こわれてしまいそうな恋心

橘祐介

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林檎

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予測していたとおり

ほおり投げた林檎は確かな放物線を描いて

川の向こうに消えていった

林檎って重いのね

そう言葉を放った君は

驚くくらい透明だった

まるで僕が見ている事なんて知らないように

残された僕は

前にも後ろにも行けないまま

陽が暮れるまでそこにいた

もう分かっていた事なのに


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