賢者様が大好きだからお役に立ちたい〜俺の探査スキルが割と便利だった〜

柴花李

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第四十一話 別れ

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「アルちゃん。泣かなくていいのよ。あんなことされたら、誰だって嫌な気持ちになるわ」
 最後まで牢に残っていたアレグが泣きながら戻ってきた時には、何かまたとんでも無く傷付くことを言われたのかと驚いたが、大嫌いだと言ってしまったと嘆くのを聞いてウェンシェスランは彼を抱き寄せて背をあやした。
 とにかく勇者をここで泣かせたままにしておくわけにはいかない。従業員専用のこの通路を一本挟んでいて助かったが、壁一枚向こうは冒険者の集まるロビーなのだ、誰に聞かれるかも知れないと、地下牢へ降りる階段から一番近い、看守の休憩室を借りて泣きじゃくり続けるアレグを椅子に座らせる。
「辛かったな。いっぱい泣いて全部吐き出しちまえ」
 イドリックの大きな手に頭をぐしゃぐしゃと撫でられ、いく粒も涙を溢しながらアレグは何度も頷いた。
「たくさん堪えてましたね。えらいですよ。もう我慢しなくていいですからね」
 傍らに膝をついて腕を優しく撫でながら言うエウフェリオに、でも、とアレグは首を振った。
「あいつ…、さ、さっき、嫌いって言ったときっ、…すごく、傷付いた顔、してた…っ」
 嫌いだと告げた瞬間の絶望の表情を思い出し、きつく眉根を寄せる。
「さ、先にアレグ…の、こと、いっぱい傷付けたのは、あっちだから!い、痛かったんだから、痛いって教えてよかったんだ!」
 エウフェリオの隣に膝をついたオリンドはアレグの手を取ってぎゅうと握った。一生懸命を絵に描いたような姿だ。
「…へへ。オーリンに、慰められっ、…る、日が、来るとは思わなかっ……、あれ?」
 ぐしゅり。と、鼻を啜り上げ少し笑って見せたアレグは、何か引っ掛かりを感じてオリンドに言われた言葉を反芻した。
「…あれ?…あ、…えっ?…オーリン、今俺のことアレグって呼んだ?」
 先ほどの記憶を振り返ることに気を取られて止まった涙が、ぱちくりとした瞬きによって振り払われる。
「っあー!呼んだ!呼んでたわ!どしたのリンちゃん!?」
「あう、あ、…えっと、あの、さっき、アレグ様って呼ばれてるの、辛そうだったから…。俺も、聞いてて、その、モヤっとしたのもあって…」
 頬を少し赤らめてしどろもどろの釈明をすると、アレグの顔がやにわに明るみを帯びる。
「オーリン!オーリン、ありがとうな!めっちゃ元気出た!」
「はぅああ!?」
 飛び付くように抱き付かれて尻餅を突いたものの、ぎゅうぎゅうと力のこもる腕がどことなく震えているように思えて、オリンドはアレグから身を離すまでその背を撫で続けた。
 結局アレグがオリンドを離すまでは三十分ほどを要したが、ほやほやとした雰囲気を十分堪能したおかげか随分と緩んだ表情で顔を上げる。
「ふぉお、落ち着いたぁあぁあ。ありがとうな、オーリン」
「うん。役に立てたならよかった」
「ごめんな。オーリンこそ、あんなに酷ぇことたくさん言われて傷付いてただろ?」
「俺?ううん、慣れてるし、同じこと繰り返してるだけだったし。割と聞き流してたから、平気」
「マジか。すげえな。…すげぇなぁあ…。おかげで助かった。あったか雰囲気ありがとな。…あー、と、この後ってカロンとこ行くんだっけか?」
 ぐしぐしと真っ赤な鼻先を擦りながらアレグは立ち上がり、確かそんなようなこと言っていたよな、と確認を取った。
「そうだな。報告に行かにゃ」
「…悪ぃ。俺、作戦無視しちまって。あんま聞き出せなかったな。ごめん」
 予定ではネレオたちに扮装し、油断を誘って例のクラッスラ八十三階層で石化されたパーティ『闇払う古獣』たちとの繋がりまで探るはずだったのに、とアレグは申し訳なさそうにした。
「大丈夫ですよ。一番肝心の、リンドを殺す気で狙ったという事実が聞けただけでも大収穫ですし、今頃はギルドの聴取が行われてますから」
 執務室には従業員通路を使わせてもらって向かおうと、部屋を出てロビーとは反対方向へ歩き出しながらエウフェリオはアレグの背を軽く叩いて励ます。
「そうよ。あたしたちよりよっぽどプロの人が聞くんだもの、うまいことやってくれるわ」
 慣れた通路の端をアレグの方を向き器用に背中側へ歩きつつウェンシェスランは微笑んだ。
「…うん…。そっか…。そうだな」
「そ。だからそんな悄気ないのよ」
 二階へ続く細い階段を上りながら人差し指で額をつつかれたアレグは眉尻を下げて少しだけ笑った。
「おう。ようやく来たか。遅いぞおまえら」
 階段を上り切り扉を開けると非常に呆れた声に迎えられた。カロジェロだ。待ちくたびれて執務室の外に出ていたようだ。なんだってそんなところから、と、裏口から二階へ入ってきたアレグたちに怪訝な顔を向けてくる。
「すみません、少々立て込みましたもので」
「ああ。らしいな。通信入れといてもらってなけりゃ、牢に怒鳴り込む時間だ。黒金の連中も待ちくたびれてんぞ」
 抜かりなく連絡を入れていたエウフェリオにも渋い顔を見せつつカロジェロは執務室のドアを開けた。
 中へ入るとすっかり馴染んだ顔の三人が、来客用ソファの後ろに仮置きされた椅子に腰掛けていた。ケネデッタの取り調べが終わるまでの数日は重要参考人としてグラプトベリアに滞在するのだとアレグたちは聞いている。
「…で?どんな塩梅だ」
 ソファを促しながらカロジェロは誰にともなく問いかけた。
「あー、それなんだけど、悪い。俺が予定無視しちまって…」
「おん?そうなのか?」
 それ自体は別に珍しくも無いだろ。といったカロジェロの表情がアレグの胸を軽く殴り付ける。凹んでいいのか笑い飛ばせばいいのか、絶妙な具合に少しばかり救われた。
「まあ、そうね。ちょっとね。んー、でも返って効果覿面だったかもしれないわ」
「ほぉん?よくわからんが…。シェスカが言うならそうなのかも知れんな。…ま、取り調べが終わるまであと一時間くらいってとこか。どうする?飯でも取るか?」
 言われて時計塔の文字盤を見ればそろそろ昼に差し掛かる頃合いだった。昨日からほとんど満足に食べられていなかった体が思い出したかのように空腹を訴える。
「はっはっは。なんだ、宿で食うなりしなかったのかおまえら」
「無理ですよあんな遅い時間に。結局今朝も移動のゴタゴタで携行食くらいしか食べられてません」
 事が終わり石化したケネデッタを馬車に隠したりしているうちに時刻はおそらく二十二時を回っていた。なんとか宿は勇者一行だからと主人の計らいで取れたものの食事提供は終了しており、町中の食事処も仕出し屋も全て閉まっていたというわけだ。
「そりゃあ貧乏くじだったな」
 ほんのり目を丸くしたカロジェロは何やら執務机の引き出しを漁ると、手指の脂が馴染んだ滑らかな木板を取り出した。
「よし。そんなら今日は俺の奢りだ。何でも好きなもん頼め」
 差し出されたそれはギルド職員がよく利用する仕出し屋のメニュー表だった。やった、と叫んだアレグがいの一番に齧り付く。
「俺、豚肉とキノコのシチューにソーセージとほうれん草のプディングに鮭のパイ、あー、あと季節の温野菜…?今だと根菜が多いのかな。あと蜂蜜ケーキとアーモンドのクッキー、それから林檎水に麦酒!」
「アルてめぇ!元気じゃねえか!」
 どうやらカロジェロには悄気たアレグを元気付けたいという思惑もあったようだ。この反応なら大成功と言わざるを得まい。
「ははは、アルだぞカロン。飯を前にこうならんわけが無い」
「ああ、そりゃそうだろうがな」
「あなただって傷心の身の上でしょうに、慣れないことするからこうなんのよ」
「うるせえな。ここんとこ形無し続きだったんだ。たまにはいいカッコさせろよ。…おい、黒金の。お前らも遠慮するこたぁ無い。何でも頼め」
「はあっ?…俺らもか?…いいのかよ」
 などと言いつつ三人とも今にも喉から手が出そうなほどメニュー表に食い入っている。
「私たちだけ食べるのも居心地悪いじゃないですか。カロンがこう言ってるんです、甘えておけばいいんですよ」
 エウフェリオが柔らかな笑顔で頷く。昨日はあれほど悪魔のような顔を見せていたのに、と、切り替えの幅が空恐ろしく、ネレオたちの背を冷やした。
「お、俺も、食べるならみんなで食べたい…」
 そんな寒々と凍りついた背筋を、オリンドのほんわかとした雰囲気が溶かしていく。なるほど、こういうところか。と、黒金の遊撃隊の三人はしみじみと感じ入り認識を改めるのだった。
 その前後と後日も含め行われたケネデッタの取り調べは、初めこそ難航するかと思われたが予測よりはるかに早く終えることができた。というのもウェンシェスランの想定した通り、崇拝と言っても過言では無いほどの憧れを抱き依存をしていたというのに看守服を着て少し顔を隠しただけでアレグだと気付くこともできず、過去のオリンドの姿に煽られて醜態を晒した挙句に本人からきっぱりと拒絶された彼女が、魂の抜けたかの有様に陥ったからだ。おかげで問われたことを機械的に答える操り人形めいた反応に終始したため、然程の時を要さなかったというわけである。
 心ここに在らずといった様相で、闇払う古獣に別の男を介して間接的に依頼したことなども全て白状したケネデッタには最早死刑を逃れる術は無かった。もっとも、すでに廃人めいている感性では再生の無い死を前にしても何するものでは無いのかも知れないが。
 さてしかし、勇者の仲間を殺害しようと企んだ者が冒険者ギルドから現れた事実による影響は大きかった。
 といっても冒険者たちにとっては大いに美味い酒のつまみだ。件の日にクラッスラで黒金の遊撃隊と共に潜るオリンドや猛進するアレグとイドリックを見かけた者は有る事無い事を面白おかしく劇的に吹聴し持て囃した。しばらくは酒場での話題に事欠くことは無いだろう。
 問題なのは勇者の称号を授けた王宮への体面である。申し開きだ賠償だの何だのギルドは上を下への大騒ぎで、とてもではないが当面クラッスラの調査どころの話では無かった。そんなわけでケネデッタが捕縛された日から十日ほどはアレグたちも調査団にも調査休止の命というかお願いが下った。
 そんな急な暇を持て余し始めた四日目のこと。
「あんたには本当にすまなかった。色々と酷ぇことも言っちまって…」
 取り調べの協力を終えた日、黒金の遊撃隊は夕刻には国外へ旅立つと最後の挨拶をしに拠点へ来た。玄関先でパオロに頭を下げられたオリンドは慌てて両手を横に振る。
「う、ううん!き、気にしてなっ、ないっ、から!」
 そんなオリンドにネレオはやや苦笑した。
「はは。恩に着る。だけどあんた、俺たちが言えたことじゃないが、そのお人好しは少し改めたほうがいいぞ」
「え、へへ…。う、うん…」
 とはいえ、いくらお人好しと指摘されても、そのつもりもなく発揮されているのだから自覚しろというのは少し無理な話なのかもしれない。
「わかって無ぇ顔だなぁ」
 一度肩を竦めたパオロが可笑しそうに笑えば、テクラも小さく吹き出す。
「だってさ、こないだの時計だって代理達成で処理してったら、何のことだかわかんないって顔したもんね」
 結局、クラッスラの三十八階層でオリンドが探し当てた時計は彼の手柄として処理したのだが、物を目の前に出されてさえ、なぜ黒金の遊撃隊が自分たちで任務完了の報告をしないのかと不思議そうな顔をしていた。
「あう…、う、…だって、旅費にするかなあって、思ってて…」
 旅立つと聞いていたから、てっきり足しにするのだと考えていたとオリンドは白状する。
「あっはっはっは!いくら何でもそこまで図太くなれないよ!」
 途端に弾け笑うテクラにつられて全員が吹き出す。
「た、確かに、そこまで行ったら図太いっていうか豪胆ってやつよね!」
 腹が捩れそうだとウェンシェスランはその場にしゃがみ込んだ。
「っはっはっは!やべぇなおい、このまんまじゃコイツ、困ってる奴に身包み全部あげちまうんじゃねぇか?あんたらしっかり見てやれよ。保護者だろう?」
 パオロが言えばイドリックとエウフェリオが胸を叩く。
「もちろんだ。危なげ無くなるまで育ててみせる」
「私も付いていますし、知らない人にほいほい物をあげるような真似はさせませんとも」
「こっ、子供じゃ無いよ俺!…ふぐぅ、…ぅう、そ、そんなに、聖人君子みたいな性格、してないしっ」
 むむぅ。
 言った後で思い切り眉を寄せ唇を尖らせたオリンドが更に笑いを誘う。
「はははは!聖人君子じゃあなくとも純粋無垢の線は行ってるだろあんた。…まあでも、見てて爽快ではあるな。危なっかしくはあるが、俺としちゃあ、できたらそのままでいてほしいところだ」
 腹を抱えてひとしきり笑ったネレオが、それじゃあ、と片手を差し出してくる。あわあわと自分の両手を見たオリンドは、手の平を衣服にごしごしと擦り付けてからその手をおっかなびっくり握った。
 その両脇からパオロとテクラの手もそっと重ねられる。
「ありがとうな。本当に悪かった」
「どっかでまた会うことがあったら、改めてお詫びするよ」
「うあ、…う、うん。元気で…」
 名残惜しいような気もするが、これ以上引き留める理由も無い。離された手をほんの少し見詰めてから、荷物をそれぞれ抱える彼らを眺める。
「…あっ。ねえねえ!最後にひとつだけ確認したいことがあるんだけど」
 さて、行くか。と踵を返しかけたネレオたちにウェンシェスランは、待って待って、と少しばかり飛び跳ねながら声をかけた。足を止め軽く首を傾げた三人に、結構な音量の問いかけが降り注ぐ。
「カランコエじゃキスのことチューって言うって、本当?」
「っ本当だってば!!」
 というか今聞くのかそれを!
 真っ赤になったオリンドはウェンシェスランの二の腕をぺちりと叩いた。生まれて初めての物理的な突っ込みだった。
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