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創造Ⅱ
第20話 これから
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ヤミは黄泉の国に追放。そして世界は再びリセットする。神々は全ての生命を尊重し災いやこれらのやった行いを悔い改める。そして十二神を解散しその中で高天原を治めるのと地上で治めるのとを別れた。高天原を治めるのは太陽神。
もとより信仰が多かっただけに最高神と位置づけられた。月の女神や数多の神がその下に続く。地上に三柱放り投げる。
大地の女神、天空の男神、時空の男神が構成の三柱。
この三柱は地上にいる僅かな生存者から各々一人選び、自分の血を与える。そうして神の血族が生まれる。神々は世界を再び構成したのちもう関与しないため、血族を産み落とした。そうして全て終えた。だが、神々たちはある一つに心配事があった。それは、あの世の門がいつ開かれるかだ。
「開かれることはない。門番に番犬がいるし大きな岩で塞がれている」
黄泉の国の神が自信満々に言った。
「普通は開かれることはない。安心しろ」
「だが、中からこじ開けられる可能性はあるだろう」
「門の外にも門番をつけるべきか」
などと神々が狼狽える。その中、一柱、手を挙手した神が現れた。ヤミがああなっても一度も仲介しなかったヒカリだ。
「僕が門番をする」
周囲がざわついた。更に焦燥の波紋が広がる。ヒカリは物怖じせず胸を張って堂々としていた。そして凛とした表情で最高神を見上げる。
「黄泉の国からいつも死臭してその周りは腐敗する。僕なら大丈夫。この役を任せてくれ」
「信じられるか‼」
時空の男神が叫んだ。室内に響く。相次いで「そうだそうだ」という便乗の声も上がる。
「なら、もし黄泉の国が開けたときその監視をしていた僕を殺せばいい。鬱憤晴らしに今もしていいよ」
ヒカリは堂々というので他の神々も圧倒された。
「あなたが門番をしてメリットとデメリットを答えなさい」
大地の女神が怪訝に訊いてきた。大地が震えている。大地の女神が怒ると地震が起こる。なるべく怒らせたくない神の内の一柱だ。
「メリットはこの中に死臭に耐えられる神はいるかい? いないから僕が役得さ。デメリットは僕がヤミの内通者じゃないかって疑ってんだね。それはないよ。彼とはもう決別した」
大地の女神はまだ疑いの目を向ける。
意見交換出来ないな。ヒカリはため息ついて再び最高神に顔を向ける。
「ヤミは死者の怨念と永遠の地獄を吸ってそこで力を蓄える可能性もある。対処すべきは僕の役目だ」
ヒカリの証言は全て最高神まで届き、ヒカリの役割が決まった。そして地上と神界は切り離れた。
神話は終わり。ここから、人間の話を始める。地上では、猿人から人となり新たな世界が誕生している。その裏でヒカリは黄泉の国の門の前で座っている。
「神話は終わった。これから新たな世界に生まれ変わる。そっちはどうだい?」
一人で話しかけた。誰もいない場所で自分の声が響く。黄泉の国の門は地上と遠い。光も届かない暗夜の場所でヒカリだけがボォと光っている。音も光も届かぬ場所。時折、扉の向こうから死者の怨念の声が聞こえる。
ヒカリはただ1人、門の傍らで座り続ける。
もとより信仰が多かっただけに最高神と位置づけられた。月の女神や数多の神がその下に続く。地上に三柱放り投げる。
大地の女神、天空の男神、時空の男神が構成の三柱。
この三柱は地上にいる僅かな生存者から各々一人選び、自分の血を与える。そうして神の血族が生まれる。神々は世界を再び構成したのちもう関与しないため、血族を産み落とした。そうして全て終えた。だが、神々たちはある一つに心配事があった。それは、あの世の門がいつ開かれるかだ。
「開かれることはない。門番に番犬がいるし大きな岩で塞がれている」
黄泉の国の神が自信満々に言った。
「普通は開かれることはない。安心しろ」
「だが、中からこじ開けられる可能性はあるだろう」
「門の外にも門番をつけるべきか」
などと神々が狼狽える。その中、一柱、手を挙手した神が現れた。ヤミがああなっても一度も仲介しなかったヒカリだ。
「僕が門番をする」
周囲がざわついた。更に焦燥の波紋が広がる。ヒカリは物怖じせず胸を張って堂々としていた。そして凛とした表情で最高神を見上げる。
「黄泉の国からいつも死臭してその周りは腐敗する。僕なら大丈夫。この役を任せてくれ」
「信じられるか‼」
時空の男神が叫んだ。室内に響く。相次いで「そうだそうだ」という便乗の声も上がる。
「なら、もし黄泉の国が開けたときその監視をしていた僕を殺せばいい。鬱憤晴らしに今もしていいよ」
ヒカリは堂々というので他の神々も圧倒された。
「あなたが門番をしてメリットとデメリットを答えなさい」
大地の女神が怪訝に訊いてきた。大地が震えている。大地の女神が怒ると地震が起こる。なるべく怒らせたくない神の内の一柱だ。
「メリットはこの中に死臭に耐えられる神はいるかい? いないから僕が役得さ。デメリットは僕がヤミの内通者じゃないかって疑ってんだね。それはないよ。彼とはもう決別した」
大地の女神はまだ疑いの目を向ける。
意見交換出来ないな。ヒカリはため息ついて再び最高神に顔を向ける。
「ヤミは死者の怨念と永遠の地獄を吸ってそこで力を蓄える可能性もある。対処すべきは僕の役目だ」
ヒカリの証言は全て最高神まで届き、ヒカリの役割が決まった。そして地上と神界は切り離れた。
神話は終わり。ここから、人間の話を始める。地上では、猿人から人となり新たな世界が誕生している。その裏でヒカリは黄泉の国の門の前で座っている。
「神話は終わった。これから新たな世界に生まれ変わる。そっちはどうだい?」
一人で話しかけた。誰もいない場所で自分の声が響く。黄泉の国の門は地上と遠い。光も届かない暗夜の場所でヒカリだけがボォと光っている。音も光も届かぬ場所。時折、扉の向こうから死者の怨念の声が聞こえる。
ヒカリはただ1人、門の傍らで座り続ける。
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