賢者様が大好きだからお役に立ちたい〜俺の探査スキルが割と便利だった〜

柴花李

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第五十九話 牛を狩ったら食べねばならぬ

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 オリンドが掘り出した魔石を受け取った途端、ウェンシェスランもエウフェリオもわかっていながら腰を抜かした。魔力を流してみるまでもなく、手に触れた瞬間から全身を駆け巡る勢いで圧倒的に澄んだ魔素の濃度を感じる。
「っあ、や、やばっ、…やばいわこれ!なにこれ手の平に食い込んで来そう!」
「ええっ!?大丈夫ウェンシェスラン!?」
「大丈夫。大丈夫ですよリンド。物の例えです。…にしても、これは凄まじい…」
 彼の見た限りはどちらもエウフェリオの持つ量に近い魔素を含んでいるということだ。自分に匹敵する魔力量を手の平に収めるとこうなるのか。質量自体は軽いはずなのに、腕が重圧に負けそうだと震えた。
「っあーー、それにこの純度の高さよ。あたしの全魔力が吸い込まれそうだわあ」
「ええっ!?だっ…それも例え?」
「ふふっ。そうです、例えです。いやはや、これほどの魔石、世に二つと無いでしょうね。…足元にたくさんあるわけですけれど」
 思えば自分は今とんでもないところに立っている。
 壁も床も天井も無く魔石結晶に埋め尽くされているのだから仕方ないとはいえ、なんと恐ろしい価値の物を足で踏み付けていることか。
「なあなあ、それでそいつ超長距離転移魔法の書には使えるやつ?使えるならその辺り掘れば良いんだよな?」
 はよ掘りたい。
 オリンドの掘る手際に見惚れ、掘り出される魔石の色鮮やかさに心躍らせたアレグがそわそわと急かす気持ちは、誰もが自分のことのように理解できた。何故に今、採掘道具を持っていないのか。という気分にすらなっている。
「転移の書ですと、この辺りですね。この色の魔石が魔法陣の回路を動かすのに適しています」
「おっしゃ!こいつだな!?…やっちまっていい!?」
 小躍りして素早く聖剣を構えたアレグは、彼にしては珍しく踏み留まりオリンドを振り返った。ずっとスフマカン鶴嘴を抱きしめるように握りしめて頬を好調させている姿に、横取りしては申し訳ないという気分が先に立ったのだろう。
「んえっ?…あっ、いいよいいよ。こんな楽しいこと、みんなでやりたい!」
「ふはっ!そうだな、みんなで楽しまなくちゃな!…ええ、つきましては、ちょっぴり鶴嘴貸してもらえたりなんか…」
「それはしないダメ絶対きっと階層のほうまで突き抜けちゃう」
 スフマカン鶴嘴を益々ぎゅうと抱きしめて後退るオリンドと、そんなあ、と情けない声を上げるアレグに、イドリックたちは吹き出して笑った。
「しかしあれだけの魔石が採れるとはな」
 オリンドの掘った横穴の周辺を利用してつつがなく作業場を設置し、超長距離転移魔法の書に使用する魔石もついでに魔力回復の魔石もたっぷりと確保した一行は晶洞までの穴を丁寧に塞ぎ直してからほくほくと九十二階層へ渡った。
「ほんとね。あんな大量の魔石倉庫…倉庫かどうかはまだわかんないけど。あれもつまりあの場所に作ったってことよね?」
 魔物を魔素脈の近くに埋めて丸ごと魔石化させるだけの技術を持っていた文明のことだ。わかっていて設置したに違いないとウェンシェスランは推測している。
「えー、そしたら、あんな量だし城で使う分だよな?でも入り口は三十…何階層だっけ?封鎖されてるとかっていう。そこしか無えんだろ?すげえ不便じゃねえ?」
「ええ、三十…二と三の間でしたか。それと晶洞から七十七への落とし穴、というか恐らく今は落とし穴になってしまった元出口ですかね。現状、転送陣はその二つだけですけれど、その…」
「あ。そうか、他が壊れてて俺が読めてないってことがあるのか」
 ぽくん。
 軽く明るい音がオリンドの打った手から響いた。口ぶりからしてもすでに気にしている様子は無い。カロジェロに壊れた転送陣は瓦礫だと笑い飛ばしてもらったことで完全に吹っ切れたようだ。安堵すると共に、できることならあの言葉は私がかけてあげたかったと少しばかり悔しがる自分をエウフェリオは咳払いで宥めた。
「そうですね。もしかするとそういうことかもしれません。いずれ資料なり出てくると良いのですが、どちらかというと生活の雑事のような気がしますので、形あるもので残ってはいないかもしれないと考えてはいますが…」
 使用人の部屋にでも日記や覚え書きという形でうまいこと転がっていればしめたものだが可能性は低そうだ。
「その謎もいいけど資料ってか書籍よ!はやく行きたいわ九十三階層!何が書かれたどんな本が待ってんのかしら…!」
「…!そうですね!一面の本棚!見渡す限りの本!」
 夢を見るような顔をして二人はやや中空を見上げ、ほう、と溜息を吐く。
「…あいつらあんなに本の虫だっけ?」
「いやあ。城の書庫ってもんに夢見過ぎてんじゃねえか?」
「いいなあ。俺ももっとちゃんと読めるようになりたい」
「はは。オーリンまだ勉強始めて三ヶ月くらいだもんな。どう?やっぱ覚えた単語見付けたりすると楽しい?」
「楽しい!読めるぞ!知ってるぞ!ってなる!」
「はっはっは。そいつは良かった。…俺なんざ店の帳簿見るのも目眩がする」
 一時期、いつかは店を継ぐことになるかも知れないと勉強をしかけたことはあったが、どうにも並ぶ文字と数字を目で追うことが、それ以前に机の前にじっと座っていることが苦痛で堪らず放り投げた過去を思い出したイドリックは、何かつかえたように胸を押さえた。
「わかる。俺も依頼書以外はあんま読みたくねーし」
 あれは半分絵だから助かる。
 などとアレグも眉を寄せ、苦い思いを溢し合う文字読みたく無い派の二人の足はいつの間にか止まっていた。そのちょっぴり沈みかけた雰囲気を切り崩したのはオリンドだった。
「…あっ。左後ろの区画からなんかすごいのがすごい速さで来た」
「おう!任せろ!…なんかすごいの!?」
 にわかに活気づいたアレグが即座に聖剣を取る。
「ええっと、ごめん、図録は見たけど名前覚えてない…!毛皮着て鎚矛持ったものすごい猫背のでっかい牛…?」
「マジかー!イド頼む!」
「おうよ!」
 頼むが早いか聖剣を構えたままオリンドを抱えたアレグはエウフェリオたちの方向へ飛び退った。直後にイドリックの二倍はあろうかという猛牛の一撃を大盾が見事に受け止める。あまりの衝撃に空気が弾け地面までもが僅かながら抉れた。
 あのまま傍に居たなら巻き込まれたことだろう。オリンドの口から、くひぃ、と絞りに絞られた悲鳴が上がる。
「すみません、気付かず離れてしまっていました!」
 随分先を歩いてしまっていると気付き駆け戻ってきたエウフェリオにオリンドを託すと、アレグはすぐさま身を翻す。
「いや俺らがぼーっと話し込んじまってた!わりぃ!オーリンのこと頼むな!」
「ええ、もちろ…」
 言い終わる前に聖剣が垂直に振り下ろされ、大きく軽快な音を立てた。
「…防壁を張るも何も無いですね」
「ひえぇ…。はや…」
 エウフェリオの腕の中でオリンドはぶるりと肩を震わせ、綺麗に左右に分かれていく牛の魔物を見詰めた。断面が凄まじく真っ平らだ。
隠月牛いんげつぎゅうね。…いいわ。こいつ相当良い魔素食べて良い暮らししてきたみたいじゃないの。脂の差し込み方が半端無いわ」
 じゅるり。口端を手の甲で拭いつつ底光のする眼差しをウェンシェスランはその断面に注いだ。
「ああ。それに筋肉も素晴らしい。突進も鎚矛の威力も大したもんだったぞ」
 倒れ込んだ隠月牛の身に纏う幾重もの皮を退け、二の腕を引き摺り出したイドリックは上腕二頭筋を摘んでみせる。
「うっおお!なんじゃそりゃ、結構柔らかそうじゃん!…美味い!絶対美味い!」
 両手を挙げてアレグが吠える。
「ねえリンちゃん!近くに食事…休憩できそうな場所は無いかしら!?」
「へあっ!?…ええと、ここみんなウェンシェスランの実家の宿みたいな造りだから、壊れてない建物ならどこでも。あとそっちの区画がたぶん共同炊事場ぽい」
「少し早いかもしれませんが食事にしましょうか!」
「賛成!!」
 怒涛の勢いでかなり早い昼休憩が決められた。
 炊事場はひときわ大きな建物の中に設られていた。内部を見て回るとどうやら当時利用していた者が共同で使う設備が集められた施設らしく、浴場や便所なども備えられている。
「おおー。いいじゃんいいじゃん。こりゃ便利そうだな。…誰が使ってたんだろなこれ?」
 目的の炊事場を見渡しながら誰に問うでもなく口にするアレグに、オリンドは辺りをもう少し細かく探った。
「んん…たぶん、騎士、かなあ?住んでたの。ええと、…八十三階層か、あっちも騎士が住んでたんじゃないかなあと思うんだけど、もっと上の身分の騎士、と思う。高そうな剣とか盾とか鎧とかたくさん飾ってある」
「ほう?そいつは後でじっくり眺めたいものだな」
 好奇心を擽られたイドリックがそわついて居住区だという区画の方へ視線を走らせたが、オリンドは然程乗り気でも無さそうにささやかに笑った。
「あ…。うん。見応えはあると思う」
「おう?…おっ!なんだオーリン、おまえさん随分と目が肥えたもんだな!高そうなんて言っときながら、特級品じゃ無えもんに興味は無いってか!?」
 オリンドの感じていることに気付いたイドリックは、大したもんだと頗る付き笑顔で肩に腕を回し、ぐりぐりと黒髪を掻き混ぜる。
「あわっ、わわわ、そ、そんな贅沢なことっ…言わな…、ううっ、だってみんなの装備もガナニックの剣もスフマカン鶴嘴もすごくて!すごすぎて!」
 そのつもりは無くても比べてしまうとオリンドは白状した。見た目だけではなく構成している組織までわかってしまう彼のことだ。イドリックの言う通りもはや特級品でなければあまり感動は得られないことだろう。そうと気付いたアレグもそれはそれは嬉しそうに歯を見せて笑う。
「おーっ、いいなオーリン!これからもたっくさん良いもん見せてやるからな!ちゃんと初見で業物を見分けられるようになれよ!?でないとすぐガラクタ掴まされちまう!」
「…えっ、…じゃあ、アレグは掴まされたの?」
「てない!俺は昔っから親父やカロンにイドん家の父ちゃんから良いもん見せられてきたからな!」
「ふはは。それにこいつは勇者の称号もらってから、ガラクタ掴ませようとしてくる輩もたっぷり寄ってきたから、だいぶ審美眼を鍛えたんだ」
「うわあ」
 勇者をつかまえて偽物掴ませようだなんて図太い人も居たもんだ。
 自分もそのうちそういった人に狙われるようになるのかと思えばぞっとしない。
「ううっ、い、いっぱい見て鍛える…」
「ふふっ。貴方なら大丈夫ですよ。…さ、そろそろ調理の準備が整いましたが、どうします?シェスカに焼いてもらうも良し、各々で自分の好きなように焼いて食べるも良し」
 声をかけられエウフェリオの方を見れば、隠月牛の肉はすっかり部位ごとの塊に切り分けられ、ご丁寧に人数分の竈に火が入り、洗い桶や水も用意されていた。包丁を研ぎ研ぎウェンシェスランが今や遅しと待っている。
「あわわ!ありがとう!…お、俺、自分で焼いてみてもいい?」
 自分で焼くも良しと聞き、嬉しげな顔をしたオリンドに、エウフェリオは、おや、と思った。
「ええ、もちろん。調味料もなんでも好きに使ってくださいな」
「ほんとう!?…ありがとう!」
 てっきり炊事は幼馴染たちに強制されていたものと思っていたが、この分だと料理は好きで行っていたようだ。朗らかな心地になって見守っていると、ぱたぱたと肉の乗った台へ向かったオリンドは用意された調味料や香辛料の数々と酒に目を輝かせ、しかし少し考えてから肉を小さく切り取った。どうやら味付けをする前に肉の味を見るつもりらしい。熱したフライパンでさっと両面を焼き、立ち上った芳醇な香りに目を見開き思い切り鼻腔を潜らせてから、脂の滴る切れ端を何度か吹き冷まして口に放り込んだ。
「…ふぉうわ!?…なっ、なにこれ!?旨味すごい!脂甘い!…うわ、こんなの塩だけでいい!!」
 ころころと変わる表情を見ているだけでも楽しいのに、上げられた素っ頓狂で真っ直ぐな声にとうとうみんな吹き出した。
「ふふ…っ!でしょう?もうあとは焼き加減ひとつですよ」
「うん!ほんとう、焼くだけでご馳走だこれ!すごい!…うわああ、美味しい!」
 両手で頬を包み込み、飲み込んだ後も続く余韻に眉を下げて酔いしれるオリンドに、全員の相合が崩れた。こんなに美味しそうな嬉しそうな顔をしてくれるだなんて、食べさせ甲斐があるにも程がある。
「ふっふっふ。なんならオーリン、そこにこんがり焼いたニンニク足しちゃったって良いんだぞ?」
「へああっ!?…な、なんて贅沢…!」
「うっふふふ、お塩も岩塩にしちゃって良いのよ?」
「あわああ!あ、悪魔の囁き…!」
「はっはっは。蒸留酒でフランベしたって構わん」
「うああああ!魔王の誘惑ぅう!」
「胡椒もたっぷり振り掛けて良いんですよ」
「あああー!堕天使の入れ知恵っ!だめ、全部やりたい、あうああああ!」
 次々ともたらされる魅力的な提案にオリンドはとうとう頭を抱えた。誰もがにやりと口角を上げる。
「全部やろう!」
「ええええ!?」
 大きな肉の塊を指しながら言われてはオリンドにやらない術は無かった。この機会を逃せば次はいつこんな良い肉を焼けることか。いや、焼きたいと言えばいつでも焼けるのだが。
「…い、い、いいの…?だって、全部やったら俺一人じゃ食べきれないよ?」
「良いのよ!あたしたちの分も焼いてもらえると嬉しいわ!」
「…っ!焼く!焼きます!」
 顔を真っ赤にさせたオリンドは鶴嘴も剣も鞄も鎧も置いて嬉しそうに腕まくりをすると、存分に腕を振るったのだった。
「っあー!オーリンまじで焼き方上手かったな!」
 隠月牛を鱈腹食べて満足も大満足した一行は、九十二階層の全体をざっと見て回り、いつも通りオリンドの描いた地図の内容と相違が無いことを確認し、余計な戦闘は避けつつ資料になりそうな日記や書籍などを探しては回収した。
 動き回って小腹が空いてくると途端にさきほどの肉の味を思い出してしまい、アレグは腹を摩って今にももう一度食べたい衝動に耐える。
「ほんとね…!火の通し加減も好みにドンピシャ応えてくれちゃって、ベルちゃんに匹敵するわよ、いい腕前だわ!」
「ひゃうう、そ、そんなことは…っ!」
 あの料理上手と並べないでほしい。
 照れ過ぎたオリンドはエウフェリオの背に隠れるとぎゅううと裾を掴んで額を押し付けた。
「…ふふふ。リンド、私の理性が堪りません」
「はっはっは。そこに布団でもありゃ飛び込みそうな顔してるな」
「わあああ!なんてこと言う…!なんてこと言うのーっ!」
 イドリックの一言でオリンドはますますエウフェリオの背中に張り付く。
「なあなあ、俺晩飯もステーキがいい!」
「やだちょっと、もうこの後すぐ九十三階層に入ってそのまま留まる予定でしょ!?書庫で火を焚くなんて御法度だわよ!」
「フェリに防壁張ってもらったら良いじゃん!」
「…狭い防壁の中で火を焚いて肉を焼くなど自殺行為な。心配せずともこの階同様に色んな階との相互転送陣があるようですし、今から使うのも相互でしょう?夕飯だけでもここに戻るなりすれば良いじゃないですか」
「あらっ、その手があるわね。…やだ、あたしったら」
「マジで頭の中は本一色ってところだな。おまえがそんななっちまうとは」
 どうにも欲望が抑えきれず思考が単調になっているらしい。イドリックに指摘されたウェンシェスランは恥入ってエウフェリオの背に隠れた。
「…そ、そこ、…俺…ぁう…」
 そこは俺の場所だもん。などとは言えず悄気てエウフェリオの服の袖をきゅうと掴んだオリンドがあまりにも愛らしくて、酷く擽られた悪戯心を必死で抑え込み全員で抱きしめて宥めた昼下がりだった。
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