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Ⅱ 地球とエデンの革命
第10話 味方
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まさか、良太に裏切られるなんて。
一機破壊した嵐は、しまったという顔。さぁと顔を青くさせた。僕ももう一機のドローンを壊した。
「おい、空っ……」
「へっ、嵐だけ罪被せないよ。ここにいるのは、守るためだ。今度こそ……」
僕たちはドローンを壊した。でもカメラ機能がまだついているはず。鉄パイプでそれをぐしゃぐしゃにしてた。そうしているうちに、気がつくとそこに立っていたはずの良太がいつの間にか消えていた。
「くそ、あの野郎チクリやがって」
嵐はドローンの残骸を拾いながら言った。
「だから嫌いなんだ」
せいらの声はいつにも増して低くとても、女とは思えない。わなわな震えて、憤りが体の外からも溢れ出ている。
「きっと、訳があるんだよ」
僕がせいらの肩を抑えた。
「訳⁉ そんなの決まっている、お金欲しさよ!」
せいらは顔を上げて僕のことをギロリと睨んだ。すぐそばの明保野さんが眠っていることも忘れて。嵐はドローンの残骸を割れた窓硝子の外に処理した。
「オレの推測によると……」
「誰も聞いてない」
「まあ聞けよ」
せいらはギロリと嵐を睨むが、嵐は気にも止めない様子で喋る。
「オレの推測によると……良太は多分お金が欲しかったんだ」
「はぁん⁉ それ私がついさっき言ったやつ! 被んな‼」
せいらはバシと嵐の背中を足蹴した。嵐はいてて、と背中を擦る。
「話は最後まで聞けよ、このゴリラ女!」
「あん? 誰がゴリラだ誰がブタだって⁉」
「そこまで言ってねぇよ……」
せいらは顔を真っ赤にさせ、怒りはまさに頂点に達する。嵐は普段かかない汗をかいて、あわあわ。喧嘩になるとドローンがまた集まってくるかも。僕は慌てて二人の仲裁に入る。なんとか沈めると、嵐はぶっきらぼうに話の続きを話した。
「いいか? 最後までよく聞けよ! オレらの後をついてその女の居場所を知り、ドローンにチクった。ここまでする必要は良太の……弟のためだと思う」
空気がしん、と静まり返った。誰もが良太に病弱な弟がいることは知っている。その弟は何年も前から床に伏せて、外の世界を知らない。
良太は弟のため、配給船がくると必ず治療薬に手を伸ばす。服とか文具とかにも目もくれず。それを僕らはよく目にしていた。弟想いのいいお兄さんだ。でもその薬だけで治るはずもなく、治せるとしたらエデンにいる有名な医者と出術。その治療費。
お金さえあればエデンに行けれる。お金さえあれば弟を助けられる。その想いで僕らは裏切りエデンにチクった。これが理由だ。
せいらは何も言えなかった。シュンと肩を落としている。あれほど牙を向いていた怒りが沈んでいる。
「……ごめんなさい」
ふと、か弱い声が静まった空間に響いた。声の主は明保野さん。いつの間にか起きていたらしい。まああれほど声を荒げていれば、寝ることもできない。明保野さんはじっとこちらを見つめていた。潤った瞳。
「わたしのせいで、巻き込まれて、ごめん、なさい」
ケホケホ、と咳を二度。
せいらが側によって体を優しく擦る。明保野さんは重たい体を起こし、一瞬倒れそうなところをせいらが支える。
生きているのに死んでいるような青白い肌。汗のせいで髪の毛が頬や額にピタリとくっついている。指先は壊死寸前。明保野さんは必死に口をパクパクしていた。
「わたしが、速くエデンに、戻れば、こんなことに……ならなかったのに。ごめんなさい」
潤った瞳からポロポロと涙が零れ落ちた。せいらが背中をさする。嵐はそっぽを向いてポツリと呟いた。
「何度も謝るな。オレたちはそんな言葉聞きたくてお前を守ったんじゃねぇ」
「そうだよ。泣かないで」
僕は明保野さんの涙をぬぐい取った。
明保野さんはもう一度「ごめんなさい」の「ごめ」で止めて代わりに「ありがとう」と言った。嵐はふっと笑って、空気もなんだか穏やかになった。
「エデンは、何が何でもわたしを連れ出す気。わたしが、ずっと隠れていれば、ずっと狙われる……」
明保野さんは口元に手を覆いながら喋った。どんどん掠れていく。
「そんなの、上等だ。明保野さん、ここにいるみんなと約束しよう。『エデンに行って病を治そう』」
嵐と僕は昔からの夢であり約束であり、せいらにとってエデンはこの病を唯一治せる場所、そして、明保野さんにとってエデンは病を治せる場所。これを約束した。
明保野さんは僕らから向けられた〝約束〟に、少し黙って微笑んだ。
明保野さんがここにいることを知っているのは僕らと良太のみ。その良太はどこにいるのやら。またドローンをここに配備するつもりだ。エデンにチクることは悪くない。その人の環境やその人の貧しさやら知ると問い詰められない。
どうしたら良太を説得できるか。
外に出ると砂の道は白い紙の山となって、うちの中にいた主婦や酔っ払いのおっちゃんたちがその紙の上を歩いていた。これでもか、と罵るように踏みつける者もいる。
「ドローンはいなくなったみたいだな」
僕らは一安心した。
監視ロボットは他の地区に向かっているおかげでここは無法地帯。昼間から酒に溺れて、踊り狂う。ロボットがいるせいで本来できないことを今やってのけて、子供が見ても引くほどはしゃいでいる。その大半が大人ということに。
僕らは夢のため約束のため、エデンに行くためには船が必要。配給船はまた一ヶ月後の話。でもまたあれに乗り込むのは嫌だ。でも必要なのは船であること。そこで、僕らが目をつけたのは動かなくなった配給船をエデンは地球に捨てていて、それを改造すること。
「僕は良太を説得してみるよ。上手く言えば良太も協力してくれるかも」
僕はにっと笑った。
「はん。無理無理」
せいらが手を縦に振った。
「エデンの話になれば必ず食いついてくるさ」
良太はそういう奴だ。エデンに行きたいという欲求が常日ごろから出ていたから。せいらは一つ文句があると言って、僕と同伴することに。嵐は船を見つけることに。
良太が何処にいるのかだいだい把握している。あのままバイト先に戻った可能性が高い。良太が今やっているバイトは全部で三つ。四つまで掛け持ちしていたことがあって、今は倒れないように少なくしてもらっているがそれでも多い方だ。
牛乳配達、ゴミ処理、空き缶集め、どれも定位置に定まらない場所。この地区の何処かにいるはず。
「あまりロボットがいるからあっちこっち行けなけど、良太は空き缶集めをしていた。空き缶収集場ならいる!」
「必ずどっちめてやる!」
せいらの熱気がすごい。
空き缶収集場に人はいなかった。本来はごっちゃがえているのに。昼間はお金欲しさの亡者たちが溢れかえっていた。その亡者たちがいっぱいだったのに、すっからかん。
エデンから高額なお金が降ってきた。それに目をつけて血眼で明保野さんを探している。空き缶集めをしている場合じゃない。
良太はそのすっからかんとなった場所でただ一人働いていた。あの作戦に失敗したせいで、罰が悪そうな顔していた。
せいらが最初に声をかけた。
「イキってたくせに、なにその被害者面」
せいらは良太の丸まった背中を蹴破った。二歩、三歩よろける。
「いって! ったくお前かよ」
良太はしかめっ面で振り向いた。せいらは腰に手を当ててふんぞり返っている。良太はすぐに顔を逸らした。
「悪かったと思っている……お金のためだ」
「お金のために同級生売るのね。この白状者めが」
「ちょっとせいら!」
説得するためにきたのに、これじゃあまるで、喧嘩になっているじゃないか。空気がピリピリして一触即発。良太はせいらの怒を見てげんなりした。
「短気め」
ボソと呟いた。
それはちゃっかりせいらにも届いてて、ますます一触即発に。……ならなかった。折れたのは良太のほう。
「弟がもう危ないんだ。弟のために売った。それは確かだ。許してくれなんて言わねぇさ」
せいらは黙った。未だに丸まった背中に足を置いて踏み踏みしている。その足を静かに退けた。
「……良太。僕らはもう怒っていないよ。責めるために来たんじゃない。明保野さん、見たでしょ?」
ほんの一瞬、病室に入った。
そしてベットで横たえる彼女の姿と異常な体になった姿をみて、良太は知っているはずだ。明保野さんが疫病にかかったこと。
「協力してほしいんだ」
「……何を?」
良太はギロリと睨んだ。僕は話を続ける。
「僕ら船を見つけて自力でエデンに行く。良太、君も行こう」
「はっ。お前たち売ったやつを勧誘するか?」
良太は手のひらを仰いだ。
「良太は町の人からの人脈があって、知識もそれなりにある。船を改造するためには、良太の知識が必要なんだ。それに、エデンに行ける。こんな話、美味しくないわけないだろ?」
僕は試すように焦れたくいうと、良太は僕の顔をまじまじ見てはっ、と鼻で笑った。
「確かに……エデンに行けるならその話、勿体ねえな」
良太はニッと笑った。
良太を無事仲間につけた。
一機破壊した嵐は、しまったという顔。さぁと顔を青くさせた。僕ももう一機のドローンを壊した。
「おい、空っ……」
「へっ、嵐だけ罪被せないよ。ここにいるのは、守るためだ。今度こそ……」
僕たちはドローンを壊した。でもカメラ機能がまだついているはず。鉄パイプでそれをぐしゃぐしゃにしてた。そうしているうちに、気がつくとそこに立っていたはずの良太がいつの間にか消えていた。
「くそ、あの野郎チクリやがって」
嵐はドローンの残骸を拾いながら言った。
「だから嫌いなんだ」
せいらの声はいつにも増して低くとても、女とは思えない。わなわな震えて、憤りが体の外からも溢れ出ている。
「きっと、訳があるんだよ」
僕がせいらの肩を抑えた。
「訳⁉ そんなの決まっている、お金欲しさよ!」
せいらは顔を上げて僕のことをギロリと睨んだ。すぐそばの明保野さんが眠っていることも忘れて。嵐はドローンの残骸を割れた窓硝子の外に処理した。
「オレの推測によると……」
「誰も聞いてない」
「まあ聞けよ」
せいらはギロリと嵐を睨むが、嵐は気にも止めない様子で喋る。
「オレの推測によると……良太は多分お金が欲しかったんだ」
「はぁん⁉ それ私がついさっき言ったやつ! 被んな‼」
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「話は最後まで聞けよ、このゴリラ女!」
「あん? 誰がゴリラだ誰がブタだって⁉」
「そこまで言ってねぇよ……」
せいらは顔を真っ赤にさせ、怒りはまさに頂点に達する。嵐は普段かかない汗をかいて、あわあわ。喧嘩になるとドローンがまた集まってくるかも。僕は慌てて二人の仲裁に入る。なんとか沈めると、嵐はぶっきらぼうに話の続きを話した。
「いいか? 最後までよく聞けよ! オレらの後をついてその女の居場所を知り、ドローンにチクった。ここまでする必要は良太の……弟のためだと思う」
空気がしん、と静まり返った。誰もが良太に病弱な弟がいることは知っている。その弟は何年も前から床に伏せて、外の世界を知らない。
良太は弟のため、配給船がくると必ず治療薬に手を伸ばす。服とか文具とかにも目もくれず。それを僕らはよく目にしていた。弟想いのいいお兄さんだ。でもその薬だけで治るはずもなく、治せるとしたらエデンにいる有名な医者と出術。その治療費。
お金さえあればエデンに行けれる。お金さえあれば弟を助けられる。その想いで僕らは裏切りエデンにチクった。これが理由だ。
せいらは何も言えなかった。シュンと肩を落としている。あれほど牙を向いていた怒りが沈んでいる。
「……ごめんなさい」
ふと、か弱い声が静まった空間に響いた。声の主は明保野さん。いつの間にか起きていたらしい。まああれほど声を荒げていれば、寝ることもできない。明保野さんはじっとこちらを見つめていた。潤った瞳。
「わたしのせいで、巻き込まれて、ごめん、なさい」
ケホケホ、と咳を二度。
せいらが側によって体を優しく擦る。明保野さんは重たい体を起こし、一瞬倒れそうなところをせいらが支える。
生きているのに死んでいるような青白い肌。汗のせいで髪の毛が頬や額にピタリとくっついている。指先は壊死寸前。明保野さんは必死に口をパクパクしていた。
「わたしが、速くエデンに、戻れば、こんなことに……ならなかったのに。ごめんなさい」
潤った瞳からポロポロと涙が零れ落ちた。せいらが背中をさする。嵐はそっぽを向いてポツリと呟いた。
「何度も謝るな。オレたちはそんな言葉聞きたくてお前を守ったんじゃねぇ」
「そうだよ。泣かないで」
僕は明保野さんの涙をぬぐい取った。
明保野さんはもう一度「ごめんなさい」の「ごめ」で止めて代わりに「ありがとう」と言った。嵐はふっと笑って、空気もなんだか穏やかになった。
「エデンは、何が何でもわたしを連れ出す気。わたしが、ずっと隠れていれば、ずっと狙われる……」
明保野さんは口元に手を覆いながら喋った。どんどん掠れていく。
「そんなの、上等だ。明保野さん、ここにいるみんなと約束しよう。『エデンに行って病を治そう』」
嵐と僕は昔からの夢であり約束であり、せいらにとってエデンはこの病を唯一治せる場所、そして、明保野さんにとってエデンは病を治せる場所。これを約束した。
明保野さんは僕らから向けられた〝約束〟に、少し黙って微笑んだ。
明保野さんがここにいることを知っているのは僕らと良太のみ。その良太はどこにいるのやら。またドローンをここに配備するつもりだ。エデンにチクることは悪くない。その人の環境やその人の貧しさやら知ると問い詰められない。
どうしたら良太を説得できるか。
外に出ると砂の道は白い紙の山となって、うちの中にいた主婦や酔っ払いのおっちゃんたちがその紙の上を歩いていた。これでもか、と罵るように踏みつける者もいる。
「ドローンはいなくなったみたいだな」
僕らは一安心した。
監視ロボットは他の地区に向かっているおかげでここは無法地帯。昼間から酒に溺れて、踊り狂う。ロボットがいるせいで本来できないことを今やってのけて、子供が見ても引くほどはしゃいでいる。その大半が大人ということに。
僕らは夢のため約束のため、エデンに行くためには船が必要。配給船はまた一ヶ月後の話。でもまたあれに乗り込むのは嫌だ。でも必要なのは船であること。そこで、僕らが目をつけたのは動かなくなった配給船をエデンは地球に捨てていて、それを改造すること。
「僕は良太を説得してみるよ。上手く言えば良太も協力してくれるかも」
僕はにっと笑った。
「はん。無理無理」
せいらが手を縦に振った。
「エデンの話になれば必ず食いついてくるさ」
良太はそういう奴だ。エデンに行きたいという欲求が常日ごろから出ていたから。せいらは一つ文句があると言って、僕と同伴することに。嵐は船を見つけることに。
良太が何処にいるのかだいだい把握している。あのままバイト先に戻った可能性が高い。良太が今やっているバイトは全部で三つ。四つまで掛け持ちしていたことがあって、今は倒れないように少なくしてもらっているがそれでも多い方だ。
牛乳配達、ゴミ処理、空き缶集め、どれも定位置に定まらない場所。この地区の何処かにいるはず。
「あまりロボットがいるからあっちこっち行けなけど、良太は空き缶集めをしていた。空き缶収集場ならいる!」
「必ずどっちめてやる!」
せいらの熱気がすごい。
空き缶収集場に人はいなかった。本来はごっちゃがえているのに。昼間はお金欲しさの亡者たちが溢れかえっていた。その亡者たちがいっぱいだったのに、すっからかん。
エデンから高額なお金が降ってきた。それに目をつけて血眼で明保野さんを探している。空き缶集めをしている場合じゃない。
良太はそのすっからかんとなった場所でただ一人働いていた。あの作戦に失敗したせいで、罰が悪そうな顔していた。
せいらが最初に声をかけた。
「イキってたくせに、なにその被害者面」
せいらは良太の丸まった背中を蹴破った。二歩、三歩よろける。
「いって! ったくお前かよ」
良太はしかめっ面で振り向いた。せいらは腰に手を当ててふんぞり返っている。良太はすぐに顔を逸らした。
「悪かったと思っている……お金のためだ」
「お金のために同級生売るのね。この白状者めが」
「ちょっとせいら!」
説得するためにきたのに、これじゃあまるで、喧嘩になっているじゃないか。空気がピリピリして一触即発。良太はせいらの怒を見てげんなりした。
「短気め」
ボソと呟いた。
それはちゃっかりせいらにも届いてて、ますます一触即発に。……ならなかった。折れたのは良太のほう。
「弟がもう危ないんだ。弟のために売った。それは確かだ。許してくれなんて言わねぇさ」
せいらは黙った。未だに丸まった背中に足を置いて踏み踏みしている。その足を静かに退けた。
「……良太。僕らはもう怒っていないよ。責めるために来たんじゃない。明保野さん、見たでしょ?」
ほんの一瞬、病室に入った。
そしてベットで横たえる彼女の姿と異常な体になった姿をみて、良太は知っているはずだ。明保野さんが疫病にかかったこと。
「協力してほしいんだ」
「……何を?」
良太はギロリと睨んだ。僕は話を続ける。
「僕ら船を見つけて自力でエデンに行く。良太、君も行こう」
「はっ。お前たち売ったやつを勧誘するか?」
良太は手のひらを仰いだ。
「良太は町の人からの人脈があって、知識もそれなりにある。船を改造するためには、良太の知識が必要なんだ。それに、エデンに行ける。こんな話、美味しくないわけないだろ?」
僕は試すように焦れたくいうと、良太は僕の顔をまじまじ見てはっ、と鼻で笑った。
「確かに……エデンに行けるならその話、勿体ねえな」
良太はニッと笑った。
良太を無事仲間につけた。
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