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二章 白崎聖人の世界
第20話 長い戦い
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愛姫は和也くんのアイコンを見て、わっと喜んだ。
「この猫可愛い! お家で飼っているのかな? ねぇねぇこの人のこと紹介してよ~」
「しない」
「なんで!」
しないったらしない。
愛姫と和也くんはどう足掻いても、巡り廻ってしまうのか。本当に運命なのか、それとも宿命なのか。
運命とやらを引き裂くみたいで、可哀想で嫌な役だけど、愛姫に運命とやらは速い気がする。悪く思うなよ。
けど、僕は知らない。スマホを握っているほんの数秒間。愛姫が自分のスマホを使って、和也くんと友達になってたことを。一瞬の出来事だった。
それをつゆ知らず僕は愛姫は早く寝なさいと忠告すると、愛姫は文句も言わずして、何やら満足げに出ていった。
5月1日
ようやくこの日が訪れた。
朝霧を救うため、また、誰一人死なせない長い戦いだ。朝霧の保護は天和お姉さんがしてくれた。朝から朝霧を捕まえて、女子会ならぬお泊り会を催しているらしい。それで自さつを止められる。あとは僕たちだ。
前の世界では、ターゲットがやってきて、和也くんから届いたラインの忠告を見ていなかった。そのせいで、思いもよらない展開になった。事は思い通りにはいかない。今回だって、何があるか分からない。気をつけていかないと。
和也くんからの情報によると、あいつらは前の世界と行動は変わらない。そりゃそうだけども。前の世界と同じように、偽善ぶって説教したら背中刺されたし、今回はそういうのなしで、やり方変えていかないとな。
そしてついに、お決まりの時間になった。今回は朝霧を守るためにまた、戻ったんだ。朝霧のほうが重大だ。天和お姉さんに聞くと、朝霧と夕ごはんを一緒につくっているらしい。とてもや、自さつを図る雰囲気じゃないな。
彼らがやってきた。フードを被っているから、誰が和也くんなのかさえ分からない。全員ナイフを持っているのは知っている。
§
時同じころ、朝霧宅では学校のクラスメイト、土谷天和がいた。クラスメイトだけど、今まで一度も話したことはない。才色兼備でみんなのアイドル的な存在が、自分宅にいるなんて考えられない。
「なんか、自分の家じゃないみたい」
朝霧はふふふと笑った。
隣にいる、人間とはとても思えないほどの美貌の持ち主がいる。天和さんは「そうですね」とさらりと軽く言った。
天和さんと今、夕ごはんの支度をしている。
「大変でしょう。お家の方がいらしゃらないのは」
ニンジンを切りながら、天和さんが言った。同級生なのに、敬語を使うところが特に掴みどころがない。
「そうでもないよ? 慣れたし」
あたしたちは、肉じゃがと唐揚げをつくっている。いつもは、殺風景な景色が人がいるだけでこんなにも、輝きを増している。
いつもは作らないデザートまで作っちゃった。これも、天和さんがいるせいで手際よく準備できる。
「どうして家に泊まろうて言ったの? その……あたしたちって、あんま喋らないじゃん」
「それは……ただ単純に、朝霧さんと仲良くなりたいと思ったからですよ」
ニコッと微笑んだ。
それから二人は、夕ごはんを一緒に食べた。何ら変わらないいつもの手際で作ったのに、今回の晩御飯は特に美味しかった。女子会ならぬ、定番のコイバナをすることに。
「朝霧さんは、彼氏さんのお弁当もつくっているんですか?」
「え!? いやいや、そんな……できないよ。作りたいけど、毎回断られてるんだよね」
朝霧は苦笑した。
それまでの雰囲気がガラリと変わった。コイバナでも花を咲かせようと、天和なりに空気を作ったが、これには失敗。
あまりこのことは、追求しないほうが良さそうですね。それにしても美女と野獣て、ほんとに居るんですね。やれやれ、人間の恋情は難しいです。
天和は黙々と肉じゃがを頬張った。朝霧はもじもじしながら、顔を赤くしていた。
「どうかしまして?」
コテン、と首を傾げて訊ねると、朝霧は恥ずかしそうにポツリと言った。
「あのね……冷たい人だと思われるかもしれないけど、ほんとは優しい人なんだよ。この間だって、あたしにプレゼントを用意してくれてたの」
「ほぉ……」
人間のノンケ話に付き合わされ、天和はため息をつくことしかできなかった。勿論朝霧には気づかれない小さなため息。何度帰りたい、と思ったか。
朝霧は楽しそうに彼との、思い出話しを語っていた。目をキラキラさせ乙女の表情。恋をすると、みな同じ表情するんですかね。時折天音もあの男と一緒にいたとき、そんな表情していた。滅多に顔に出ない子が、あの男だけは安安とそんな表情をしていた。
天使は神様の使い。あれやこれや神様に従い、従順に頭を垂れるそれだけの存在。天音もかつては、神様の所有物だった。なのに恋を知ったとき、あんな……。
突然、部屋に電話が鳴り響いた。けたましい音で鳴り響く音に、二人はびっくりして固まった。
電話は、止むことなく鳴り響く。朝霧は箸を置いてパタパタと電話のところに駆け寄った。時刻は彼らを倒した時間と似ている。
もしかしたら、外泊した両親かもしれない。だが、こんなタイミングで電話をかけてくるなんて。もし、あの男が彼らの犯行を止めたのであれば、朝霧さんの彼氏が電話したのは考えにくい。嫌な予感がした。
その電話からは、不吉な何かを感じた。
朝霧さんは、受話器を受け取り一言二言話すと受話器をぽとりと落とした。その後、地面に崩れ落ちる。
「大丈夫ですか!?」
駆け寄ると、朝霧さんは真っ青な表情をしていた。不吉な予感は正しかったようだ。電話の相手は、警察官。
自分の彼氏が逮捕されたと、連絡がきた。保護者の面談を朝霧さんに務めてほしいと。彼氏が強姦で逮捕されたのを、生々しく電話から受け取るとは、予想していなかった。まさかこんな精神的攻撃を受けていたなんて。
「朝霧さん、正気を保ってください。朝霧さん!」
呼びかけるも、返事はしない。
うつむいて、ずっと全身を震わせている。
朝霧さんの死を回避するためにあの男は、これを繰り返した。不本意ながらわたくしもそれに協力している。ここは絶対に止めなくては。
朝霧さんは、暫く放心状態だった。ずっと肩や背中などをさすっていると、急に思い出したかのように、立ち上がった。
何をするのかと思いきや、バタバタと外に飛び出していった。天和は驚いてあとを追うと、外から大きな音が聞こえた。
衝撃的な光景だった。
家を出た朝霧さんは玄関を出た瞬間、車に轢かれた。空に高く飛ぶ体。吸い込まれるようにして地面にグチャリと落ちる。果実が地面に落ちたように、体の何処かが別れ汁がドクドクと出てくる。
§
流石に一回目で成功しないと思っていた。でも、一回目で成功してほしかった。4月28日に再び戻った。起きたらやっぱり天和お姉さんが定位置にいて、またパンティを見せびらかしている。そろそろ言ったほうがいいな。
「油断してました。まさか、電話がかかってくるなんて。ところで、犯人逮捕は出来たんですね」
「あ、あぁ……まぁ」
犯人逮捕は出来た。和也くんがいたから。でもまた振りだした。一回目でふさぎ込む僕じゃない。
天音さんは何回も何回も繰り返したんだ。僕のために。僕がたかが一回で落ち込んでたら、申し訳ない。
5月1日のために、僕は和也くんを仲間にして、天和お姉さんは再び朝霧さんとの仲を縮めている。
そしてついに当日。
人のうちの電話コードを見つめている天和に、朝霧は驚いた。
「何、してんの?」
「おほほ。大したことじゃありません」
満面の笑みではぐらかしているけど、朝霧は怪訝な表情で見ている。今は朝霧のお宅でお泊り中。夕ごはんの支度をしている朝霧と、電話コードを見つめている天和。
このとき、朝霧は知らない。
電話コードが勝手に切られてたこと。これで彼氏さんが強姦罪だと知ることはない。要は、知らなければいい。
あとになって分かることだけども。今はとりあえず、彼女に真実を教えない。これだけだ。
二人は夕ごはんの支度をし、一緒に食べた。
「初めてかも。こんなに天和さんと一緒にいるの。だって、教室では、あんま喋らないじゃん」
「そうですね。だからこそこうして朝霧さんと触れ合って、楽しいです」
二人は、楽しく会話し箸を進んだ。
今まで会話したことがなかったのに、何気なく進む会話は、もう友達と言っていいほど。
時刻が迫ってきている。
電話のコードは切った。もう何も心配することはない。なのに、言いしれぬ不安がある。それはまだ彼らが戦っているから。
救急車や警察のサイレンの音は聞こえない。まだ戦っているということだ。
「この猫可愛い! お家で飼っているのかな? ねぇねぇこの人のこと紹介してよ~」
「しない」
「なんで!」
しないったらしない。
愛姫と和也くんはどう足掻いても、巡り廻ってしまうのか。本当に運命なのか、それとも宿命なのか。
運命とやらを引き裂くみたいで、可哀想で嫌な役だけど、愛姫に運命とやらは速い気がする。悪く思うなよ。
けど、僕は知らない。スマホを握っているほんの数秒間。愛姫が自分のスマホを使って、和也くんと友達になってたことを。一瞬の出来事だった。
それをつゆ知らず僕は愛姫は早く寝なさいと忠告すると、愛姫は文句も言わずして、何やら満足げに出ていった。
5月1日
ようやくこの日が訪れた。
朝霧を救うため、また、誰一人死なせない長い戦いだ。朝霧の保護は天和お姉さんがしてくれた。朝から朝霧を捕まえて、女子会ならぬお泊り会を催しているらしい。それで自さつを止められる。あとは僕たちだ。
前の世界では、ターゲットがやってきて、和也くんから届いたラインの忠告を見ていなかった。そのせいで、思いもよらない展開になった。事は思い通りにはいかない。今回だって、何があるか分からない。気をつけていかないと。
和也くんからの情報によると、あいつらは前の世界と行動は変わらない。そりゃそうだけども。前の世界と同じように、偽善ぶって説教したら背中刺されたし、今回はそういうのなしで、やり方変えていかないとな。
そしてついに、お決まりの時間になった。今回は朝霧を守るためにまた、戻ったんだ。朝霧のほうが重大だ。天和お姉さんに聞くと、朝霧と夕ごはんを一緒につくっているらしい。とてもや、自さつを図る雰囲気じゃないな。
彼らがやってきた。フードを被っているから、誰が和也くんなのかさえ分からない。全員ナイフを持っているのは知っている。
§
時同じころ、朝霧宅では学校のクラスメイト、土谷天和がいた。クラスメイトだけど、今まで一度も話したことはない。才色兼備でみんなのアイドル的な存在が、自分宅にいるなんて考えられない。
「なんか、自分の家じゃないみたい」
朝霧はふふふと笑った。
隣にいる、人間とはとても思えないほどの美貌の持ち主がいる。天和さんは「そうですね」とさらりと軽く言った。
天和さんと今、夕ごはんの支度をしている。
「大変でしょう。お家の方がいらしゃらないのは」
ニンジンを切りながら、天和さんが言った。同級生なのに、敬語を使うところが特に掴みどころがない。
「そうでもないよ? 慣れたし」
あたしたちは、肉じゃがと唐揚げをつくっている。いつもは、殺風景な景色が人がいるだけでこんなにも、輝きを増している。
いつもは作らないデザートまで作っちゃった。これも、天和さんがいるせいで手際よく準備できる。
「どうして家に泊まろうて言ったの? その……あたしたちって、あんま喋らないじゃん」
「それは……ただ単純に、朝霧さんと仲良くなりたいと思ったからですよ」
ニコッと微笑んだ。
それから二人は、夕ごはんを一緒に食べた。何ら変わらないいつもの手際で作ったのに、今回の晩御飯は特に美味しかった。女子会ならぬ、定番のコイバナをすることに。
「朝霧さんは、彼氏さんのお弁当もつくっているんですか?」
「え!? いやいや、そんな……できないよ。作りたいけど、毎回断られてるんだよね」
朝霧は苦笑した。
それまでの雰囲気がガラリと変わった。コイバナでも花を咲かせようと、天和なりに空気を作ったが、これには失敗。
あまりこのことは、追求しないほうが良さそうですね。それにしても美女と野獣て、ほんとに居るんですね。やれやれ、人間の恋情は難しいです。
天和は黙々と肉じゃがを頬張った。朝霧はもじもじしながら、顔を赤くしていた。
「どうかしまして?」
コテン、と首を傾げて訊ねると、朝霧は恥ずかしそうにポツリと言った。
「あのね……冷たい人だと思われるかもしれないけど、ほんとは優しい人なんだよ。この間だって、あたしにプレゼントを用意してくれてたの」
「ほぉ……」
人間のノンケ話に付き合わされ、天和はため息をつくことしかできなかった。勿論朝霧には気づかれない小さなため息。何度帰りたい、と思ったか。
朝霧は楽しそうに彼との、思い出話しを語っていた。目をキラキラさせ乙女の表情。恋をすると、みな同じ表情するんですかね。時折天音もあの男と一緒にいたとき、そんな表情していた。滅多に顔に出ない子が、あの男だけは安安とそんな表情をしていた。
天使は神様の使い。あれやこれや神様に従い、従順に頭を垂れるそれだけの存在。天音もかつては、神様の所有物だった。なのに恋を知ったとき、あんな……。
突然、部屋に電話が鳴り響いた。けたましい音で鳴り響く音に、二人はびっくりして固まった。
電話は、止むことなく鳴り響く。朝霧は箸を置いてパタパタと電話のところに駆け寄った。時刻は彼らを倒した時間と似ている。
もしかしたら、外泊した両親かもしれない。だが、こんなタイミングで電話をかけてくるなんて。もし、あの男が彼らの犯行を止めたのであれば、朝霧さんの彼氏が電話したのは考えにくい。嫌な予感がした。
その電話からは、不吉な何かを感じた。
朝霧さんは、受話器を受け取り一言二言話すと受話器をぽとりと落とした。その後、地面に崩れ落ちる。
「大丈夫ですか!?」
駆け寄ると、朝霧さんは真っ青な表情をしていた。不吉な予感は正しかったようだ。電話の相手は、警察官。
自分の彼氏が逮捕されたと、連絡がきた。保護者の面談を朝霧さんに務めてほしいと。彼氏が強姦で逮捕されたのを、生々しく電話から受け取るとは、予想していなかった。まさかこんな精神的攻撃を受けていたなんて。
「朝霧さん、正気を保ってください。朝霧さん!」
呼びかけるも、返事はしない。
うつむいて、ずっと全身を震わせている。
朝霧さんの死を回避するためにあの男は、これを繰り返した。不本意ながらわたくしもそれに協力している。ここは絶対に止めなくては。
朝霧さんは、暫く放心状態だった。ずっと肩や背中などをさすっていると、急に思い出したかのように、立ち上がった。
何をするのかと思いきや、バタバタと外に飛び出していった。天和は驚いてあとを追うと、外から大きな音が聞こえた。
衝撃的な光景だった。
家を出た朝霧さんは玄関を出た瞬間、車に轢かれた。空に高く飛ぶ体。吸い込まれるようにして地面にグチャリと落ちる。果実が地面に落ちたように、体の何処かが別れ汁がドクドクと出てくる。
§
流石に一回目で成功しないと思っていた。でも、一回目で成功してほしかった。4月28日に再び戻った。起きたらやっぱり天和お姉さんが定位置にいて、またパンティを見せびらかしている。そろそろ言ったほうがいいな。
「油断してました。まさか、電話がかかってくるなんて。ところで、犯人逮捕は出来たんですね」
「あ、あぁ……まぁ」
犯人逮捕は出来た。和也くんがいたから。でもまた振りだした。一回目でふさぎ込む僕じゃない。
天音さんは何回も何回も繰り返したんだ。僕のために。僕がたかが一回で落ち込んでたら、申し訳ない。
5月1日のために、僕は和也くんを仲間にして、天和お姉さんは再び朝霧さんとの仲を縮めている。
そしてついに当日。
人のうちの電話コードを見つめている天和に、朝霧は驚いた。
「何、してんの?」
「おほほ。大したことじゃありません」
満面の笑みではぐらかしているけど、朝霧は怪訝な表情で見ている。今は朝霧のお宅でお泊り中。夕ごはんの支度をしている朝霧と、電話コードを見つめている天和。
このとき、朝霧は知らない。
電話コードが勝手に切られてたこと。これで彼氏さんが強姦罪だと知ることはない。要は、知らなければいい。
あとになって分かることだけども。今はとりあえず、彼女に真実を教えない。これだけだ。
二人は夕ごはんの支度をし、一緒に食べた。
「初めてかも。こんなに天和さんと一緒にいるの。だって、教室では、あんま喋らないじゃん」
「そうですね。だからこそこうして朝霧さんと触れ合って、楽しいです」
二人は、楽しく会話し箸を進んだ。
今まで会話したことがなかったのに、何気なく進む会話は、もう友達と言っていいほど。
時刻が迫ってきている。
電話のコードは切った。もう何も心配することはない。なのに、言いしれぬ不安がある。それはまだ彼らが戦っているから。
救急車や警察のサイレンの音は聞こえない。まだ戦っているということだ。
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