上 下
12 / 63
復讐計画

4復讐計画

しおりを挟む
 ゆっくり歯列を割って入ってきた舌が、私の舌をそっと絡めとる。適度に入れてくれるブレス。

彼のくりんとした瞳とほんの一瞬目が合うだけで、頬が熱くなった。

 やばい気持ちいい……。

 そのままソファに押し倒されて、ルームウェアをめくり上げられる。

 永井くんは紅く、硬くなった胸の頂をそっと口に含んで、丁寧に舌で転がす。
 じゅるっという蜜音が、脳内を痺れさせる。もう片方はくいっとつままれて、快感に身をよじった。
「ああっ!! んんっ」
「声、かわいい」
「やだっ、……あっ」
 いくらなんでもこんなに明るい中じゃ恥ずかしすぎる。私は彼の胸に手を置いてほんの少しだけ押し返した。彼がパッと顔を上げて、覗き込んでくる。
「いやでした?」
「あの、えっと、そうじゃなくて……」
「?」
「は、恥ずかしいの。こんなに明るい中でしたことないから……」
 ふーん、といいながら彼は少しだけ口角をあげた。すごく意地悪そうな顔にぞくっとする。「恥ずかしいこと、いっぱいしよ?」
 そう言って彼は、ショーツの上からすーっと気持ちのいいところをなぞる。
 もうとっくにとろとろになっていたそこは、ショーツの上からでも潤いを感じるほどだろう。
 
「で、でもっ……あんっ」
 ショーツのクロッチを退けて、彼の指が小さな蕾を刺激する。くちっと水音がして余計に恥ずかしさが募る。
「電気つけてしたことないってことでしょ?」
「ないっ、よ!! っんんっ」
 イヤイヤと首を振り、それでもやめてくれない。とめどない刺激に身体がビクッと震えた。
「ここでしたい」
「んんっ……だめっ……あああんっ」
 ぐっと蜜壺を彼の指が進んでくる。的確に私の感じるところをとらえてぐいっと押されると、腰が浮いた。
「ソファ……よごれ、ちゃうからぁっ」
「いいよ、汚しても」
「らめらって、そんな、のぉ……」
「無自覚」
 そう言われて、また唇を塞がれる。さっきよりも激しく舌を絡めてきて、思考が止まる。
 いつのまにか着ているものをすべて脱がされて、煌々とした明かりの下で、彼にじっと見つめられていた。
「み、見ないで……」
「花音……」
 夜のサブスク契約なんて、一方的に抱かれるだけ。感じる間もないまま、性欲のはけ口になるのだと思っていた。
 でも思っていたのと全然ちがう。こんなに甘い時間になるなんて、想像してなかった。「お願い、せめてベッドで……」
「だめ」
 彼が避妊具ゴムをつけているのも丸見え。それはものすごくセクシーだ。
 そそり立った彼自身が、もうすぐ私の中に挿入はいる。そう思うだけで期待が身体中に駆けめぐる。
「脚、開いて?」
「ううっ……」
 顔を背けながらも、そっと脚を開くと、その間に彼が身体を入れてくる。
 硬い彼自身が私の脚の間をぬるぬると擦る。小さな蕾にそれが引っかかって気持ちよくて、私は彼の腕をぐっと掴んだ。
「気持ちいい?」
「……んんっ」
 コクンと頷くと、硬くなった彼の先端が少しだけ蜜壺を進んでくる。ゆっくり、じっくりと彼との距離が短くなっていく。
「花音の中、あっつ……」
 全部入って、ピタッと身体がくっつく。つながっているところはもちろん丸見えだし、水音までいつもよりよく聞こえるような気がする。
「あっあっ……いやっ」
「いやがる割には、気持ち良さそうだよね」
「だって、こんなにされ、たらっ!!」
 ぐしゃっ、ぴしゃっという水音。身体のぶつかる音。耳からおかされているようで、身体がどんどん熱くなる。
 身体をぐっと起こされたと思うと、彼の上に座るような格好になる。彼がソファの背にもたれると、抱っこされているよう。
 なにこれ恥ずかしすぎるよ!! あまりの羞恥に身体を見られないようぎゅっと彼に抱きついた。「これ、やだぁ……」
「いいじゃん、ほら好きなように動いて?」
 腰をずんっと持ち上げられてさっきよりも深く奥まで彼が突きささる。
 奥の入り口に彼の先端が当たると、目の前がチカチカっとした。
「あああっ、だめぇっ……もうっ」
「いいよ、イく顔見ててあげる」
 彼の肩に両手を置いて、イヤイヤと首を振る。それでも突き上げることをやめてくれない。快感がいっぺんに押し寄せてガクガクしながら果てる。のけぞって快感に耐え、お腹の奥がきゅんきゅんと締め付けると、彼の形をしっかりと感じた。
 なんとか快感の波を受けとめて、どさっと彼にもたれかかる。はぁはぁと肩で息をしているのにまた抽送が始まって、身体がぶつかる音が激しくなる。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

エリート警察官の溺愛は甘く切ない

日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。 両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉

イケメンエリート軍団の籠の中

便葉
恋愛
国内有数の豪華複合オフィスビルの27階にある IT関連会社“EARTHonCIRCLE”略して“EOC” 謎多き噂の飛び交う外資系一流企業 日本内外のイケメンエリートが 集まる男のみの会社 唯一の女子、受付兼秘書係が定年退職となり 女子社員募集要項がネットを賑わした 1名の採用に300人以上が殺到する 松村舞衣(24歳) 友達につき合って応募しただけなのに 何故かその超難関を突破する 凪さん、映司さん、謙人さん、 トオルさん、ジャスティン イケメンでエリートで華麗なる超一流の人々 でも、なんか、なんだか、息苦しい~~ イケメンエリート軍団の鳥かごの中に 私、飼われてしまったみたい… 「俺がお前に極上の恋愛を教えてやる 他の奴とか? そんなの無視すればいいんだよ」

先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…

ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。 しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。 気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…

友情結婚してみたら溺愛されてる件

鳴宮鶉子
恋愛
幼馴染で元カレの彼と友情結婚したら、溺愛されてる?

甘い失恋

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
私は今日、2年間務めた派遣先の会社の契約を終えた。 重い荷物を抱えエレベーターを待っていたら、上司の梅原課長が持ってくれた。 ふたりっきりのエレベター、彼の後ろ姿を見ながらふと思う。 ああ、私は――。

結構な性欲で

ヘロディア
恋愛
美人の二十代の人妻である会社の先輩の一晩を独占することになった主人公。 執拗に責めまくるのであった。 彼女の喘ぎ声は官能的で…

ハメられ婚〜最低な元彼とでき婚しますか?〜

鳴宮鶉子
恋愛
久しぶりに会った元彼のアイツと一夜の過ちで赤ちゃんができてしまった。どうしよう……。

隣人はクールな同期でした。

氷萌
恋愛
それなりに有名な出版会社に入社して早6年。 30歳を前にして 未婚で恋人もいないけれど。 マンションの隣に住む同期の男と 酒を酌み交わす日々。 心許すアイツとは ”同期以上、恋人未満―――” 1度は愛した元カレと再会し心を搔き乱され 恋敵の幼馴染には刃を向けられる。 広報部所属 ●七星 セツナ●-Setuna Nanase-(29歳) 編集部所属 副編集長 ●煌月 ジン●-Jin Kouduki-(29歳) 本当に好きな人は…誰? 己の気持ちに向き合う最後の恋。 “ただの恋愛物語”ってだけじゃない 命と、人との 向き合うという事。 現実に、なさそうな だけどちょっとあり得るかもしれない 複雑に絡み合う人間模様を描いた 等身大のラブストーリー。

処理中です...