こわれてしまいそうな恋心

橘祐介

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思い出花火

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道端に咲いてる名も知らないような花を見て

ねえ、綺麗だね

そう言ってころころ笑ってた君

何も言わないで並んで歩くそんな時間が愛おしくて

ゆっくりゆっくりいつもの帰り道歩いてた



買って来た花火に火をつけて

わあ、素敵だよ

みてみてと僕の顔を真っすぐに見る

たいした事はないけどそんな夜が宝石

また明日じゃあとバイバイした近所の公園



突然ふわりと僕の前から消えて

何のことかわからずに何も出来なかった

ほんとにそのまま消えてしまって

幼馴染の君はいなくなった

追いかければよかった

でも何だか照れくさくて

何もしなかった



訳も知らされずに君が消えて

いくつかささやかな恋をして

一人になって

今、膝をかかえてる

少しだけしか見えない星を見上げてみるけど

そこにはだだ都会の空の星が見えるだけ



帰ろう

帰りたい

あの少しだけ遠くの故郷に



帰っても何もないかもしれないけど

一番大切なものが

待っててくれるかもしれないから



花火を2、3本買って



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