69 / 101
Ⅴ 救済の魔女
第68話 孤児
しおりを挟む
ハルトと長話してて、すっかり時間を忘れてた。リュウも帰っていたし、少しくらい、お話したかったな。避けた自分が何言ってんだか。
この時間帯、まだシノは帰ってきてない。わたしは急いで近くの商店街へ。今日の献立はハンバーグと目玉焼きとマカロニサラダ。シノが帰ってくるまで、まだまだ余裕あるし、作れるでしょ。
まずはお肉屋さんに。
すれ違う人々は、仕事帰りの男性たち。辺りは薄暗くなってきた黄昏時。昼間のような主婦の群れじゃない。
すれ違う人の中には、かつて魔女だった人がいたかも。わたしが知らないだけでこの街には、そんなのがいっぱいいる。
魔女だったころの話をしたせいで、見ないようにしていた景色、目を逸らしていた景色を、思わず見てしまった。この商店街の上を見上げると、かつて、わたしたちが通っていた魔女の学校が見える。
学校の敷地はない。全部爆弾で壊され、跡形もなく消えていった。教室も花壇も門も、全部壊された。
あそこにあるのは、何もない。
ただ、高台があるだけ。建物はない。
この商店街は、かつて通っていた場所だ。ココアとスバルとリュウとで買い物に行った、この商店街だ。
復興してまた元通り。ここは学校から近くて便利だった。だからここはよく見える。
薄暗くなったので、商店街にぼとぼとと灯りが灯る。黄色い光の粒。辺りが明るくなる。
わたしはずっとあの高い所から、この光を見上げていたんだ。儚くて、小さな光。でも、今は高台の下にいる。
活気あふれる声、空腹が刺激される香り、この五感が触り、この街の中にいると頭に叩き込まれる。
目を逸らして、お肉を買いに、一歩踏み出した。お肉も買ったし、無事完了。途中、商店街の人から余り物のプリンをおそすわけしてくれた。ありがたい。今夜のデザートにしよ。
家に帰ってみると、窓から差し込む明かりはない。やっぱり帰ってきてない。しめしめ。シノが帰ってきたら驚くぞ。
玄関を開けて、明かりをつけ、手を洗う。ハンバーグをつくるひき肉を捏ねて、混ぜ混ぜして、叩く。
料理本で習ったことだ。ハンバーグをつくるためには、ひき肉を捏ねて叩く。この叩くときにポイントがあって、注意して叩く。
料理本を何冊も買って試してみたよ。一回目は中々できなくて、二回目も三回目も、失敗10回以上。
何度も失敗すると挫折することあったけど、成功したときの達成感、快感は得てしてものだ。
もう今は慣れている。きっと美味しくなるはずだ。
ハンバーグも終わったし、あとはマカロニサラダだ。これはもうお得意。得意だから献立にしたのである。マカロニサラダも終えて、ふと時計を見ると、時刻はすでに午後七時。そろそろ帰ってきてもよさそうだ。なのに、一項に帰ってこない。
よくあることだ。孤児院の先生は少ない。子供は多いのに対して、大人は少ない。やることいっぱいで、交代制の勤務だ。
ここからそう遠くないところに、孤児院がある。よく歓声な声が聞こえる。今日は早番じゃなかったし、九時まで帰ってこないかも。
気長に待つことにした。
九時になり、予想していたとおりその時間に帰ってきた。
「おかえり」
「え、まだ食べていなかったの?」
帰ってきて、机にあるご飯とおかずを見て、目を見開かせた。
「うん。だって、一緒に食べたかったんだもん」
照れ臭くて笑う。シノは申し訳なさそうに眉をハチの字に曲げた。隣の部屋で着替え、ご飯を食べた。
やっぱり、一人で食べるより何倍も美味しい。ハンバーグは少し焦げたけど、その焦げた部分の味は、苦くなかった。シノも褒めてくれたから、嬉しい。
「そういえば、今日ずいぶん遅かったね。何かあったの?」
時計の針はもうすでに、深夜をまわろうとしていた。シノは手を止めて、懐から何かを取り出した。
掲示板に貼る大きさの紙。ポスターだ。子供の笑顔がいっぱいデザインしている。このポスターが印してあったのは
「バザー?」
「そっ、準備に手間取って遅くなったの」
そうなんだ。
そういえば、毎年この季節かも。孤児院のバザーは毎年この季節、この行事で、子供たちの賑やかな声が街中に響き渡る。
昨夜のあれも、バザーに必要なものだった。ポスターをよくみてみる。日時と日付が詳しく書いている。
「えっ!? 明日?」
驚くことに、日付は明日開催の文字が。シノも何度も頷く。
「今年は少し早くして、あとはのんびりしたいって、でも明日て本当に急よね」
シノはため息をついた。
明日か。明日はちょうどおやすみだ。この機会、逃すはずがない。シノたちには苦痛だけど、わたしには絶好の機会だ。
「明日行ける! 絶対行く!」
そう意気込むと、シノはふっと笑った。
「それは、楽しみね」
今年の出来栄えはどうかというと、一番の盛り上がりと言い張る。始まる前からこの自信、きっと、凄いんだな。
毎年、仕事が重なってて行けなかったから、わたしもどんなふうなのか、気になるな。明日が楽しみだ。
そうして翌日、まちに待った孤児院バザー。近くに寄ると、孤児院の盛り上がりがよく分かる。ゲームの看板がいっぱいあって、子供たちの甲高い声が飛び交っていた。ちょっとしたお祭り騒ぎだ。
輪投げだったり、段ボールて作った迷路だったり、大人でも楽しめそうなゲームがいっぱい。
観客達を迎えるために、大きな門はずっと開いている。中に入ってみると、子供たちにすぐに見つかり、子供たちが群がってきた。
「何して遊ぶ?」
「こっちで遊ぼう!」
など、キラキラした目で見上げてくる。無垢で汚れも知らない目。圧倒されそうだ。孤児院には大人はいるけど、門の外からやってきた人間には、好奇心旺盛。
バザーというより、子供たちの遊び場みたいだな。
群がってきたので、動けない。どうしようと不安にかけられた瞬間、救世主が。
「こらこら、その人が困っているじゃない。みんな、バザーの準備はいいの?」
シノが駆け寄ってくれた。シノ先生の登場で、子供たちは一気に冷めて散り散りに去っていく。
やっと動ける。ほっとした。あのままだったら、誰かを踏んづけていたかも。
「シノありがとう」
「こっちこそ来てくれてありがとう」
なんだか、さっきのシノと今のシノ、ちょっと違う。今のシノは、わたしの知っているシノだ。けどさっきのは、先生みたいな顔だった。
「これ、全部子供たちが?」
驚いて訊いてみた。
「そう。凄いでしょ? 全部自分たちで考えて作ったものなのよ」
まるで自分が褒められたように、嬉しい表情。シノにとって子供たちは、宝物のようだ。でも、それ以外でも驚いたことがある。
「こんなにいたんだ、孤児」
「ここ以外にも、この街は二十個ある。魔女制度が終わって、子の親はみんな、ここに捨てる。孤児だった子供も、親になり子を捨てる。どうしてだろうね」
シノは切ない表情で言った。
今でも我が子を捨てる人間が大勢いる。自分も捨てられたのに、親になったらその子も捨てる。断ち切れない連鎖だ。
ここにいる子たちは、そんな不幸を乗り越えて今幸せに満ちている。大人たちが、幸せにしないといけない。
「それより、リュウは?」
不思議に訊いてきた。
「それが、訳あって話してないの、今……」
「……そうなんだ」
シノは「訳」を聞かなかった。元々興味薄い子だけど、わたしが嫌なことはしない。
わたしたちが会話していると、子供たちから声がかけられた。さっきの子だ。
「ねぇねぇ、お姉ちゃんこっちで遊ぼう? 遊ぼうよ!」
真珠のように目をキラキラ輝かせ、ぐいぐい引っ張る。シノも「楽しんで」とニッコリ微笑む。子供の力は、弱いのにどうしても逆らえない。
その子に引っ張られ、紙飛行機飛ばしゲームに連れてこられた。
「紙飛行機飛ばしゲーム?」
はじめて聞くゲームの名前。少女がゲームのやり方を解説してくれた。至って簡単。自分で折った紙飛行機を飛ばして、何㍍飛んだか競争。わたしでもやれるゲームだ。
わたしがいざやろうと折り紙に手を伸ばすと、みはからったかのように、何かを強請ってきた。
「え、何?」
「お・か・ね」
なんて、子供だ。
確かにお金を払うために、みんな頑張ってきたんだ。資金を稼ぐために、こうする。きっと、この子たちはたくましく生きるな。
ゲーム一回につき、五十円。五十円を払った。こんな小さな子供でも、お金の在り方、使い方を学べるのも、いいのかもしれない。
紙飛行機を折っていると背後から声をかけられた。知っている声だ。懐かしいような、温かい感じ。恐る恐る振り向くと、そこにいたのはダイキ。
まだ首がすわっていない赤ん坊をだいている。
「ダイキ、久しぶり! その子……もしかして」
じとと見つめると、ダイキはすぐに否定。
「ちげぇよ! この子は一昨日着た子。俺が少し世話してんだ」
シノと同様に、ここの孤児院の先生を務めているダイキ。なんだか、見ない間に大人になった感じ。
学生時代から背は高かったけど、今も伸びてて、頭上が見えない。ダイキが赤ん坊を抱えている様をみると、ほんとに先生なんだなって改める。
この時間帯、まだシノは帰ってきてない。わたしは急いで近くの商店街へ。今日の献立はハンバーグと目玉焼きとマカロニサラダ。シノが帰ってくるまで、まだまだ余裕あるし、作れるでしょ。
まずはお肉屋さんに。
すれ違う人々は、仕事帰りの男性たち。辺りは薄暗くなってきた黄昏時。昼間のような主婦の群れじゃない。
すれ違う人の中には、かつて魔女だった人がいたかも。わたしが知らないだけでこの街には、そんなのがいっぱいいる。
魔女だったころの話をしたせいで、見ないようにしていた景色、目を逸らしていた景色を、思わず見てしまった。この商店街の上を見上げると、かつて、わたしたちが通っていた魔女の学校が見える。
学校の敷地はない。全部爆弾で壊され、跡形もなく消えていった。教室も花壇も門も、全部壊された。
あそこにあるのは、何もない。
ただ、高台があるだけ。建物はない。
この商店街は、かつて通っていた場所だ。ココアとスバルとリュウとで買い物に行った、この商店街だ。
復興してまた元通り。ここは学校から近くて便利だった。だからここはよく見える。
薄暗くなったので、商店街にぼとぼとと灯りが灯る。黄色い光の粒。辺りが明るくなる。
わたしはずっとあの高い所から、この光を見上げていたんだ。儚くて、小さな光。でも、今は高台の下にいる。
活気あふれる声、空腹が刺激される香り、この五感が触り、この街の中にいると頭に叩き込まれる。
目を逸らして、お肉を買いに、一歩踏み出した。お肉も買ったし、無事完了。途中、商店街の人から余り物のプリンをおそすわけしてくれた。ありがたい。今夜のデザートにしよ。
家に帰ってみると、窓から差し込む明かりはない。やっぱり帰ってきてない。しめしめ。シノが帰ってきたら驚くぞ。
玄関を開けて、明かりをつけ、手を洗う。ハンバーグをつくるひき肉を捏ねて、混ぜ混ぜして、叩く。
料理本で習ったことだ。ハンバーグをつくるためには、ひき肉を捏ねて叩く。この叩くときにポイントがあって、注意して叩く。
料理本を何冊も買って試してみたよ。一回目は中々できなくて、二回目も三回目も、失敗10回以上。
何度も失敗すると挫折することあったけど、成功したときの達成感、快感は得てしてものだ。
もう今は慣れている。きっと美味しくなるはずだ。
ハンバーグも終わったし、あとはマカロニサラダだ。これはもうお得意。得意だから献立にしたのである。マカロニサラダも終えて、ふと時計を見ると、時刻はすでに午後七時。そろそろ帰ってきてもよさそうだ。なのに、一項に帰ってこない。
よくあることだ。孤児院の先生は少ない。子供は多いのに対して、大人は少ない。やることいっぱいで、交代制の勤務だ。
ここからそう遠くないところに、孤児院がある。よく歓声な声が聞こえる。今日は早番じゃなかったし、九時まで帰ってこないかも。
気長に待つことにした。
九時になり、予想していたとおりその時間に帰ってきた。
「おかえり」
「え、まだ食べていなかったの?」
帰ってきて、机にあるご飯とおかずを見て、目を見開かせた。
「うん。だって、一緒に食べたかったんだもん」
照れ臭くて笑う。シノは申し訳なさそうに眉をハチの字に曲げた。隣の部屋で着替え、ご飯を食べた。
やっぱり、一人で食べるより何倍も美味しい。ハンバーグは少し焦げたけど、その焦げた部分の味は、苦くなかった。シノも褒めてくれたから、嬉しい。
「そういえば、今日ずいぶん遅かったね。何かあったの?」
時計の針はもうすでに、深夜をまわろうとしていた。シノは手を止めて、懐から何かを取り出した。
掲示板に貼る大きさの紙。ポスターだ。子供の笑顔がいっぱいデザインしている。このポスターが印してあったのは
「バザー?」
「そっ、準備に手間取って遅くなったの」
そうなんだ。
そういえば、毎年この季節かも。孤児院のバザーは毎年この季節、この行事で、子供たちの賑やかな声が街中に響き渡る。
昨夜のあれも、バザーに必要なものだった。ポスターをよくみてみる。日時と日付が詳しく書いている。
「えっ!? 明日?」
驚くことに、日付は明日開催の文字が。シノも何度も頷く。
「今年は少し早くして、あとはのんびりしたいって、でも明日て本当に急よね」
シノはため息をついた。
明日か。明日はちょうどおやすみだ。この機会、逃すはずがない。シノたちには苦痛だけど、わたしには絶好の機会だ。
「明日行ける! 絶対行く!」
そう意気込むと、シノはふっと笑った。
「それは、楽しみね」
今年の出来栄えはどうかというと、一番の盛り上がりと言い張る。始まる前からこの自信、きっと、凄いんだな。
毎年、仕事が重なってて行けなかったから、わたしもどんなふうなのか、気になるな。明日が楽しみだ。
そうして翌日、まちに待った孤児院バザー。近くに寄ると、孤児院の盛り上がりがよく分かる。ゲームの看板がいっぱいあって、子供たちの甲高い声が飛び交っていた。ちょっとしたお祭り騒ぎだ。
輪投げだったり、段ボールて作った迷路だったり、大人でも楽しめそうなゲームがいっぱい。
観客達を迎えるために、大きな門はずっと開いている。中に入ってみると、子供たちにすぐに見つかり、子供たちが群がってきた。
「何して遊ぶ?」
「こっちで遊ぼう!」
など、キラキラした目で見上げてくる。無垢で汚れも知らない目。圧倒されそうだ。孤児院には大人はいるけど、門の外からやってきた人間には、好奇心旺盛。
バザーというより、子供たちの遊び場みたいだな。
群がってきたので、動けない。どうしようと不安にかけられた瞬間、救世主が。
「こらこら、その人が困っているじゃない。みんな、バザーの準備はいいの?」
シノが駆け寄ってくれた。シノ先生の登場で、子供たちは一気に冷めて散り散りに去っていく。
やっと動ける。ほっとした。あのままだったら、誰かを踏んづけていたかも。
「シノありがとう」
「こっちこそ来てくれてありがとう」
なんだか、さっきのシノと今のシノ、ちょっと違う。今のシノは、わたしの知っているシノだ。けどさっきのは、先生みたいな顔だった。
「これ、全部子供たちが?」
驚いて訊いてみた。
「そう。凄いでしょ? 全部自分たちで考えて作ったものなのよ」
まるで自分が褒められたように、嬉しい表情。シノにとって子供たちは、宝物のようだ。でも、それ以外でも驚いたことがある。
「こんなにいたんだ、孤児」
「ここ以外にも、この街は二十個ある。魔女制度が終わって、子の親はみんな、ここに捨てる。孤児だった子供も、親になり子を捨てる。どうしてだろうね」
シノは切ない表情で言った。
今でも我が子を捨てる人間が大勢いる。自分も捨てられたのに、親になったらその子も捨てる。断ち切れない連鎖だ。
ここにいる子たちは、そんな不幸を乗り越えて今幸せに満ちている。大人たちが、幸せにしないといけない。
「それより、リュウは?」
不思議に訊いてきた。
「それが、訳あって話してないの、今……」
「……そうなんだ」
シノは「訳」を聞かなかった。元々興味薄い子だけど、わたしが嫌なことはしない。
わたしたちが会話していると、子供たちから声がかけられた。さっきの子だ。
「ねぇねぇ、お姉ちゃんこっちで遊ぼう? 遊ぼうよ!」
真珠のように目をキラキラ輝かせ、ぐいぐい引っ張る。シノも「楽しんで」とニッコリ微笑む。子供の力は、弱いのにどうしても逆らえない。
その子に引っ張られ、紙飛行機飛ばしゲームに連れてこられた。
「紙飛行機飛ばしゲーム?」
はじめて聞くゲームの名前。少女がゲームのやり方を解説してくれた。至って簡単。自分で折った紙飛行機を飛ばして、何㍍飛んだか競争。わたしでもやれるゲームだ。
わたしがいざやろうと折り紙に手を伸ばすと、みはからったかのように、何かを強請ってきた。
「え、何?」
「お・か・ね」
なんて、子供だ。
確かにお金を払うために、みんな頑張ってきたんだ。資金を稼ぐために、こうする。きっと、この子たちはたくましく生きるな。
ゲーム一回につき、五十円。五十円を払った。こんな小さな子供でも、お金の在り方、使い方を学べるのも、いいのかもしれない。
紙飛行機を折っていると背後から声をかけられた。知っている声だ。懐かしいような、温かい感じ。恐る恐る振り向くと、そこにいたのはダイキ。
まだ首がすわっていない赤ん坊をだいている。
「ダイキ、久しぶり! その子……もしかして」
じとと見つめると、ダイキはすぐに否定。
「ちげぇよ! この子は一昨日着た子。俺が少し世話してんだ」
シノと同様に、ここの孤児院の先生を務めているダイキ。なんだか、見ない間に大人になった感じ。
学生時代から背は高かったけど、今も伸びてて、頭上が見えない。ダイキが赤ん坊を抱えている様をみると、ほんとに先生なんだなって改める。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
戦國高校生〜ある日突然高校生が飛ばされたのは、戦乱の世でした。~
こまめ
SF
生きることが当たり前だと、そう思える人にこそ、この物語を読んでもらいたい。
Q「ある日突然高校生28名と教師数名が戦国時代にタイムスリップしたとする。このとき、彼らが生きて元の時代へ戻る為の最適策を導け。ただし、戦の度に1人は必ず死ぬものとする。」
どこにでもいるごく普通の高校生、清重達志たち北大宮高校2年3組と教師は、突然脳裏に時代劇のような映像がフラッシュバックする現象に悩まされていた。ある冬の日、校舎裏の山の頂上にある神社に向かった彼らは、突如神社と共に戦国時代にタイムスリップしてしまった!!
「このままじゃ全員死んじまう!?」乱世に飛ばされた生徒達は明日の見えない状況で足掻きながらも命がけの日々を生きてゆく。その中で達志は、乱世を見る目を持つ信長、頭の切れる秀吉を始めとする多くの人物と出会い、別れを繰り返す。
数々の死線を乗り越え、己の弱さを知り、涙の日々を越えた彼は、いつしか乱世の立役者として、時代を大きく動かす存在となってゆくー
君たちがこれから見るものは、壮大な戦国絵巻。
これはそんな世を駆け抜ける、ある者たちの物語。
※今作は歴史が苦手な方にも、お楽しみいただけるように書かせてもらっております。キャラに多少チートあり。
銀河の外れで生きる僕と彼女とプラス1匹の冒険
グルクン
SF
まだ10歳の僕は、誰1人いない惑星に辿り着いてしまった。
僕と家族が乗る宇宙船が、なんらかの原因で不時着してしまった為に……
コールドスリープ装置に眠る未だ目覚めない家族のため、僕はこの惑星からの脱出方法、または救助されることを待ち望んでいる。
途方にくれる日々のなかで、ひとりの人工知能(AI)と出会った。
彼女は、船の中に1人でいる僕に温かい手を差し伸べてくれた唯一の存在。僕は家族のため、彼女と2人でこの困難を懸命に生き抜こうと心に誓う。
どうしたら帰れるのか。どうやったら生き延びれるのか。
いくつもの課題があるこの状況をどう打開していこう……
※毎週日曜日、朝10時に更新します!
※年中行事等がある場合は、その日も更新されます!
※1話あたり1500字以内を目安に書いてます!
※表紙は自作です!
※5/1題名変更しました。(旧題 : この広い宇宙で〜僕と船の物語〜)
全てを手に入れたのに、生きることが苦しい
ヒカリサス
SF
「家庭も仕事もうまくいっているのに、なぜか生きることが苦しい」と相談する前田の心の中にあるのは何か。
深層心理を仮想現実世界で形にする装置を使って真相に迫る。
アシスタント家永真守の目を通して描かれるSFファンタジー。
迷宮攻略企業シュメール
秋葉夕雲
ファンタジー
今は中東と呼ばれるティグリス川とユーフラテス川、数千年前に栄えたメソポタミア文明、その現実とは異なる神話のただなか。
その都市の一つ、ウルクで生まれ育った少年エタリッツは家族のために迷宮に挑むこととなる。
非才の身でも、神に愛されずとも、もがけ。
銀河戦国記ノヴァルナ 第2章:運命の星、掴む者
潮崎 晶
SF
ヤヴァルト銀河皇国オ・ワーリ宙域星大名、ナグヤ=ウォーダ家の当主となったノヴァルナ・ダン=ウォーダは、争い続けるウォーダ家の内情に終止符を打つべく宙域統一を目指す。そしてその先に待つものは―――戦国スペースオペラ『銀河戦国記ノヴァルナシリーズ』第2章です。
日本が日露戦争後大陸利権を売却していたら? ~ノートが繋ぐ歴史改変~
うみ
SF
ロシアと戦争がはじまる。
突如、現代日本の少年のノートにこのような落書きが成された。少年はいたずらと思いつつ、ノートに冗談で返信を書き込むと、また相手から書き込みが成される。
なんとノートに書き込んだ人物は日露戦争中だということだったのだ!
ずっと冗談と思っている少年は、日露戦争の経緯を書き込んだ結果、相手から今後の日本について助言を求められる。こうして少年による思わぬ歴史改変がはじまったのだった。
※地名、話し方など全て現代基準で記載しています。違和感があることと思いますが、なるべく分かりやすくをテーマとしているため、ご了承ください。
※この小説はなろうとカクヨムへも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる