折々再々

ハコニワ

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創造Ⅰ

第4話 惑星

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 ヤミとヒカリを連れて旅をすると、ソレに異変が生じた。
「ヤミ。寝てるときヒカリを抱いているの。無意識?」
 ヤミが黙った。顔を赤らめている。ソレはわかる。でも彼は真っ黒だから認識されない。ヒカリでさえも。
「そういえば苦しかったんだよね。ヤミが抱いていたのか」
 ヒカリはくすくす笑った。ヤミが照れてヒカリの笑い声が飛び交う。ひとりぼっちだった空間に、声や音が響き渡る。

「楽しい」

 という感情が芽ばえた。心が弾むような、一緒にいたいというような、次は何しようか、なんて「次」というものを考えている。何も知らなかった空っぽだったツボに何かが入っていく。満たされていく。

 ソレが息を吐いたものが球状になりそれが次第に大きくなった。しかし、息であったため途中で弾けて吹っ飛んだ。
「何今の」
 ヒカリが首を傾げた。
「惑星だろ」
 ヤミが素っ気なく言った。
 惑星を創ることは難しい。巨大なものであり、まだ半分くらいしか満たされていないソレにはまだまだ難しい。
「焦らないで」
 ヒカリが包容した。体が突き抜ける。透けている。ゆっくり旅していけば、惑星も作れる。
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