糾弾された直後に幸せになるのは 構いませんよね?だって私もう用済み悪役令嬢ですから

無味無臭(不定期更新)

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同盟

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「レジーナの言ってることは本当だよ。
これから僕達の国はこの国に攻めてくる。」


「そ、そうかのか?」


エリックの真剣な表情を見てレオンは動揺した。


「ど、どうすればいいんだ?」


不安気なレオンに私はこう言った。

「国王に会わせてください。」











「それは本当か。」


事の経緯を説明すると国王は分かりやすく動揺した。


「はい、本当です。
止める方法はただ一つ…ラザール皇国の同盟国になること。」


「は、?」


レオンが驚いたような声をあげる。


「同盟だと?
嫌に決まっておるだろう。」


確かに同盟と言いつつ 優位な立場になるのはラザール皇国。

攻めようとした国と攻め込まれそうになった国の関係性。

だからこそ国王として 躊躇するのも無理はない。

でも…


「では攻め込まれてもいいんですね?」


私は心を鬼にしてそう言う。

私だって嫌よ。

生まれ故郷がこんなことになるなんて…

でもこればかりはしょうがない。

全てはこの国王が招いたこと。


「分かった。
同盟を組もう。」


そんな私に渋々と承諾した国王。


「お父様…!」


レオンは反発するかのように声をあげた。

しかし国王の様子を見てこの状況、自分達の立場がかなり追い込まれてることを理解したらしい。

項垂れるように膝をついた。


「エリック、また戻るわよ。
早く陛下にお伝えしないと。」


私はそう言ってエリックと共にその場を後にした。
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