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エリック視点
しおりを挟む「失礼致します。」
そう言ってレジーナが採寸に向かった後。
僕は父さんにある話を持ちかけた。
「隣国を攻める?
…どういうことだ。」
「実は…」
僕は父さんに事の経緯を話した。
レジーナの母親が婚約者の浮気相手のせいで亡くなったこと。
しかしそれを陛下と婚約者が庇いその浮気相手は大した罰にならなかったこと。
そんな理不尽にレジーナは深く傷付いていること。
「そうか。」
そう説明すると父さんは深く考え込んだ。
「お前はそれでよいのか。
それが彼女のためになると?」
しばらくしてそういった父さん。
僕はその問いに頷くことさできなかった。
だから僕は 父さんに本心を話すことにした。
「僕は…彼女を悲しませた相手を野放しにはできません。
彼女がそれを受け入れてくれるかは分からない。
だけど僕は…」
あいつらを野放しにするなんて耐えられない。
分かってる。
きっとこれは僕の勝手な思いだ。
彼女は優しい人だから そうは思っていないだろう。
でも僕は…
彼女が許す許さない関係なく 僕が彼女を傷付けたやつを許せない。
だから侵攻して捕らえて何がなんでも罪に処したい。
「わかった。
承認しよう。」
そんな僕の思いを酌んだ父さんは そう言って承認してくれた。
早くレジーナに話したい。
僕は足早に彼女の元へと向かった。
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