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前篇
不可解な感情(2)*
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リョウヤの陰紋に、どろっとした白い雫が降りかかる。男2人の視線に晒されながら、リョウヤは断続的な射精を繰り返した。
驚くほど勢いがよく、かつ随分な量だった。
「ァ……ぁ、……あ、は……ァッ、ぁあ」
「あは、すっごいイキッぷり。まだ出るかな?」
達し続けるリョウヤの幹を、マティアスが執拗に擦り上げる。リョウヤは目を皿のように見開き、びくんびくんと不規則な痙攣を起こしていた。
そして、その薄い腹と股間が大量の白濁で染まった頃には、小さな頭はふらりと傾き、糸の切れた人形のようにかくんと落ちた。そなの喉からも、ひゅうー……と木枯らしのような呼吸音が聞こえてくる。
ただ、精はほとんど出し切っただろうに、小さくなった芯からはとぽとぽと透明な蜜が溢れ続けている。
「いっぱい出せてよかったねぇ。ん……新鮮な味だ」
マティアスが指に付着したリョウヤの体液を一本一本舐め取っている間、アレクシスは、放出の余韻に焦点が合わない瞳から目が離せなかった。
当たり前だが、そのぼやけた瞳にアレクシスは映っていない。今こうしてリョウヤに突き入れているのは、アレクシスだというのに。
しかも、これまでアレクシスが何をしても平然としていたリョウヤは、他の男の手によって簡単に達せられてしまった。髪を振り乱し、自ら腰を振り、口の端から涎を垂らしながら、無様に喘いで。
たかがマティアスに舐められたくらいで、触れられ、扱かれたくらいで。
はねっかえりだと思っていたリョウヤが、リョウヤが──ぎりりと歯の奥が軋み、怒り任せて腰を穿つ。
「──ひぃッ……!」
深い突き入れに、リョウヤがやっとアレクシスを見た。
「ぁ……ぁッ、あ、う、ぅう……」
快楽に染まっていたその声が、あっという間に苦悶のそれへと変わる。
「ぁッ……ぁ、ああ、ぅあッ……ひ……ぁ──ッ」
アレクシスの律動に合わせてその陰茎が震え、リョウヤが鳴く。するとどういうわけだか、吹き荒れていた怒りが少しだけ静まっていくような気がした。
ガクガクと揺れるリョウヤを見つめながら、足を解放してその細腰を10の指でじっくりと掴み、体を傾けて激しく腰を打ち付ける。
じとりと汗ばんでいるのはリョウヤの肌か、それとも手袋の中か。
「あれ、まだ萎えてないね。ここら辺に残ってるのかな?」
ぱちんと、陰茎の真ん中あたりをマティアスが指で弾く。
「ふ……ぅ、ぐ」
「お、いい音したねぇ。絞ったらもっと出るかな?」
「で、な、い、もぉっ……で、うぅ」
「そうかな? まだここに残ってるよ~って坊やの精液が訴えてるみたいだよ。早く扱いて空っぽにしてほしいって」
「──ッ、ぐ……は、ぅ」
ぐぅっと、まだ芯を持つ昂りの真ん中を指で押し潰され、リョウヤが歯を食いしばり獣のように唸った。
「折角だ、最後まで出し切っちゃおうね」
「や、め……て、もぉ、や」
「ダーメ。イキやすいように、坊やのご主人様の動きに合わせて擦ってあげるから」
「や、ぁあ、やだ、ぁッ……」
マティアスを見上げながら怯えるリョウヤに、またじりじりとした苛立ちがせり上がってくる。
「──おい」
「ん?」
「悲鳴が煩い。聞くに堪えん、黙らせろ」
「ええ、可愛いのにな」
「いいから塞げ」
「しょうがないなぁ。あっそうだ、キスはしてもいいんだっけ?」
「……勝手にしろ」
別に、リョウヤが誰とキスをしようが構わない。どうだっていい。マティアスはリョウヤの陰茎を左手で緩く擦りながら、口横にれろ……と舌を這わせた。
そして後ろにのけ反らせて、齧り付くように小さな唇に唇を重ねた。
「……んっ、んぐ……ンむ、ぅぅ」
ぶ厚い舌が歯列を割り裂き、縮こまった舌を絡めとろうとする。リョウヤは首を振って逃れようとするが、マティアスが抱え込むように顎を固定した。
「こーら、顔は背けちゃ駄目だよ」
「や……にが、ぁ」
「そんなこと言わないの。坊やが出した精液の味だよ。ほら、ちゃんとあーんってして……?」
「ぐ──っ」
マティアスが親指を口の中に突き入れて、指に沿うように舌を入れた。じゅるじゅると淫猥な音を立てて、長い舌がリョウヤの口内を舐めまわしていく。時折、マティアスの長い舌とリョウヤの小さな舌が絡み合うのが見え隠れし、混ざり合った唾液がたっぷりと糸を引くのも見えた。
見えてしまった。
驚くほど勢いがよく、かつ随分な量だった。
「ァ……ぁ、……あ、は……ァッ、ぁあ」
「あは、すっごいイキッぷり。まだ出るかな?」
達し続けるリョウヤの幹を、マティアスが執拗に擦り上げる。リョウヤは目を皿のように見開き、びくんびくんと不規則な痙攣を起こしていた。
そして、その薄い腹と股間が大量の白濁で染まった頃には、小さな頭はふらりと傾き、糸の切れた人形のようにかくんと落ちた。そなの喉からも、ひゅうー……と木枯らしのような呼吸音が聞こえてくる。
ただ、精はほとんど出し切っただろうに、小さくなった芯からはとぽとぽと透明な蜜が溢れ続けている。
「いっぱい出せてよかったねぇ。ん……新鮮な味だ」
マティアスが指に付着したリョウヤの体液を一本一本舐め取っている間、アレクシスは、放出の余韻に焦点が合わない瞳から目が離せなかった。
当たり前だが、そのぼやけた瞳にアレクシスは映っていない。今こうしてリョウヤに突き入れているのは、アレクシスだというのに。
しかも、これまでアレクシスが何をしても平然としていたリョウヤは、他の男の手によって簡単に達せられてしまった。髪を振り乱し、自ら腰を振り、口の端から涎を垂らしながら、無様に喘いで。
たかがマティアスに舐められたくらいで、触れられ、扱かれたくらいで。
はねっかえりだと思っていたリョウヤが、リョウヤが──ぎりりと歯の奥が軋み、怒り任せて腰を穿つ。
「──ひぃッ……!」
深い突き入れに、リョウヤがやっとアレクシスを見た。
「ぁ……ぁッ、あ、う、ぅう……」
快楽に染まっていたその声が、あっという間に苦悶のそれへと変わる。
「ぁッ……ぁ、ああ、ぅあッ……ひ……ぁ──ッ」
アレクシスの律動に合わせてその陰茎が震え、リョウヤが鳴く。するとどういうわけだか、吹き荒れていた怒りが少しだけ静まっていくような気がした。
ガクガクと揺れるリョウヤを見つめながら、足を解放してその細腰を10の指でじっくりと掴み、体を傾けて激しく腰を打ち付ける。
じとりと汗ばんでいるのはリョウヤの肌か、それとも手袋の中か。
「あれ、まだ萎えてないね。ここら辺に残ってるのかな?」
ぱちんと、陰茎の真ん中あたりをマティアスが指で弾く。
「ふ……ぅ、ぐ」
「お、いい音したねぇ。絞ったらもっと出るかな?」
「で、な、い、もぉっ……で、うぅ」
「そうかな? まだここに残ってるよ~って坊やの精液が訴えてるみたいだよ。早く扱いて空っぽにしてほしいって」
「──ッ、ぐ……は、ぅ」
ぐぅっと、まだ芯を持つ昂りの真ん中を指で押し潰され、リョウヤが歯を食いしばり獣のように唸った。
「折角だ、最後まで出し切っちゃおうね」
「や、め……て、もぉ、や」
「ダーメ。イキやすいように、坊やのご主人様の動きに合わせて擦ってあげるから」
「や、ぁあ、やだ、ぁッ……」
マティアスを見上げながら怯えるリョウヤに、またじりじりとした苛立ちがせり上がってくる。
「──おい」
「ん?」
「悲鳴が煩い。聞くに堪えん、黙らせろ」
「ええ、可愛いのにな」
「いいから塞げ」
「しょうがないなぁ。あっそうだ、キスはしてもいいんだっけ?」
「……勝手にしろ」
別に、リョウヤが誰とキスをしようが構わない。どうだっていい。マティアスはリョウヤの陰茎を左手で緩く擦りながら、口横にれろ……と舌を這わせた。
そして後ろにのけ反らせて、齧り付くように小さな唇に唇を重ねた。
「……んっ、んぐ……ンむ、ぅぅ」
ぶ厚い舌が歯列を割り裂き、縮こまった舌を絡めとろうとする。リョウヤは首を振って逃れようとするが、マティアスが抱え込むように顎を固定した。
「こーら、顔は背けちゃ駄目だよ」
「や……にが、ぁ」
「そんなこと言わないの。坊やが出した精液の味だよ。ほら、ちゃんとあーんってして……?」
「ぐ──っ」
マティアスが親指を口の中に突き入れて、指に沿うように舌を入れた。じゅるじゅると淫猥な音を立てて、長い舌がリョウヤの口内を舐めまわしていく。時折、マティアスの長い舌とリョウヤの小さな舌が絡み合うのが見え隠れし、混ざり合った唾液がたっぷりと糸を引くのも見えた。
見えてしまった。
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