こわれてしまいそうな恋心

橘祐介

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追憶

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時はすこしずつ何かを変えるのですね。

ずっと前に書いた作品です。

今、こんな感じの作品書けるかなぁ?

 

 

「追憶」

 

暗くて暗い水の辺

 

漆黒の淵あかく光る

 

尖った石を投げてみた

 

ひろがる輪はやがて僕をおおい

 

闇の中で輝いてる

 

どこまでも広がる銀色の輪が

 

甘いアカシアの香りに噎せて

 

あかい光を遠ざける

 

手を伸ばせば届きそうだけど

 

枯れ木になった体は

 

枝もなく、葉もなく、口もない

 

ただ、銀色の輪に包まれて

 

おだやかに沈んでいく

 

あかい光を求めた

 

狂おしい想いが行き先をなくす

 

追いかければよかった…

 

水の底から

 

聞こえない声が聞こえる

 

もう二度と戻れないことは、

 

分かっているのに
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