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一章 羽衣天音の世界
第7話 お姉さん
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5月1日
神様に果し状をつけて、僕の六日間がスタートした。羽衣さんのお姉さんは、監視役として地上に留まることに。今、昼休みで僕らは屋上にいた。
もはや、お決まりの場所となっている。
「なにこれ……! 何なのこの真っ赤になってしまったタコは!」
「姉さん、それはタコさんウインナーといって、人間が考えたタコの拷問よ」
「なんて、恐ろしい」
昼食の時間。羽衣さんのお弁当の中にある、タコさんウインナーをを眺めてお姉さんが震えた。
なんだか間違っていること言っているような気がするけど、会話に入らないようにしよう。お姉さんに睨まれるし。
僕はコンビニ弁当を黙々と食べた。
いつもなら、朝霧がここにいる。朝霧はいつも、この屋上で食べている。きっと、羽衣さんが操作したのだろう。残り僅かな力で。
僕らは食べているのに、お姉さんは食べていない。羽衣さんのお弁当をまじまじと見つめている。
「お姉さんは食べないんですか?」
「お義姉さん言うな!」
突然キレられた。猫にシャーと引っかまれたみたい。
「天使は食べなくても、別に生きていけるのよ。天音は、黙々と人間の食べ物食べて、そうまでしないと、存在が危ういのね。それと、お姉さんじゃなくて土谷 天和。神様がわたくしに与えてくれた名です」
お姉さん……天和お姉さんは、真面目な表情で言った。姉妹なのに苗字が違うのは、ただ、その場限りの名前だから、あえて同じにしなくても気にしないという。
そうか。確かに天使て、何も食べなくても生きていけるイメージがある。悪魔とか、神様とか。そういった想像上のものって、人間が深く信仰している限り、存在は消えない。
でも、羽衣さんは堕天して、悪魔に近づいている。天使と悪魔のどちらでもない境界にいるせいで、人間みたいに、食欲が湧いているのだろう。
相変わらずこの姉妹はくっついて、仲がよろしいこと。なんだか見せびらかしているような気もする。僕はこの二人の仲を壊すほど、やわじゃない。
「それじゃあ、僕はこれで」
「ええ。一生顔を見せないでちょうだい」
天和お姉さんは、ふんぞりながら言ったから冗談には聞こえない。本気で言ってるな。
飯も食ったし、退室するか。僕は立ち上がり、扉までさっと歩いた。ここは落ち着かないけど、教室よりはマシだった。
授業が始まるのはまだ、二十分もある。適当にブラブラしてるか。
僕は扉をしめ、屋上から出ていった。彼女の視線に気づかずに。
ブラブラ歩いていると、女子の甲高い叫び声がした。頭上から。顔を上げると、何かが落ちてくる。太陽の逆光で見えないけど、落ちてくるのがスローモーションになって、それが何なのかわかった。
窓ガラスだ。
窓の枠そのままが落ちてくる。あんなのに当たったら、死ぬ。僕は思い出した。一体誰に喧嘩を売ったのかを。そして、確信した。神様は僕の命を確実に狙っていることを。
羽衣さんのために、こんなもので、死ぬわけにはいかない。二歩三歩後退し、その瞬間に枠が落ちてきた。衝撃で窓ガラスが割れる。
粉々に砕け散る硝子。
砕け散った硝子は、宝石のように輝いている。散乱した硝子。そして、僕の足は擦り傷がいっぱい。これだけの傷で良かった。
一応、保健室で見てもらった。硝子の破片は、棘のように痛かった。ナイフとそっくり。足には大量に、細かな赤い線が入っていた。
痛いけど、歩けるし大丈夫か。
すると、保健室の扉を荒々しく開けて登場した人物が。意外なことに羽衣さんだった。走ってきたのだろうか、髪の毛が荒れていた。息も肩でしてて、僕の顔をみるや、ホッとした表情を浮かべた。
「良かった。無事で」
「なんともないよ。足を切っただけで、全然ピンピンしているし」
羽衣さんは、僕の近くに駆け寄るとじっと見つめてきた。マネキンのような表情だ。さっき表情筋が動いていたから、どんな気持ちか分かったけど今は分からん。
真顔でまじまじと見つめてきた。見つめられるほうは、たまったもんじゃない。
結局、見つめ合ってそのまま終わり。特に何も言わなかったし、何もされなかった。本当に不思議な子だ。
5月2日
大型連休前だ。そして、果し状を送り連れて二日。今日は朝から露骨だった。朝から犬に追いかけられ車には轢かれそうになるし、足が滑って階段から転びそうになるし、街歩くだけでこんな危険とは。
修羅場をくぐってきた僕に、天和お姉様は「まだ生きていたの?」と呆れた様子でいた。僕はしぶとさが命なもんでね。そう言った天和お姉様は、何処で撮ったのか分からない不自然な写真を持っている。全部羽衣さんのだ。
僕の監視役と羽衣さんのストーカーだ。羽衣さん命ですね。
「天音でいい」
ふと、彼女が言った。ここは屋上。二人して授業をサボっている真っ最中である。僕ならまだしも、優等生の彼女がサボっていると、少し変になるな。
僕がずっと羽衣さんて呼んでいたから、天音さんが、気軽に呼んでほしいと。いいのか。学校一のマドンナをそんな軽々しく呼べるか。ファンクラブからどんな目に合うか。想像しただけで、ぞっとする。
でも、拒否できない。彼女はじっと僕の目を見て、待っている。僕が天音と呼ぶのを。大きな目の中に、僕が映っている。
逸らすことができない。でも、ずっとそのまま見つめ合ってたら、心臓がもたない。
「あ、天音……さん」
彼女の名前を呼んでみた。
うわ。恥ずかしい。心臓が口からでそう。小さいころは、女の子相手でも気軽に下の名前で呼び合っていたのに、思春期真っ最中になると、こんな恥ずかしいなんて。
恥ずかしくて、彼女の顔がまともに見れない。彼女はきっと、凛としているのだろう。ふと顔を上げたら、びっくりした。彼女は凛としていると思ったから、その表情はびっくりだ。
天音さんは、耳まで真っ赤になっていた。まるで、タコさんウインナーみたいに。
二人とも、喋らないせいで余計気まずかった。
5月3日
待ちに待った大型連休の初日だ。学校も休みになると、出掛ける心配もないし、命の保証があって良かった。と思いきや、そうでもなかった。
朝いつものように朝食を作っていると、なんの因果か、ガスが爆発してそれを消そうと蛇口を撚るも、水が出ない。
ちゃんと水道代出しているのに、止められてる。結局、消防に電話をかけて大きな騒動になった。
天井が燃えるだけの被害で、まだ生きている。生きているのが奇跡だ。こんなのが、あと3日あるなんて。頭が痛い。猛烈に痛い。
「人間は儚いというけれど、ゴキブリのようにしぶとい人間もいるようですね」
ふと、頭上から声がした。
棘のある口調。嫌味を含んだ喋り方。見上げると天和お姉さんが飛んでいた。白い羽をバザバサいわせて、上空を漂っている。
普段、翼を折り曲げているせいで忘れていたけど、天使なんだ。ストーカーじゃなかった。
「僕が死ぬのを待ってますか?」
「当然でしょ。あなたが死ねば、天音は解放できる」
冷たい眼差し。
僕が死ねば、天音さんは解放できる。また天使としてやっていける。でも、僕が生きれば天音さんは人間として生きる。
どうして人間なのか、聞かれたときがある。それは、天音さんと天使じゃなくて人間として仲良くなりたいからだ。
名前を呼んでみただけで、まだ仲良くなってないけど。消防の人も帰って、あとはどうしてこうなったのか、警察に事情聴取も終わり、野次馬たちもやがては帰っていた。朝から大変だった。全てが終わったときには、すでに半日が過ぎていた。
大型連休初日が、まさか、こんな一大事件になるなんて。いや、神様に果し状をつけたことが一大事件なんだけど。
警察の事情聴取を終えて、僕は帰路についた。やっと、家の中で休める。黄昏時、太陽は血のように真っ赤になり、辺りは赤く染まり黒い影が伸びている。
僕がうちの前にたどり着くと、最初に見たのは、怪しい人影。人数は五~六人。
制服を着ている男子高校生だ。知らない制服だ。知らない人たち。一体何用。騒動を聞きつけてやってきたにしては、時刻が遅い。なんだろう。ぐるぐると不安が渦巻いた。
この光景に、デジャヴ感がある。
家に帰りたいのに、その家の前に人がいる。入りづらいな。家主の僕が現れたら、何されるか分かったもんじゃない。暫く様子をうかがってみた。五分たっても、十分たっても中々動かない。もしかして、あれは僕を待っているのか。
そうでないと、長時間あそこで駄弁ってない。近隣の目があるし。勇気を振り絞って恐る恐る、歩み寄った。処刑台の上を歩いているような感覚だ。足が震えている。こんな臆病だったけ。
神様に果し状をつけて、僕の六日間がスタートした。羽衣さんのお姉さんは、監視役として地上に留まることに。今、昼休みで僕らは屋上にいた。
もはや、お決まりの場所となっている。
「なにこれ……! 何なのこの真っ赤になってしまったタコは!」
「姉さん、それはタコさんウインナーといって、人間が考えたタコの拷問よ」
「なんて、恐ろしい」
昼食の時間。羽衣さんのお弁当の中にある、タコさんウインナーをを眺めてお姉さんが震えた。
なんだか間違っていること言っているような気がするけど、会話に入らないようにしよう。お姉さんに睨まれるし。
僕はコンビニ弁当を黙々と食べた。
いつもなら、朝霧がここにいる。朝霧はいつも、この屋上で食べている。きっと、羽衣さんが操作したのだろう。残り僅かな力で。
僕らは食べているのに、お姉さんは食べていない。羽衣さんのお弁当をまじまじと見つめている。
「お姉さんは食べないんですか?」
「お義姉さん言うな!」
突然キレられた。猫にシャーと引っかまれたみたい。
「天使は食べなくても、別に生きていけるのよ。天音は、黙々と人間の食べ物食べて、そうまでしないと、存在が危ういのね。それと、お姉さんじゃなくて土谷 天和。神様がわたくしに与えてくれた名です」
お姉さん……天和お姉さんは、真面目な表情で言った。姉妹なのに苗字が違うのは、ただ、その場限りの名前だから、あえて同じにしなくても気にしないという。
そうか。確かに天使て、何も食べなくても生きていけるイメージがある。悪魔とか、神様とか。そういった想像上のものって、人間が深く信仰している限り、存在は消えない。
でも、羽衣さんは堕天して、悪魔に近づいている。天使と悪魔のどちらでもない境界にいるせいで、人間みたいに、食欲が湧いているのだろう。
相変わらずこの姉妹はくっついて、仲がよろしいこと。なんだか見せびらかしているような気もする。僕はこの二人の仲を壊すほど、やわじゃない。
「それじゃあ、僕はこれで」
「ええ。一生顔を見せないでちょうだい」
天和お姉さんは、ふんぞりながら言ったから冗談には聞こえない。本気で言ってるな。
飯も食ったし、退室するか。僕は立ち上がり、扉までさっと歩いた。ここは落ち着かないけど、教室よりはマシだった。
授業が始まるのはまだ、二十分もある。適当にブラブラしてるか。
僕は扉をしめ、屋上から出ていった。彼女の視線に気づかずに。
ブラブラ歩いていると、女子の甲高い叫び声がした。頭上から。顔を上げると、何かが落ちてくる。太陽の逆光で見えないけど、落ちてくるのがスローモーションになって、それが何なのかわかった。
窓ガラスだ。
窓の枠そのままが落ちてくる。あんなのに当たったら、死ぬ。僕は思い出した。一体誰に喧嘩を売ったのかを。そして、確信した。神様は僕の命を確実に狙っていることを。
羽衣さんのために、こんなもので、死ぬわけにはいかない。二歩三歩後退し、その瞬間に枠が落ちてきた。衝撃で窓ガラスが割れる。
粉々に砕け散る硝子。
砕け散った硝子は、宝石のように輝いている。散乱した硝子。そして、僕の足は擦り傷がいっぱい。これだけの傷で良かった。
一応、保健室で見てもらった。硝子の破片は、棘のように痛かった。ナイフとそっくり。足には大量に、細かな赤い線が入っていた。
痛いけど、歩けるし大丈夫か。
すると、保健室の扉を荒々しく開けて登場した人物が。意外なことに羽衣さんだった。走ってきたのだろうか、髪の毛が荒れていた。息も肩でしてて、僕の顔をみるや、ホッとした表情を浮かべた。
「良かった。無事で」
「なんともないよ。足を切っただけで、全然ピンピンしているし」
羽衣さんは、僕の近くに駆け寄るとじっと見つめてきた。マネキンのような表情だ。さっき表情筋が動いていたから、どんな気持ちか分かったけど今は分からん。
真顔でまじまじと見つめてきた。見つめられるほうは、たまったもんじゃない。
結局、見つめ合ってそのまま終わり。特に何も言わなかったし、何もされなかった。本当に不思議な子だ。
5月2日
大型連休前だ。そして、果し状を送り連れて二日。今日は朝から露骨だった。朝から犬に追いかけられ車には轢かれそうになるし、足が滑って階段から転びそうになるし、街歩くだけでこんな危険とは。
修羅場をくぐってきた僕に、天和お姉様は「まだ生きていたの?」と呆れた様子でいた。僕はしぶとさが命なもんでね。そう言った天和お姉様は、何処で撮ったのか分からない不自然な写真を持っている。全部羽衣さんのだ。
僕の監視役と羽衣さんのストーカーだ。羽衣さん命ですね。
「天音でいい」
ふと、彼女が言った。ここは屋上。二人して授業をサボっている真っ最中である。僕ならまだしも、優等生の彼女がサボっていると、少し変になるな。
僕がずっと羽衣さんて呼んでいたから、天音さんが、気軽に呼んでほしいと。いいのか。学校一のマドンナをそんな軽々しく呼べるか。ファンクラブからどんな目に合うか。想像しただけで、ぞっとする。
でも、拒否できない。彼女はじっと僕の目を見て、待っている。僕が天音と呼ぶのを。大きな目の中に、僕が映っている。
逸らすことができない。でも、ずっとそのまま見つめ合ってたら、心臓がもたない。
「あ、天音……さん」
彼女の名前を呼んでみた。
うわ。恥ずかしい。心臓が口からでそう。小さいころは、女の子相手でも気軽に下の名前で呼び合っていたのに、思春期真っ最中になると、こんな恥ずかしいなんて。
恥ずかしくて、彼女の顔がまともに見れない。彼女はきっと、凛としているのだろう。ふと顔を上げたら、びっくりした。彼女は凛としていると思ったから、その表情はびっくりだ。
天音さんは、耳まで真っ赤になっていた。まるで、タコさんウインナーみたいに。
二人とも、喋らないせいで余計気まずかった。
5月3日
待ちに待った大型連休の初日だ。学校も休みになると、出掛ける心配もないし、命の保証があって良かった。と思いきや、そうでもなかった。
朝いつものように朝食を作っていると、なんの因果か、ガスが爆発してそれを消そうと蛇口を撚るも、水が出ない。
ちゃんと水道代出しているのに、止められてる。結局、消防に電話をかけて大きな騒動になった。
天井が燃えるだけの被害で、まだ生きている。生きているのが奇跡だ。こんなのが、あと3日あるなんて。頭が痛い。猛烈に痛い。
「人間は儚いというけれど、ゴキブリのようにしぶとい人間もいるようですね」
ふと、頭上から声がした。
棘のある口調。嫌味を含んだ喋り方。見上げると天和お姉さんが飛んでいた。白い羽をバザバサいわせて、上空を漂っている。
普段、翼を折り曲げているせいで忘れていたけど、天使なんだ。ストーカーじゃなかった。
「僕が死ぬのを待ってますか?」
「当然でしょ。あなたが死ねば、天音は解放できる」
冷たい眼差し。
僕が死ねば、天音さんは解放できる。また天使としてやっていける。でも、僕が生きれば天音さんは人間として生きる。
どうして人間なのか、聞かれたときがある。それは、天音さんと天使じゃなくて人間として仲良くなりたいからだ。
名前を呼んでみただけで、まだ仲良くなってないけど。消防の人も帰って、あとはどうしてこうなったのか、警察に事情聴取も終わり、野次馬たちもやがては帰っていた。朝から大変だった。全てが終わったときには、すでに半日が過ぎていた。
大型連休初日が、まさか、こんな一大事件になるなんて。いや、神様に果し状をつけたことが一大事件なんだけど。
警察の事情聴取を終えて、僕は帰路についた。やっと、家の中で休める。黄昏時、太陽は血のように真っ赤になり、辺りは赤く染まり黒い影が伸びている。
僕がうちの前にたどり着くと、最初に見たのは、怪しい人影。人数は五~六人。
制服を着ている男子高校生だ。知らない制服だ。知らない人たち。一体何用。騒動を聞きつけてやってきたにしては、時刻が遅い。なんだろう。ぐるぐると不安が渦巻いた。
この光景に、デジャヴ感がある。
家に帰りたいのに、その家の前に人がいる。入りづらいな。家主の僕が現れたら、何されるか分かったもんじゃない。暫く様子をうかがってみた。五分たっても、十分たっても中々動かない。もしかして、あれは僕を待っているのか。
そうでないと、長時間あそこで駄弁ってない。近隣の目があるし。勇気を振り絞って恐る恐る、歩み寄った。処刑台の上を歩いているような感覚だ。足が震えている。こんな臆病だったけ。
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