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前篇
乾杯(2)*
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赤い舌がリョウヤの乳首を這いまわる。
「んっ……ん、んぅ、ん、ぁ、ぅ」
声を出すまいときゅっと引き結ばれていたリョウヤの唇は、乳輪全体を覆い隠すようににゅるんと包み込まれ、じゅるりと啜られた瞬間あっけなく陥落した。
「は……ぁッぅ、あつ、いぃ……、焼け、ちゃ、……ッ」
「違うよ。これは熱いんじゃなくてじんじん疼くって言うんだよ……?」
「や、だぁ……っ」
「もっとしゃぶってあげるからいい声で啼いてね」
「ぁ……は、ぅ」
ぷくりと腫れた淡い赤色の縦割れをねっとりとしゃぶる様は、まるで空になった餌皿を舐め尽くそうとしている犬のようだ。いや、乳に吸い付く赤子か。きつく押さえつけているリョウヤの腿が、与えられる未知なる刺激によって、打ち上げられた魚のようにびくびくと痙攣する。
マティアスの唾液が混じり合った琥珀色のそれがピンク色の胸によく絡みつき、ぬとっと糸を引いてよく伸びた。
「ぁ、ああ、……ん」
淫猥な光景に興奮したマティアスの舌使いが、さらに激しく、執拗になっていく。ちゅくちゅくと、獣が獲物の血肉を啜るような濡れた音がひとしきり響く。
「んー……いい味だ。今まで舐めてきた中でも一番甘く感じるよ」
「……それは酒の味だろうが」
「そうかな? じゃあこっちも確認してみないとね」
「──ひ」
今度はグラスを数口あおったマティアスが、リョウヤの左胸に顔を近づけた。
「やめ、そっち、はぁ……ァあッ!」
口にウィスキーを含んだ状態で、舌でかき回されたり齧られたり歯で噛まれて引っ張られたり、大口を開けられ胸全体を包み込まれたり。実に好き勝手なことをされて、リョウヤは口を半開きにして高く鳴いた。
「や、ぁあ……ッふぁ、うぁ……ちぎ、れ……、ぅう」
「千切らないよ、ころころ転がしてるだけ。ふふ、やっぱりこれは坊やの味だ……間違いない」
マティアスはその後も、酒をリョウヤの胸に塗り込んでは愛撫するという行為を何度も繰り返した。
「んっ……ぅあぁ……ン……」
鼻に抜けるような、声。アルコホルの強い刺激に慣れてきたのか、リョウヤの声にわかりやすい艶が混ざり始める。マティアスが顔の角度を変えるたびリョウヤの体も左右に揺れ、アレクシスの乱暴な穿ちですっかり縮こまっていた陰茎も、ぶるぶると芯を持ち始めていた。
「ぁ……あ、あん、ふぁ……っ、ぁ、ァあ……」
マティアスの体の隙間から見える、林檎のように赤く色づき、呼吸を繰り返してふくふくと膨らむ頬。薄っすらと開かれたまぶた。繊細に震える、細くて黒いまつ毛。乱れた黒髪が頬に張り付き、喉が鳴る。
はふはふと胸を膨らませて喘ぐリョウヤの唇から、目が離せない。
無意識のうちに、腰も止まっていた。
──なんだ?
リョウヤの一挙一動が、意識していないというのにやたらと目に入ってくるのだ。 ついさっきまでは、苦しむリョウヤを見ていい気味だとさえ思っていたというのに。
妙だ。このチクチクと胸に刺さってくるような、得体の知れない苛立ちは。
「……お、い。それはもういい、あまり甘やかすと癖がつく」
制止の言葉は、自然と零れていた。
マティアスは様子のおかしいアレクシスに気付くことなく、じゅくっと最後に吸い付いて唇を離した。散々いたぶられた胸は腫れあがり、マティアスの唾液と少量の酒でぬらぬらと濡れ光ってている。
「ふふ、思ってたより可愛い声だったねぇ」
恍惚とした表情を浮かべたマティアスが、残りを味わうかのようにぷるぷると揺れる尖りをちゅっと吸った。「ひぁ……ん」とリョウヤが緩慢な動作で首を振る。
「……どこがだ。しゃがれていて耳障りこの上ない」
「酷いおっしゃりようだな」
「事実だ」
感情のまま吐き捨てる。そう、可愛いどころか、初めて聞いたリョウヤの喘ぎ声はじっとりと耳の奥にへばりつくようで、酷く煩わしいものだった。
しょせんは快楽に弱く媚びるしか脳のない生き物というわけか、くだらない。
「大丈夫だよ? 私は坊やの声大好きだからね。だから……次はここを弄ったらどんな声で鳴いてくれるのか、とっても興味があるなぁ」
ゆっくりとリョウヤの下肢へと伸びる、マティアスの手。リョウヤの足の間でぬくぬくと硬くなり始めていた陰茎は、マティアスの愛撫によって今はもうすっかり起ち上がっていた。
皮の隙間から、わずかに桃色の肉がはみ出している。陰茎にひたりと添えられる長い指を、目だけで追う。下から上へ、ほどよい圧力をかけながら軽く擦りあげられて、リョウヤが自身の下半身を凝視し、慄いた。
「あ、ぁ」
「あれ、まだ剥けてもないんだ。ここまで完璧に被ってるのなんて初めて見たなぁ、子どもちんぽってやつ? あ、もしかして触ってあげたことないの?」
「……あるわけないだろうそんなところ、気色が悪い」
「そっか、ならちゃーんとむきむきしてあげなきゃねぇ」
マティアスの親指が、丸みを帯びた乾いた割れ目を押し潰した。
「ひっ……ぁあ!」
「んっ……ん、んぅ、ん、ぁ、ぅ」
声を出すまいときゅっと引き結ばれていたリョウヤの唇は、乳輪全体を覆い隠すようににゅるんと包み込まれ、じゅるりと啜られた瞬間あっけなく陥落した。
「は……ぁッぅ、あつ、いぃ……、焼け、ちゃ、……ッ」
「違うよ。これは熱いんじゃなくてじんじん疼くって言うんだよ……?」
「や、だぁ……っ」
「もっとしゃぶってあげるからいい声で啼いてね」
「ぁ……は、ぅ」
ぷくりと腫れた淡い赤色の縦割れをねっとりとしゃぶる様は、まるで空になった餌皿を舐め尽くそうとしている犬のようだ。いや、乳に吸い付く赤子か。きつく押さえつけているリョウヤの腿が、与えられる未知なる刺激によって、打ち上げられた魚のようにびくびくと痙攣する。
マティアスの唾液が混じり合った琥珀色のそれがピンク色の胸によく絡みつき、ぬとっと糸を引いてよく伸びた。
「ぁ、ああ、……ん」
淫猥な光景に興奮したマティアスの舌使いが、さらに激しく、執拗になっていく。ちゅくちゅくと、獣が獲物の血肉を啜るような濡れた音がひとしきり響く。
「んー……いい味だ。今まで舐めてきた中でも一番甘く感じるよ」
「……それは酒の味だろうが」
「そうかな? じゃあこっちも確認してみないとね」
「──ひ」
今度はグラスを数口あおったマティアスが、リョウヤの左胸に顔を近づけた。
「やめ、そっち、はぁ……ァあッ!」
口にウィスキーを含んだ状態で、舌でかき回されたり齧られたり歯で噛まれて引っ張られたり、大口を開けられ胸全体を包み込まれたり。実に好き勝手なことをされて、リョウヤは口を半開きにして高く鳴いた。
「や、ぁあ……ッふぁ、うぁ……ちぎ、れ……、ぅう」
「千切らないよ、ころころ転がしてるだけ。ふふ、やっぱりこれは坊やの味だ……間違いない」
マティアスはその後も、酒をリョウヤの胸に塗り込んでは愛撫するという行為を何度も繰り返した。
「んっ……ぅあぁ……ン……」
鼻に抜けるような、声。アルコホルの強い刺激に慣れてきたのか、リョウヤの声にわかりやすい艶が混ざり始める。マティアスが顔の角度を変えるたびリョウヤの体も左右に揺れ、アレクシスの乱暴な穿ちですっかり縮こまっていた陰茎も、ぶるぶると芯を持ち始めていた。
「ぁ……あ、あん、ふぁ……っ、ぁ、ァあ……」
マティアスの体の隙間から見える、林檎のように赤く色づき、呼吸を繰り返してふくふくと膨らむ頬。薄っすらと開かれたまぶた。繊細に震える、細くて黒いまつ毛。乱れた黒髪が頬に張り付き、喉が鳴る。
はふはふと胸を膨らませて喘ぐリョウヤの唇から、目が離せない。
無意識のうちに、腰も止まっていた。
──なんだ?
リョウヤの一挙一動が、意識していないというのにやたらと目に入ってくるのだ。 ついさっきまでは、苦しむリョウヤを見ていい気味だとさえ思っていたというのに。
妙だ。このチクチクと胸に刺さってくるような、得体の知れない苛立ちは。
「……お、い。それはもういい、あまり甘やかすと癖がつく」
制止の言葉は、自然と零れていた。
マティアスは様子のおかしいアレクシスに気付くことなく、じゅくっと最後に吸い付いて唇を離した。散々いたぶられた胸は腫れあがり、マティアスの唾液と少量の酒でぬらぬらと濡れ光ってている。
「ふふ、思ってたより可愛い声だったねぇ」
恍惚とした表情を浮かべたマティアスが、残りを味わうかのようにぷるぷると揺れる尖りをちゅっと吸った。「ひぁ……ん」とリョウヤが緩慢な動作で首を振る。
「……どこがだ。しゃがれていて耳障りこの上ない」
「酷いおっしゃりようだな」
「事実だ」
感情のまま吐き捨てる。そう、可愛いどころか、初めて聞いたリョウヤの喘ぎ声はじっとりと耳の奥にへばりつくようで、酷く煩わしいものだった。
しょせんは快楽に弱く媚びるしか脳のない生き物というわけか、くだらない。
「大丈夫だよ? 私は坊やの声大好きだからね。だから……次はここを弄ったらどんな声で鳴いてくれるのか、とっても興味があるなぁ」
ゆっくりとリョウヤの下肢へと伸びる、マティアスの手。リョウヤの足の間でぬくぬくと硬くなり始めていた陰茎は、マティアスの愛撫によって今はもうすっかり起ち上がっていた。
皮の隙間から、わずかに桃色の肉がはみ出している。陰茎にひたりと添えられる長い指を、目だけで追う。下から上へ、ほどよい圧力をかけながら軽く擦りあげられて、リョウヤが自身の下半身を凝視し、慄いた。
「あ、ぁ」
「あれ、まだ剥けてもないんだ。ここまで完璧に被ってるのなんて初めて見たなぁ、子どもちんぽってやつ? あ、もしかして触ってあげたことないの?」
「……あるわけないだろうそんなところ、気色が悪い」
「そっか、ならちゃーんとむきむきしてあげなきゃねぇ」
マティアスの親指が、丸みを帯びた乾いた割れ目を押し潰した。
「ひっ……ぁあ!」
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