この虚空の地で

ハコニワ

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Ⅱ 勇気と偽愛情~14歳~

第21話 摂取

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 卵が孵化したような温かさ。そして、奥に入れば入るほど、亀頭が茂みに擦れて気持ちいい。

 その摩擦がクセになって腰がもう止められない。狂ったように突き出す。
 奥に挿れるたび、アカネの声が甲高く甘くなっていく。水同士がぶつかり合う卑猥な音と甘い声が室内を満たし、もう、お互いのことしか見えない。

 腰がどんどん高速になっていくと、それを覆うようにキュンキュンとしめてくる。それがいい茂みの形になって、もそろそろ果てそうだ。

 ミラノが貧相な体って言ってたけど、ぜんぜん貧相ではない。確かに、Aクラスの女子より胸もない。が、こうして体を重ねると全てを満たしてくれる。

 アカネはぶんぶんと頭を振り回し、腰をくねっている。

 風呂に入ったというのに、汗が滴り、頬や額に髪の毛がくっついていた。頭を振り回すたび、ストレートな髪の毛が荒れ、汗が飛沫する。

 ちょっとお豆を人差し指でツン、と触ると「あん」と言って顎を上に見せた。その反応見て、もっと弄ってみる。

 お豆をクリクリと人差し指でかき回し、ドアをノックするようにつんつんと突く。

 途端、ガタガタと腰を震わせ、発狂するような声と共にイった。

 アカネはこれで二回目だ。俺はまだイッてない。満足したようにぐったりするアカネを起こして、四つん這いにさせた。
 家畜のようなポーズに恥ずかしい、とアカネがどもる。俺にお尻を向けるポーズは初めてじゃないのに、何を今更。

 太腿にツウ、と透明な密が伝っていた。それは、グチョグチョになった中からトロンと零れている。

 お尻の角度をグッと天井に向かせると、くらい室内でも密があふれかえっていることが分かる。

「うぅ……見ないでぇ」

 恥ずかしげにうごめく。
 恥ずかしげに腰をフリフリさせるが、それが余計に妖艶に見えた。目の前で尻をぷりぷりとさせるもんだから、俺の息子がビンビンに反応し、さらに硬く。

 目の前に豊満な肉、早くくっつけたいと語る秘部。チンポを握って、穴に押し込んだ。求めてくるように吸いついてくる。

 アカネの中はドロドロに濡れて、チンポに絡みついていく。熱い。のぼせそうになるほど熱い。

 次第に、肉同士がぶつかる音が響いた。ガンガンと腰を打ち付ける。

「ぐ……アカネ、出すぞ」

 果てる前に腰のスピードをあげ、尻に強く打ち付けた。

 お望み通り、膣内にたっぷりとこれでもか、と射精した。何度も何度も。

 飲み込みきれなくて、秘部からドロリと精液が太腿を伝う。

 生まれたての小鹿のように体をピクピクするアカネ。涙と汗でぐっしょりになった顔は、トロンとなっていた。

 尻を天井に突き出したまま、脱力している。
 チンポをニュルと抜いてみた。秘部と亀頭に銀色の糸がはって、離れてもなお、繋がっている。

 一回イったが、俺の息子はまだビンビンだ。摂取が足りない。もっと射精して沈めないと。

 気を失いかけているアカネを起こして、膝の上に座らせた。ビンビンにそり立った息子が当たり、アカネが目を覚ます。

 俺は腰を前後に動き、再び快楽の闇におとす。アカネはお豆を擦られるのが好きらしい。今までより早く目が覚めて、甘い声をだした。

 そして、さっき出した俺の精液が混じっている穴へズブズブと突っ込む。目をカッと見開き、涙混じりの目でこちらを見つめる。

 そして、何度も何度も腰を打ち付けて射精しての繰り返しだった。満足したころには、アカネの体中べっとりと俺の精液がくっついていた。

 俺の精液を被って、ドロドロの状態。ネジが外れた人形のようにぐったりと横になり、気を失っていた。

 呪怨を使い果たしたあとの摂取は必ずこうなる。俺は身近にあったティッシュペーパーでくっついた精液を拭い、部屋をあとにした。

§

「もう、ふさげんなぁ!!」
 その怒声は広い食堂に響き渡った。
 怒声と共に平たい机を殴るもんだから、机に置いてあるオレンジジュースなんか少し容器から溢れてしまった。
「アカネちゃん抑えて抑えて」
「これが抑えられると思い!? あいつ、自分が摂取足りないからって中出し中出し中出し……ウチのことを完全にオナホール扱いよっ!!」
 再び机をガン、と叩く。抑えられていた感情を露にしたような叱咤さ。
 ジンは机に置いてあったオレンジジュースをサッと持って、溢れるのを回避した。

 深夜に廻りそうな時刻、人気もない食堂でアカネとジンは向かい合って座っていた。どうして二人がここにいるのか、こんな時間帯なのか経緯はこれより10分前に遡る。

 授業が終わり、疲れるまで友達と校内で遊んだあと、食堂で別れた。そして、一人余韻に浸っていたそのとき、まるで当然の権利だというように女がストンと座ってきた。
「あ、アカネちゃん……?」
 それが始まり。そのあと、帰りたいと公言するならば、服が伸びるまで引っ張り戻される愚痴大会になるとは夢にも思わないだろう。

 回避したオレンジジュースを静かに置いてジンは一人大きなため息をついた。
「アカネちゃん、そういうのは同性のルイちゃんのほうが……」
「いないの。ま、あては分かるけど今は行かない! それよりどう思う!?」
 机をガタガタとさせ、机を押すかたちで立ち上がった。やっと置いたオレンジジュースが再び溢れないようにジンもまた、サッと顔の高さまで持ちあげた。
 アカネが机を叩くたび、それを毎回やっているような気がする。嵐が過ぎたのを確認し、毎回机に置くのもそんな気がする。
 頬杖ついて、呆れた眼差しでアカネを見上げる。
「どう思う、って聞かれてもなぁ……」
 目尻を尖らせ、今にでも暴れだしそうなアカネは、その曖昧な応えにますます目尻を尖らせた。
「呪怨をばかみたいに使ったあと、女をオナホール扱いなのかって!?」
 ジンは途端、ゴホゴホとわざとらしく咳をこんだ。唇の前に人差し指を翳し、シッと短く注意する。先生すら誰もいない食堂をキョロキョロと怪しく警戒し、挙動不審になる。
「誰もいないけど、アカネちゃんの声、図太いんだから寮まで届く」
「むぅ……」
 仕方なしと、ストンと腰をおろす。
 プクッと膨らんだ頬は、はちきれんばかり。唐揚げを両方の頬に頬張ったあれよりも膨らんでいる。それを見て、ジンは冗談混じりにこう言った。
「泣き虫なアカネちゃん、俺の隣、空いてますよ」
「何その小ネタ」
 人一人入れる空間を腕にあけて、人差し指で指差す。そのネタを目の前で披露されたアカネは、突かれたような少しほくそ笑んだ。
 そして、何を思ったのか席から立ち上がり、トコトコと歩いてジンの隣に座った。もちろん、そこは腕を広げた場所だった。
「え」
「なに?」
「いや……ほんとに入ってくるとは」
「あんたが空いてるって言ったから来たのよ」
 脇下に頭をコツンと当てた。
 その重点から重さがずっしりとのりかかってくる。だいぶ泣いてしまったのか、アカネの重さは軽かった。そんな気がした。
「それに、あんたの隣、なんだか落ち着くのよね」
 不意に、視線を見上げるとジンがそれを防いだ。あいた腕で頭を持って脇下に埋める。
「わぷっ! ちょっと……」
「こっち見ちゃだめ」
「はぁ? ちょ……」
 ジタバタと藻掻くも、力で敵わず攻防戦を続けた。アカネは知らない。耳までも真っ赤になったジンのことを。
 そのあと、アカネが解放されるのは10分後でした。
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