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第11話
しおりを挟む「もう私に近付かないで!」
「こっちから願い下げだ!」
気になった私は2人のイベントがよく開催される裏庭にやってきていた。
しかし覗いてみると口論をするヒロインとメインヒーロー。
「もう嫌だわ!
貴女とはお別れよ!」
「いいよそれで!
僕にはリーゼロッテがいる!」
なんて都合がいいの。
でもお似合いよ。
「何してるんだ?」
「ロイ?!
貴方こそ…」
私は小声でそう聞く。
「俺は ルルが見えたからつい…」
「今カップルの修羅場を見てるのよ。」
「修羅場を?
何でだ?」
それは…
イベントが成立しない中でヒロインとメインヒーローの結末がどうなるか知りたいのよ。
「理由はないけど。」
あるにはあるけど。
ロイにこの世界のことは話せないでしょ。
「なぁ、俺達付き合わないか?」
「え…?」
ロイが突然そんなことを言う。
それは…
「どうだ?
ルルは俺のこと 好きになってくれた?」
私は…
「貴方のこと 好きになってしまったみたい。
でも…」
私モブだし…
「でも、じゃないだろ?
俺達は両思いってことだろ。」
両思い?
なんだか恥ずかしいわね。
「顔赤くなってる。
可愛い…」
チュッ
「…?!」
不意打ちでロイにキスをされた。
手、手が早いわ!
私は動揺しながらも それに応えるようにキスを返した。
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