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崩壊
9.
しおりを挟む「うるせえ」
「あ、あっ、や、ああアっ……」
「たかが共有物が、ガタガタ言ってんじゃねえ。飽きてねえからヤってんだろーが」
「ん、んん、んく、ふ」
散々擦られた入口は熱を持ったように熱い。極限まで広がった膣の入り口が削り取られていくような気さえする。
もしかしたら切れているのかもしれないが、あまりにも激しい律動にぐるぐる動く視界のせいで確認のしようがなかった。
濡れた音色が増すたびに圧迫感もます。
どんどんと膨張していく男の熱を引き攣れる内部いっぱいに感じた。最後はきっとこのまま弾けるのだろうかとこれまで通りの現実に思い当って、トイの意識は僅かに浮上した。
「ぁ、あ、なか……なか、出さない、で」
震える手で、腰をひっつかんで揺さぶっているソンリェンの手のひらを弱弱しく掴む。
「あ?」
一気に機嫌が急降下したソンリェンに怯えるが、それだけはどうしても嫌だった。
セックスというものがなんたるかは、あの屋敷で4人の男たちに身体で教え込まれたがそれ以上のことは深く理解していなかった。
けれども育児院で生活していく上で女性の身体のこともシスターから教えて貰った。生理というものがまだ来ていなくとも、はいらん、というのが起こっていれば赤ん坊ができる危険性があるのだと。
トイは相変わらず男とも女ともつかない身体だが、声変わりはしていて棒のような身体にも女性らしい柔らかさはない。
だから確率は低いかもしれないが、妊娠してしまうかもしれない。もし仮にソンリェンとの間に望まぬ命ができてしまえばきっと殺せと命じられるだろう。それではあまりにも可哀想だ。
それにもしも産むことになったとしても育てられない。自分と同じスラム街の孤児にはさせたくなかった。こんな惨めな存在はトイ一人で十分だ。
「……ぁ、中は……ダメ、お願、い……だから、だめ、や」
「は、こんなもんぶらさげといていっちょまえに女のつもりか、お前」
「あッ、ゃ、はっ……ふぁっ、は、ん、あ……」
手持無沙汰のように萎えた男性器を扱かれ、シーツに頭を押し付けて押し寄せる熱に耐える。
こんな風にソンリェンにそれを弄られたこともなかった。挿れて擦って吐き出す穴ごときにソンリェンは興が乗った時以外愛撫なんて施さない。
だからいつも通り離してくれることを願っていたのだが、ソンリェンは何を考えているのか腰を穿つリズムに合わせて本格的にトイの男性器をも扱き始めた。
「ひ、やあ、ぁ ああ あ」
「……どこに出そうが俺の勝手なんだよ」
騎乗位を強要される時、腹に当たって目障りだから自分で抑えてろと冷たく命じられることもあったというのに。どうして今日はこんなに、執拗に。
「や、ダメ、だっ、ァ、ア」
「妊娠なんてするわきゃねーだろ、お前みたいなこっち擦られただけで濡らすような半端な体が」
「ん、ふ……ん、ぁあ、ああ」
一度吐き出させられた上、膣をえぐられる痛みで硬くすらなっていなかった肉欲だったが、大きな手のひらで包み込まれ緩急をつけて刺激されれば直ぐに快感を拾ってしまう。
本当は無理矢理与えられる快感も激痛もどちらも嫌だ。けれども痛みよりも快楽の方がまだましだ。
何日も何日も気が狂うほどの快楽を与えられた時は逆に痛みが欲しくてたまらなくなったけれども、やっぱり痛いのはとても、苦しい。
「そうだろ、トイ」
「ぁああ、ぁ ああ あ」
「お前は玩具で、穴で、共有物で」
ぐるんと中に入れられたまま向きを変えられて、再び正面から深く挿入される。
「ぁああっ……」
トイの薄い腹がソンリェンの動きに合わせてぐんと波打ち、圧迫感がさらに重くなる。
身体が折れてしまうほどの勢いで早くなっていく律動と、男としての急所をめちゃくちゃにされて、もう何も考えられなくなった。
耳に響く激しく濡れた音は酷使されている膣から聞こえてくる。ソンリェンの言った通りだ、男芯を刺激されて女性器が濡れている。おかしな体だ、男でもなく女でもない、そして男であって女でもある。どっちつかずのくせに男性に搾取されるだけのこの惨めで歪な身体。
もう、腰を揺さぶられているのか自ら迎え入れるために腰を振っているのかもわからなくなる。まともな言葉を発することさえ、できなくて。
「俺の、もンなんだよ」
「ひぁ、あん、あ、あ──ッあ……あぁ」
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