上 下
28 / 68

第二十七話 追加調査の依頼 後編

しおりを挟む
 話は数時間前に戻る。
 ウェンシェスランによって二人きりにしてもらった拗ね拗ねオリンドとエウフェリオが居間で過ごしていた頃、グラプトベリア冒険者ギルドに赴いたアレグたちは受付カウンターに着くやキアーラからカロジェロの執務室へ案内された。
「そういえばデティちゃんは復帰した?」
 クレリエに聞いてから気になっていたことを尋ねると、彼女は心なし眉を寄せて首を振った。
「いえ。ご心配をお掛けしてすみません。本日も無断で休んでいるものですから、明日の休みにでも様子を見に行こうと思ってます」
「あららあ。通信道具も使えないくらい弱ってんのかしらね。よかったらあたしも行くわよ?」
 病気ならてきめんに治してあげると言うとキアーラは一瞬嬉しそうな顔をしたが、気を取り直したように手を振る。
「いえいえ、彼女二度ほど無断欠勤してますけど、酷い二日酔いで起きたら夕方だったとか財布をすった相手を追いかけて隣町だったなんて理由でしたから」
「二回目の理由がすごいんだけど」
「気の強い子なもので」
 ちょうど執務室に着いたところでキアーラは「そんなわけですから、お気遣いだけありがたくもらっておきます」と話を切り上げ、室内へ案内してから去っていった。
「おお。待ってたぞ」
 破顔して出迎えたカロジェロはソファを勧め、例によって壊しそうな勢いで自身も腰掛ける。
「いやしかし、本当にとんでもないな極められた探査スキルってのは。俺としちゃ七十九階層からサーチかけてもらって、あわよくば最深層の詳細地図…なんて思ってたんだが、まさか地上から見通しちまうとはなあ」
 その上たまげたことに転送陣の行き先階まで記されてきたのだから顎が落ちるどころの騒ぎでは無かった。アレグから通信連絡をもらった後で即座に転送陣解析班と仕掛けなどの解除士を中心にした調査団を組もうと動き出していたが、徒労に終わったことは嬉しい誤算だ。
「ああ。俺たちも驚いた。まだまだ甘く見てたってことだな」
「それよねえ。底が知れないわ。フェリちゃんも二割で六十かよって顔したじゃない」
「…なあ、フェリの回路調整ってまだ終わってないんだろ?終わったらどうなんのかな」
 ぽつりと漏れた単純な疑問に、三人は表情を固めてアレグを見た。
「…そうか。そういやそうだったな。調整、まだ終わってねえのか」
 カロジェロが恐ろしいことを聞いたと言わんばかりの表情でイドリックとウェンシェスランを見る。
「いや、…ああ、終わって、ないんだったか」
「もうちょっとかかるとは聞いてるけど、でもたぶん仕上げ段階には来てるはずよ?…推測だけど」
「うおああ、聞いときながら怖えわ!今のなし!なし!今日の用事ってなんだよカロン!?」
「お?…ああ。まあ大方予想はついてるだろうが、こないだのオリンドが描いた地図の件に出土した品の換金、百八階層までの正式な調査依頼と、それに国王からの依頼にクソ野郎どもの調査進展ってとこだな。っと、あと、あれだ、いくつかあった魔道具の鑑定。これはもうちょい待ってくれ。ちと鑑定士が出掛けちまっててな。今日あたり帰ってくるはずなんだが…」
「待て、なんだ国王からって。他は確かに概ね予想通りだが」
「もう王宮まで噂が届いたっていうの!?」
「すげえなオリンド。有名人じゃん」
 お前が言うな。
 三人分の視線が集まったが、アレグはきょとんとするばかりだ。
「はあ…。実は三日前…ほれ、前夜祭の日に、たまさか側近がこの街に来てたらしくてな。あっちゅう間に王まで直通だ。今朝方使者が来たとこで、まあめんどくせえのなんの…」
「ああー、出た出た収集癖。んもう、それさえなけりゃカンペキなのにい」
「本当にな。ところで換金だが、魔導書は含まなくていいのか?提出されてねえみたいだが」
 手元の書類を眺め、目玉の品が無いことにカロジェロが首を傾げると、思い出したように笑いながらイドリックが頷いた。
「おう。そりゃオリンドがフェリの役に立ったら嬉しいって言うもんでな。あいつのもんになった。咽び泣く勢いで受け取ってたよな」
 件の魔導書は一冊が超長距離転移魔法、もう一冊が時間停止機能付き空間収納魔法という冒険に大変便利な代物で、これは売りになんぞ絶対に出したくないと皆が思ったところへ、エウフェリオの役に立つといいな、と、ぽつり溢されたオリンドの小さな呟きに涙を流す勢いで感謝し食い付いたというわけだ。
「見ものだったわよね。んもう、冒険に持ち出す以外は飾っておきたいなんて言うもんだから、慌てて部屋んなかで一等片付いてて綺麗なとこ全員で片付けて掃除して飾り棚付きの箪笥運び込んで結界付きで収納したわ」
「……片付いているとは何だったかな」
 おかしい。俺の知る片付いたとは片付ける必要の無い状態のはずだが。とカロジェロが相変わらず公表はできないエウフェリオの一面に眉間を揉みほぐす。
「そんでも最近はオリンドと一緒だからだいぶ片付いてきてるよな。床が見えてきたもん」
「あれたぶんリンちゃんが見かねて少しずつ片付けてるんだと思うわ。フェリちゃんじゃあんな丁寧な分類できないもの」
「そうか。まあ、何にしろ改まってきてるなら何よりだ。…よし、話を戻すとして。えー、換金の話だったな。魔道具はさっき言った通り待ってもらうとして、他全部で大金貨二十でどうだ。明細はここにある」
「ん。いいとこだと思うが、念の為フェリとオリンドにも確認するから、一旦持ち帰らせてくれ」
「もちろん。納得いかねえならもう少しばかりは色付けられるから、言ってくれ。それから地図についてはフェリの行ってた階層ごとに百ってのはちっとな…。さすがに三千枚の大金貨をぽんとは出せん。できたら委託販売って形にして、売上の八割をオリンドの取り分て契約にさせてもらいたいんだが、これも聞いといちゃくれねえか?売り出しはまず階層ごとに小銀貨一枚、全階層の調査を終えたら一冊にまとめて金貨一枚と考えてる」
「あら、なるほどそういう手があるわね。んふふ、ギルド版の十倍の単価とは悪く無いじゃない。確認しとくわ。…えーと、あとはクラッスラの調査と下衆の正体?」
「だな。あー、クラッスラの新階層はオリンドの地図を販売する件にも関わってくるからな。こちらとしちゃ早急に調査したいんだが、なにしろギルド調査団の準備が整わん。といって公認として地図を出すからにゃ派遣せんわけにもいかん。そこで、悪いがまず七十九階層の残りから先、八十一階層までおまえらに進めてもらっているうちに、ちと編成しかけてた調査団を何とかして間に合わせるから、次に八十二、八十三をこちらで行わせてもらいたい」
「…なるほど。その次に八十四、八十五を俺たちが進めてる間に急拵えから整えていくということだな?」
「そうさせてもらえるとありがたいって話だ」
「ええー!俺潜るなら潜りっぱなしがいいよお!はやく強えのとやり合いてえ!どんどんやりてえ!」
 ソファの背凭れにガツンと背を投げ出しアレグが駄々をこねる。
「待て待て待て。アルおまえなあ、俺らはいいがオリンドの体力を考えろよ?」
「ふはっ!?」
「だいぶ健康にはなってきたけど、まだまだ痩せすぎでしょ?持久力が心配よ」
「…あー。うん…。そだな。俺との鍛錬の後とか、しんどそうだもんな」
 そこはそれ確実にツッコミ疲れの部分もあるだろうが今言うと説き伏せられなくなりそうだ。二人はアレグが一人で納得するまで黙ることにした。
「うー…、うん。わかった。オリンドがふっくらするまで待つ」
「良い子ねアルちゃん!さすがよー!ちゃんとリンちゃんのこと慮れてえらいわあ!」
「え、へへ?…へへへ。そりゃ俺リーダーだしほら!」
 本当にこいつは調子に乗らせればどこまでも乗るなおい。いいぞその素直なところ。
 執務室の窓から見える空に果てしなく遠い視線を投げつつイドリックはほんの僅かに頷いた。
「…とまあ、そんな話でな。クラッスラは準備だ体力だ面目だを天秤にかけた結果、二階層ないし二日ずつ交代で行うってことでどうかってことだ。と言ってもギルドが出せるのはAランクまでだから、限界が来たら以降は調査団に俺たちも加わる…っても、実質こっちが仕切ることになるだろうが、一応は参加って形式を取る。それでもどうにもならなくなったら俺たちだけで進める。その場合も二階層か二日区切りで二日休みだ」
 暖炉に薪を焚べにきたアルベロスパツィアレが、長話に気を遣って差し入れてくれたホットミルクをイドリックは手に取る。
「ふむ。確かにそれなら気楽に行けますし、良さそうですね。リンドはいかがですか?」
「ん、俺もたぶん大丈夫と思う」
「っし。なら調査はそれで決まりとして。…と、それからオーリンの描いた地図な。盗難防止ってことでギルド預りになった。保管場所はカロンしか知らんということだ。この話も俺たちとカロンしか知らん。で、調査前に写しの地図を二枚受け取って調査終わりに返却と引き換えに次回分二枚受け取るって寸法だ」
「おや、随分と警戒しますね。…例のパーティですか」
 そういえば身元は判明したのだろうか。思う間も無くイドリックが口を開く。
「おお。やはりこの街にゃ縁の無い、パキフィツムを中心に活動してた連中だ。俺たちがクラッスラに潜るひと月くらい前に、知らない男からオーリンの殺しを依頼されたって話だが、結構な前金を受け取ったらしくてな。逆恨みにしたってどうにもきな臭いっていうんで警戒しとくんだと」
「そうですか…。ああ、そういえば八十三階層に送った連中は、調査団が回収してくれるんですか?」
「一応そういう形で話は付いたわ。急遽編成で数羽のコカトリス相手にそんな余裕持てるかどうかはわからないけど…」
「ふむ。…ま、ダメなら私たちが行くまでですね。それから地図の件は私もその辺りが妥当かと思いますが、…リンドはいかがです?」
「えっ?と?…あ、…ええと…、正直よくわからない。…正味のところは、普通に食べてけるくらいの金が入ってこればそれで良いんだけど。でも、スキルの安売りはよく無いっていう話、…だよな?それだったら、妥当な線を知らない…から、教えて、ほしい」
 ゆっくりと、考え考え話したオリンドの、報酬に関することも身を削るばかりにしない言葉に、アレグもイドリックもウェンシェスランも目を丸くしてから破顔する。
「いいじゃんオーリン!やっと普通の感覚になってきたなあ」
「いや、おまえが言うな」
「水差すなよイドぉお。もぉおお」
「だってアルちゃんたら、ずっと注意してんのに値札見ないで買い物するの直んないじゃない」
「…ふぐぅ…」
「アルはもう少し計算を覚えると良いですね。…そうそう、取り分の話。八割なら妥当なところだと思いますよ。通常なら手数料は三割ですからね」
「えっ、じゃあ、一割優遇してもらうってこと?」
「優遇と言うか情報料だな。なんたって隠された転送陣も、転送陣の行き先も書かれてるんだ。ギルドとしちゃ、まず探す手間が省けるだろう?それに隠し扉の解除は別としても、陣の方は解析する手間も費用も掛からないんだから御の字ってことさ」
「そ、そっか。…ええと、…毎日献立決めなくても調理しなくてもご飯出てくるみたいな」
「えっ…、あ、……おう」
 例えが、何だかとてもズレているというか具体的すぎるというか。実感伴ってるというか。気のせいかオリンドの声が少し黒かったような。
 ちょっとだけ静まった勇者一行はアルベロスパツィアレへの感謝を改めた。
 そしてすかさずウェンシェスランが話を少しずらして戻しに掛かる。
「でねー!リンちゃん!地図もなんだけど、リンちゃんが探し当ててくれた物、魔道具抜きでも全部で大金貨二十枚くらい付くっていうのよ!魔道具の鑑定が終わったら五十枚くらいは行くかもよ!」
「ごっ!?っそんなに!?…す、すご…」
「こらこら他人事みたいに言うな。オーリンの稼ぎだろう。口座作っといて良かったな」
「ほ、ほんとだ…!ほんと良かった!ありがとう…!…あっ、じゃあ剣とか鎧の支払い…」
「そうだな!イドん家とキアん家行かないとな!…てか、大金貨五十枚になるってんなら、いっそ竜鱗鎧も買っちゃうか!?」
「へぁあっ!?」
 竜鱗鎧!?あの伝説のっていうか五年前にアレグさんが人気を押し上げてただでさえ希少だったのに伝説級に手に入らなくなったやつ…!を、俺が着けるとかとんでもないし、大金貨五十枚で買えるわけ無いし!
 言うなれば、別格・不相応・高嶺の花と、とんでもないの三乗にオリンドは飛び上がった。
「アルちゃん。値札見ないで買うのもダメだけど皮算用はもっとダメだし竜鱗鎧は大金貨二百枚から見ときなさいね」
「そんなにするっけ!?」
「…アレグさんが勇者の称号付いてすぐの頃に竜鱗鎧だったから倍くらいに跳ね上がったって聞いた…」
「ええー…、そんなだったっけかなあ…」
 つまり跳ね上がる前でも百は付いていた鎧だ。
「リンドの方がわかってるじゃないですか。確か一年足らずで今のミスリル軽装鎧に乗り換えましたよね…。どこかに仕舞ってあるんじゃないですか?」
「だって竜鱗鎧て調整してもちょっと動きにくいんだよ。…えー、どこ片付けたっけな。出てきたらオーリンにやろっか?」
「それは貰えない。イドリックさんの小盾は初心者にも向いてるからって練習の時にも少し使わせてもらってたから慣れもあるし俺の動き方に合ってるってことだし何よりお手頃価格のやつだから有り難く頂戴したけど、…けほっ、…竜鱗鎧みたいな高価すぎるの貰えないので勘弁してください先生」
 そうか、毎朝の鍛錬でこうして鍛えられて来たのか。咳き込んでも頑張ったオリンドはえらい。とイドリックもウェンシェスランもエウフェリオも手の甲を額に当てて首を振った。
 三人分の多大な溜息を喰らったアレグが大層頬を膨らませる。
「だいたい貴方がちょっと動きにくいと感じた鎧をリンドに勧めないでください」
「ああっ!…そっか!…ごめんな、オーリン」
 そちらには納得したようだ。
「わ、わかってくれたらいい…」
 たぶん本当に分からなければいけないところは理解していないが。そこを突っ込めば話は進まなくなる。
「さて、だいぶ話はずれたが。依頼内容も換金もオーリンの地図の件も異論無しってことでいいな?さっそく明日返事しに行ってくるがおまえらも来るか?」
「そうですね。カロンのことですから見越してすでに支払いの準備は整えてあるでしょうし、帰りに剣と鎧の分だけ受け取って支払いに行きましょうか」
「うん。…し、支払い、だいぶ遅くなっちゃったけど…」
「はははは!んなこた気にするな!とんでもねえ奴なんざ年単位でツケやがるぞ」
「ええええ!?」
 年単位!?に、驚きたかったオリンドだがイドリックの目がアレグを捉えていることに気付き、当の本人も明後日の方向に視線を逸らしていることにも気付いてしまった。
 えっ、すごい、勇者様さすが勇者。
「………今も?」
「今はさすがに無えし!駆け出しの頃だけだし!」
 がぁん!
 椅子を蹴倒して立ち上がったアレグは吠えてから咄嗟に口を塞いだ。
「あんたたちったら本当、反射的に素直よね」
 かんわいいわあ。
 とっても嬉しそうなウェンシェスランの一言でその場はお開きになった。
 おねえさまが楽しいならなによりです。
しおりを挟む
感想 70

あなたにおすすめの小説

信じて送り出した養い子が、魔王の首を手柄に俺へ迫ってくるんだが……

鳥羽ミワ
BL
ミルはとある貴族の家で使用人として働いていた。そこの末息子・レオンは、不吉な赤目や強い黒魔力を持つことで忌み嫌われている。それを見かねたミルは、レオンを離れへ隔離するという名目で、彼の面倒を見ていた。 そんなある日、魔王復活の知らせが届く。レオンは勇者候補として戦地へ向かうこととなった。心配でたまらないミルだが、レオンはあっさり魔王を討ち取った。 これでレオンの将来は安泰だ! と喜んだのも束の間、レオンはミルに求婚する。 「俺はずっと、ミルのことが好きだった」 そんなこと聞いてないが!? だけどうるうるの瞳(※ミル視点)で迫るレオンを、ミルは拒み切れなくて……。 お人よしでほだされやすい鈍感使用人と、彼をずっと恋い慕い続けた令息。長年の執着の粘り勝ちを見届けろ! ※エブリスタ様、カクヨム様、pixiv様にも掲載しています

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺

福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。 目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。 でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい… ……あれ…? …やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ… 前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。 1万2000字前後です。 攻めのキャラがブレるし若干変態です。 無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形) おまけ完結済み

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

妹を溺愛したい旦那様は婚約者の私に出ていってほしそうなので、本当に出ていってあげます

新野乃花(大舟)
恋愛
貴族令嬢であったアリアに幸せにすると声をかけ、婚約関係を結んだグレゴリー第一王子。しかしその後、グレゴリーはアリアの妹との関係を深めていく…。ある日、彼はアリアに出ていってほしいと独り言をつぶやいてしまう。それを耳にしたアリアは、その言葉の通りに家出することを決意するのだった…。

【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので! 本編完結しました! リクエストの更新が終わったら、舞踏会編をはじめる予定ですー!

僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました

楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。 ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。 喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。   「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」 契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。 エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。

超絶美形な悪役として生まれ変わりました

みるきぃ
BL
転生したのは人気アニメの序盤で消える超絶美形の悪役でした。

処理中です...