怖いはなし〜ショートショート集〜

8 剥がる

　俺はどうしようもないクズだ。自分でも思う。

　相手の金を盗んだり、順風満帆なババァに詐欺をしかけたり、この世のありとあらゆる犯罪に手をそめた。

　でも俺は捕まっていない。

　毎日、どんなときにサツが来るのか想像する。でも、こんな犯罪を繰り返して捕まっていないのは、俺が無敵だからだ。犯罪に手を染めていくのは、背徳感が癖になり、やめられない。

　そんなある日、犯罪仲間の一人と連れて暗い帰り道を歩いている女子校生をレイプした。

　黒髪ロングの女で、スラリとしてる体型だけど、出てるところは出てる女だ。抵抗してるときも可愛くて、ついつい苛めたくなる。

　服を一枚一枚剥がして苛めたんだ。泣きながら助けて、て言ってるときは興奮したよ。

　冬の時期。女も厚着していたから、中々裸になれない。服を八～九枚剥いでいっても、全然裸になりやしねえ。どんだけ厚着してんだ。

　連れも焦って、一緒に服を剥いでいく。そうしてやっと服を剥いでいった。露わになったのは雪のような肌ではなく、赤黒い臓物だらけだった。

「剥ぎすぎた」