ヘタレ淫魔は変態小説家に偏愛される

須藤うどん

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ヘタレ淫魔と猫の悪魔と音楽

ヘタレ淫魔と猫の悪魔と音楽(1)

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 いい天気だなあ。平和で何よりだ。

 しかし、縁側でソノオに膝枕され甘やかされていた、のどかな時間は突然、打ち破られる。知らない男が庭に乗り込んできて、おれをビシッと指さし、
「オレのほうが可愛い!」
 と、宣戦布告(?)された。おれはビビり散らかす。
「オレが世界で一番可愛いッ!」
「そりゃ、人間部門じゃ君が一番かもねえ。でも、この子、淫魔だから」
「淫魔ァ? お下品だな!」
 知らない男はケタケタ笑った。 
「えーん……」
 ソノオに目で助けを求めると、ソノオは知らない男の脳天に「えいっ☆」とチョップした。知らない男は頭蓋を抱え込んでめちゃくちゃに痛がっていた。ソノオ、おまえ、フィジカル鬼つよなんだからもっと手加減してやれよ……。

 黙ってさえいれば可愛い猫顔で華奢な彼の名は「刺身」と言うらしい。もちろん、本名ではない。ソノオの変人芸術家としての類友のようだ。
 刺身はインディーズのバンドでギターボーカルをしているそうだ。作詞作曲は主に刺身か、バンドマスターの雨村 傘〈あめむら かさ〉(本名ではない)というベーシストが担当しているのだとか。
 傘と刺身のなれそめは、刺身が彼のバンドのライブを観に行くも、酔っ払って床で寝てしまい、他のファン、特に女の子にどつき回されているところを、ただ一人、傘だけが面白がってバンドに引き入れてくれたことがきっかけらしい。
 しかし、ほかのバンドメンバーは性格のヤバい刺身を入れることに大反対で、傘が何が何でも刺身を加入させると言って聞き分けなかったため、皆、脱退してしまい、残ったのはドラムスの涼夢〈すずむ〉という人だけだそうだ。うわー……。

 刺身と傘は恋人らしく、恋のなせる業ってすげえな……。一目惚れってやつだろうか。

 刺身は突然、やってきておれに宣戦布告(?)したあと、なかなか帰ってくれない。せっかくソノオに可愛いがってもらってたのに。正直、邪魔だけど、おれ、そんなこと到底、口に出して抗議できない。おれ、チキンだもん。

 刺身はものすごく変な奴で、どうやら自分を猫と同列と思っているっぽく、てゅ~るを野良猫にあげるふりしては、
「やらねーよ! バァーカ♡」
 と言って自分が食べるなどして猫をいじめ、一人でツボに入って笑い転げている。面白いと思ってんのおまえだけだよ……。おやつ貰えなかった上にいきなり爆笑されて猫もドン引いてんじゃん。


「オレが書いた歌詞、見せてやるよ。読んでみ」
 徐にそう言うと、刺身は背負っていたリュックサックから大学ノートを取り出した。
「えぇ?」
「いいから、読んでみ」
「お、おぉう……?」
 おれは興味がないと言うよりも、ここまでの奇行を見て刺身のことが怖くなっており、刺身の差し出すノートに触れるのもなんとなく怖かった。
「いいから読めっつってんだよォー!」
「はい! はいはいはいはい! 読むから許してッ!」
 耳を引っ張られて脅迫され、読むしか選択肢がなくなった。
 刺身に見せられたノートに書かれた様々な曲の歌詞には『猫の悪魔』という言葉が頻繁に出てきた。
「うちのバンドの作詞作曲は、オレか傘が担当してる。『猫の悪魔』っつーのはもともと、傘が歌詞の中で使ってた言葉で、傘から見たオレのことなんだよ。アイツ、オレにぞっこんなんだ」
 つまり、刺身が書く歌詞は「刺身に溺れている傘の心情」なのだと、刺身は語った。

「オレは傘から見たオレを大好きなんだ。他の誰かからどう見られてるかはどうでもいい。オレ自身の自己イメージもどうだっていいんだ」
「ほへぇー……」    

 おれは次第に刺身の話に聞き惚れつつあった。

「おまえ、名前、何つーんだ?」
「リケ」
「傘がリケのこと聞いたら興味を持って絶対、会いたがるから、あいつにおまえの話はしない。おまえの存在はバンド内じゃオレだけの秘密だぞ。うりうり」
 腋の下に腕を入れられて後ろから拘束され、耳や首筋に息を吹きかけるなどいじめられておれは泣いた。

 しかし、おれは、うりうりされながらも刺身と、まだ会ったことない傘という人との関係性をロマンティックに感じて憧れていた。


 最近、刺身はうちに入り浸っている。 
 嫌だけど慣れてきた、そんな頃、肩に付く程度の長髪を後ろで無造作に括った三白眼ぎみのぬらっとした佇まいの男が家主に断りなく庭に入ってきた。 縁側でごろ寝していた俺は驚いて跳ね起きる。
「あんたは、えーっと……」
 またしても来訪する知らない男におれは戸惑う。
「ソイツが傘だよ」
 いつの間にか至近距離に寝転がっていた刺身が教えてくれた。つか、いつからそこいたんだよ、怖っ!

「よォ、刺身ぃ。また簪センセんとこかよ。おまえ、誰の彼氏かわかんねーや」
 傘が皮肉っぽく笑った。
「ふざけんな。苑生とはそんなんじゃない!」 
 刺身は縁側から裸足のまま飛び降りて傘に駆け寄り、ビンタした。非力なのかあまり効いていな。
「最近、構ってくんねえじゃんかよ、刺身チャーン! 俺、きみがいねえと曲書けねんだわ!? なァ、戻ってきてよォ! 見捨てないで!」
 傘はいきなり情緒不安定になる。傍で見ていて怖い。なんなの、こいつら!?
「傘がファンに媚びてんのが不愉快で放置してやってたのさ」
「マジかよ! っつったって、多少のファンサはしねえとさ、俺たちもメジャーデビュー狙ってくって、こないだ俺とおまえと涼夢と三人で話し合ったろ?」
「オレは未だ反対だけどね。オレは傘の行くところについて行きたいから、それがメジャーデビューなら一緒にやるけど、本音を言えば大衆に媚びた音楽なんか作りたくないし、歌いたくない」

 おれもいるのにやめてよぉー……。
 おれは言い争いにハラハラする。

「でも、傘が行くとこなら地獄の底にでもついていくから」

 刺身は伸び上がって、自分より背の高い傘に無理やりディープキスする。傘は雰囲気に飲まれているのか拒めない様子だった。 いいなぁー……あの誘惑パワー。おれも見習いたい。

 舌と舌が行ったり来たりしているのが音だけでわかるほど激しいキスだった。

 おれはごく。と唾を飲む。

 そのとき、
「え、ウソ!? 傘くん、刺身と付き合ってたの!?」
 いつの間にか電柱の影に立っていた知らない女が膝から崩れ落ちた。

「げ。傘のストーカー」
 刺身が軽蔑しきった声を出す。
「あ」
 傘が投げやりな声を出す。

「ふざけんなっ! 私たちがどれだけ推しててどれだけ応援してて、メジャー行けるようにどれだけ金落としてると思ってんだッ!」
 傘のガチ恋ファンまでもが庭に乗り込んできて刺身と取っ組み合いのガチバトルを始める。

 もうやだー。ここ、ソノオとおれの家ー……。やめてぇー……。
  
 おれはいつものヘタレで泣き出してしまった。でも、ここにいる誰もがおれが泣いていることに気づいてすらいない。

 刺身は顔面を中心にボコボコ殴られて、バランスの取りにくそうな厚底を履いた華奢な女の子にすら負けている。
「やめたげて。そいつ、物理がすげー弱いし、顔ファンもいるし、それに……そいつがいないと俺は曲が作れないでしょ」
 傘はガチ恋ファンをピシャリと制した。ガチ恋ファンは傘の言葉にあまりのショックを受け、傘に対して一気に醒めた様子だった。傘を一発、ビンタするだけして、とぼとぼと去っていく。傘は項垂れて溜息をつく。さすがの刺身も凹んでいる風で溜息をついていた。

「あ、あー……オレのせいでごめんな、傘っ。良いもん見せてやっから元気出せよ! おい、リケ! リケ! チビッてねえで羽と角と尻尾を出せ」

「ち、チビッてまではねえし」
 おれはムカついたけど、二人が弱っているのと、あと、チキンで逆らえないのとで言われたとおりにした。
「ほら、見ろよ。こいつ、淫魔なんだってさ! すげえだろ?」

 傘は暫く黙り込んでおれをじっと見つめていた。

「すげえや……」
 だいぶ、遅れてから傘が呟く。さっきまでより低い声だった。

 
「傘! ぽーっとしてねえでけーるぞ!」
「おー……」
 刺身が、傘のパーカーのフードを引っ掴んで大きな声を出し、引きずるようにして去っていく。

 ったく、何が何やらだ。騒がしくて入り組んだ奴らだなぁ。

 
  後日、おれは公園でブランコに座ってりんごジュースを飲んでいた。
 いい天気だなあ。平和で何よりだ。今日もりんごジュースはおいしいな。明日はオレンジジュースを飲もう。平和で何よりだ。
 飲み終わってブランコを漕いでいると、なんとあの雨村傘がやってきた。嫌ぁーッ!

「よぉ。淫魔チャン。本気でブランコ楽しんでんじゃん。子どもっぽいのな」
「こ、ここここ、こどもじゃねえもん!」
 怖いし、馬鹿にされて傷つくしで泣いちゃう! けど、泣いたらもっと子ども扱いされるから、上を向いて涙を気合いで目の奥に戻した。
「まー、こっち来なさい」
 手を掴んで引っ張られる。
「なんでだよー!?」
「オジサンのちんちん見たくない?」
「オジサンって歳じゃねえだろ。あと、別にちんぽも見たくね……あーっ!?」
 おれは傘に抱き上げられて誘拐される! だが、知ってる人なのでそこまで抵抗しなかった。抵抗した結果、もっと乱暴にされた経験が過去に山ほどあるので、おれなりに賢い選択をしたのだ。

 おれは傘に駐輪場の隅の死角に連れてこられた。薄暗くて、ひんやり不気味で、コンクリートと土とカビと苔のにおいがする。
「ここ、バレそうでバレねえちょうどいいスポットなんだ。刺身が見つけてきてさ、時々、ここでヤるんだ」
 そんなこと、こっちからは聞いてねえし、聞きたくもねえんだけど……。

「ヤろうぜ、リケ」
 傘が中腰になって、普通に立っているおれより少し下に目線を持っていき、上目遣いで誘った。
「刺身がいんのに……」
「俺は変人コレクターの浮気者だ。刺身もそこはとっくに諦めてるはずだ」
 傘はさらっと言って意地悪そうな八重歯を見せて笑った。おれ、変人じゃねえし。
「おまえ、ひでぇ男だな」 
「何とでも言ってくれて結構」

 傘は自分のベルトを外し始めた。おれの着ている、ソノオチョイスのフリルのエプロンドレスの裾が風に揺れて、めくれないように慌てて押さえた。

「刺身とは性欲に関してはお互い様さ。それよっかリケ、俺のこと食ってみねえか? つか、食われてみたくてきたんだ、今日」
「刺身が……刺身に悪りぃよ……」


 しかし、傘のちんぽは結構、長くて、形も良くて、おれはあれよあれよという間にビショビショに濡れてしまった。カウパーでぬめる亀頭を頬に擦り付けられて、傘のちんぽを咥えるまいと刺身のことを考えて必死に耐えた。

 おれは傘がイくまで耐えた。でも、

「……ッ!」
「うあっ……♡♡」

 顔射されてしまって、思わず甘い声が出た。
 肌を滑り落ち、口に垂れ落ちてくる精液を、気づけば必死こいて舐めている自分がいた。 
「どエロい表情でべろべろしてやんの♡」
「ふええぇーん!」
 意地悪く指摘されたのがもう限界で、おれは本気泣きしてしまう。ソノオのサドではこんな抵抗感は覚えなかったのに、この人は本当に嫌! 

「わーった、わーった! これ以上はいじめねえよ! 苑生にも黙っとくから!」
 傘は手をひらひらと振りながら謝った。なんでそこでソノオの名前が出るんだろうと思った。
 
「やれやれ。おまえ、純真だなァ。人間ではそうそういねえ純真さだぞ。そのへん、淫魔っつっても人外の端くれなんかね……」
 偉そうに言いながら傘はちんぽをしまってベルトを締めた。


「傘、あいつ……ぶっ殺す……祟る……」
「怖ぇよぉ……」
「簪先生、ナワバリ意識強いからですねえ。お気に入りに手を出されると子ども連れ去られた野生動物みたいになるんで」
  
 おれが家に帰ってからソノオは獰猛な子育て中の野生動物と化してしまった。傘の精液がソノオ的にもおれによく似合うからってお気に入りだった深いブルーのエプロンドレスにまで飛んでいて、顔射されたことがバレたのだ。バレたっつっても、おれが隠さなきゃいけない側でもないんだけど。

「先生はあのモードに入ると少し、いや、かなり、厄介でしてね。君も少し……その……カラダのほう、覚悟しといたほうがいいかもしれない」
「ツネタ、詳しいんだな」
「私も君とは全然、違う意味でですが、簪先生のお気に入り編集者ですから」
「おう……」
 この人の苦労にも果てがなさそうだ。
「ソノオ」
「うん?」
「おれはちゃんとここに、ソノオの隣に今、ちゃんといるぜ」
 一人で斜め下を睨んでブツブツ呪詛を吐くソノオに体重を乗せて寄りかかれば、ソノオはおれの頭を撫でた。

「ツネタさん?」
「はい」
「あとは二人の時間ですので」
「はい。おいとまします。ではっ!」
 ドタバタと去っていくツネタを見ながら、おれは抱き壊される覚悟を決めた。



「リケ、こっちに顔を向けてごらん」
 ソノオに言われたとおりにすると、顔中を舐め回される! 変態だッ!
 でも、ソノオの唾液の匂いにおれは酔った。
 ソノオの唾は熱くて、粘っている。おれはこれでも淫魔だから、ニンゲンの唾液(淫魔のもだが)は、興奮すると粘りけが出ることを経験則として知っている。

「んん……♡」

 特に擽ったいというわけでもないが、特に快感を得るほどでもないが、何か焦れったくておれは身を捩って声を漏らした。アナルがヒクヒク♡ 疼いてお尻を床に擦り付けずにはいられない。
 ソノオの手がおれの頭を撫でる。

「髪にまで精液が付着している。酷いことをするね、彼奴〈あやつ〉は」
 そう言ってソノオはおれの髪を食んだ。変態的なことをされているというのはわかっているけれど、大事に思われているのもわかって、おれはソノオのすることに身を委ねた。
 身を瞑ってじっとしていると、体温とはまた別の、ぼんやりと形の見えないソノオのぬくもりを感じた。
  
「あのね」
 とおれは縋る。
「傘にされたことと同じことをソノオにしてほしいの」 
「それは、君の顔に精液をかけるということ?」
 おれは頷いた。
「だって、絶対、ソノオのほうが優しいし、おれの気持ち考えてくれるし、ちんぽ強いし、精液おいしいし……」
「うん。いっぱい褒めてくれるね。いいよ、してあげる」
 ソノオはベルトを外した。ベルトを外す金属音が何か綺麗なベルの音に聴こえた。
「君をオカズにするよ? いい?」
 おれは頷く。むしろ、この状況でおれ以外をオカズにされたらやだよ。ソノオは少しだけ声を漏らしながら扱き始めた。
「ん……ふ、ンン……」
 おれはごく。と唾を飲む。秒でダメになったおれは我慢できずにエプロンドレスの裾をたくし上げ、パンツを下ろした。最近はパンツも、紐パンではないけど、ソノオと出会ってすぐの頃みたいなよれよれの男物ではなく少女趣味なふりふりの白や淡ピンクのものを履くようになった。ソノオの趣味だ。最近のおれは、ソノオに可愛いと思われるための努力に夢中だ。綺麗だと言ってくれた長い黒髪も、キューティクルがより美しく整うように入念にケアしている。高めのコンディショナーを買ってくれとおれのほうからねだって、きちんと髪をパックして、ヘアケアを頑張るようになった。ソノオは質の上がったおれの髪にすぐに気づいて褒めてくれた。

「ンッ♡♡ お゙っ♡ ソノオぉ♡♡♡」
 そういったソノオとの諸々を思うと堪らなくなっておれはオナニーを始めた。

「おれのオナニー見て、ソノオ♡♡ きもちよくオナニーするからオカズにして♡♡♡」

「全く君は、あどけないのに淫靡なんだから!」
 おれの言葉と態度が効いたのか、ソノオの扱く手はさっきまでより確実に早くなっていく。
「くッ……」
 ソノオは絶頂が近そうな声を出したが、まだもう少し耐えるつもりでいる様子だ。
「あ♡ ぅん゙ほッ♡♡ ほォ゙♡♡♡ ソノオ、待ってへえ゙ぇ゙っっ♡♡ おれも一緒にイぐぅ゙っ♡♡♡」
 おれはおれより先にオナニーし始めたソノオに急いで追いつこうとする。
「リケ、出るよ。たくさん出すから受け止めておくれ」
  次の瞬間、宣言どおり、ソノオの出したたくさんの精液が降ってきて、おれの顔を濡らした。 

 ソノオのせいえきッッ♡♡ 待ちに待ったソノオのっっっ♡♡♡

 頬を伝う白濁をおれは夢中で貪り食った。
 おいしい♡♡ うまッッ♡♡♡ やっぱりソノオのが一番だいすき♡♡♡

 おれは精液を上の口から食べただけでヨガり狂い、アナルをきゅうぅっ♡ と締めてイってしまった。

 余韻にははひはひ喘いでいるおれの髪にソノオが触れる。 
「髪、あとで一緒に洗おうね。お風呂に入って綺麗にしよう。傘の奴め、僕の可愛いリケに無理やり精液をかけるなんて許さない」
 おれのために怒ってくれるソノオがカッコよくてキュンとした。
 他の男の精液が付いた髪をソノオは汚がるでもなく優しく撫でてくれる。そして、傘に顔射されたおれの頬や額に何度もキスを落として、口にもキスして舌を入れてきて丁寧におれの八重歯を舐めて、それから…… 
  
 優しく、本当に優しく、おれの両膝に手をかけて、
「脚、開いてくれるかな?」
 と、ちゃんと同意を取ってくれた。ソノオも、傘のようなおれを軽んじる真似はしなくてもサドで強引なところも持っているけど、おれが傷ついている今はとことん優しい。おれはそんなソノオに惹かれ始めている。
「うん♡」
 と、脚を開いたおれのアナルが濡れているかどうか、ソノオは指を挿れて確かめる。
「うん。ぐしょぐしょだ。大丈夫そうだね」
「早く挿れて♡ 今すぐほしぃの♡♡」
「全く君はッ!」

 ずぷんっ♡♡

「あ♡ あーッん゙ん゙♡♡♡」

 一気に挿入された。挿れられただけで甘ったるく絶叫してしまう。 

 きもちい♡♡♡ 下の口で味わうソノオのちんぽ最っっっ高♡♡♡

 おれはきゅん♡ きゅん♡ とおなかを締めつけた。

「君は本当に感度が良いねえ。可愛くて仕方ないよ」
 その言葉にまた締まる。

「おれ、おれっ、ソノオだけの可愛い子ちゃんなの♡♡ なあ、そうだよな? そうなりてえの♡♡♡」
「君はまたそうして罪深いことを言うッ!」

 奥までドチュッ♡♡ と突き刺された。

「アぁ~っ♡♡♡ ん゙ン゙~ッ♡♡」

 きもちい♡ きもちい♡ きもちい♡♡ きもちい♡♡♡
 それしか考えられない。

「飲ませて♡♡ ソノオのおちんぽミルク、おれに今すぐ飲ませてへぇぇっ♡♡♡」

 気づけば、未だかつてないほど強情なおねだりをしている自分がいた。今すぐ飲ませて、だなんて、我ながらわがまますぎる。
 しかし、ソノオは「いいよ」と微笑んだ。

「食欲旺盛だね。可愛い。腰振り、速くするからね?」
 おれは涎を垂らしながら頷く。ソノオに優しく抱かれている状況が嬉しすぎるせいか、まだ飯の時間には早いはずなのに、おれのカラダは食欲マックスだった。
 ぐぅぅ~っ! ぐぎゅるるぅ~~っっ! と繰り返し腹が鳴る。

「あっ♡♡ お゙ッッほ♡♡ ぅん゙ッ゙ほ~~っ゙っ゙♡♡♡」

 ソノオのピストンがきもちよすぎて、ソノオが精液をくれるより先におれがイってしまった。
 そこへドプドプ♡ と最高おいしい精液が流れ込んできて、もうイくの止まんにゃいよぉッ゙ッ゙ッ゙♡♡♡

 おれは悶え狂った。はくはくと金魚みたいに息をするのが精一杯だったし、ソノオからも
「金魚みたいだね。可愛い」
 と言われた。

「正直、僕としては、傘とのことは君の中でなかったことにしてほしいけど、そんな簡単なものじゃないよね。トラウマを感じるたびに僕のところに来て、上書きさせておくれ。約束だよ」

 ソノオが子指を差し出して、おれたちは指切りげんまんをした。


(つづく)
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