから、ここで生き抜くためにも、ともにレベル上げを目指す仲間を探すのが賢明かと申し上げておきます。
また、魔物以外で得られる経験値は低く、レベル上げを前提とするのであれば、魔物を倒すのが効率的なのは間違いございません。まずは自分のレベルにあった相手と戦うことを推奨します』
ゲームの世界ではないという言葉があまり理解できなかったが、よくよく考えればやはり不自然なのだ。とにかくこの世界はリアル過ぎる。人も、建物も、床を触った感触も、そして自分の呼吸や心臓の鼓動が早まっていくことも感じる。
(実際に死ぬ?どういうこと?いったい何が起きた…)
自分の混乱を諭すように、先ほどの王女ではなく、隣に控えていた役人が説明を続けた。
『サポートに関しては後ほど説明しますが、先に重要なことをお伝えしておきましょう。
現段階で、サトル様が地球や日本に戻る方法はありません。
ただし、レベル100に達し、中央大陸にある黒き山へ行き、そこを拠点とする深紅の竜を倒せば、世界への扉が開かれると聞いております』
えっ、ログアウトでき(帰れ)ないの?
俺は役人の言葉がなかなか理解ができず、呆然とするしかなかった。
「サトルの動揺とタラスパ」へつづく
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