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シャイロック 7
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福島が転がっている。福島だったものが転がっている。シュウジといった少年はすでにいなくなっている。どれくらい時間が経過しただろう。一時間か二時間、いやひょっとすると三分も経ってないかもしれない。時計なんて見ていなかった。
小橋が誰よりも早く動き福島に駆け寄り、呼びかける。
「福島さん! 福島さん! 大丈夫ですか? 聞こえますか?」
聞こえますか? 俺はあんたに忠実ですよ。逃げ出した若林よりも、わめき散らした山本よりも、何も出来ずに突っ立ったままの平松なんかよりよっぽどあなたの役に立っていますよ。もしも、全てを失うのなら、この俺に残してください。この俺だけに全てを残して逝って下さい。
虚ろに開いた福島の目が、小橋に悟りを与えた。
イタリア野郎は呼吸をしていなかった。もう何も語らない。何も語れない。
「……フヘヘ……」
小橋が福島を無造作に床に投げ捨てた。
ざまあみろだ。俺たちを豚か何かだと思っていたんだろうが、豚はお前の方だ。お前が死んで、俺たちはやっとリスクに見合う大金が手に入る。お前の手元にどれくらいの大金が入っているか知ってるぞ。銀行を信用しないお前が、どこに消えるのかおれだけが知っている。金庫番とはそういうもんだ。後はそれをどう独り占めにするかが問題だ。
「救急車を呼ばないと」
平松がぼそりと言った。小橋がにらみつける。その隙間に手にべったりと血をつけた山本が走りこんでいく。福島の手から果物ナイフをもぎ取ると、両手で叩きつけるように福島の体に深々と突き立てる。もう一度振り上げた手には、ナイフはついてこない。ツルツル滑る柄にイラついたのか、山本は福島の顔を拳で殴りつける。
「死ねよ! 死ねよ!」
ナイフを再びつかんで前後に揺り動かしながら引き抜く。引き抜くと両腕を頭上に引き上げて勢いよくナイフを振り下ろす。ナイフは肋骨をすべり、福島の肉を削り、勢いを失わずに山本の左太ももに突き刺さった。山本が悲鳴を上げた。
小橋は身をひねって山本の体を避ける。山本は血を流しながら転げまわる。
「何を呼ぶって?」
小橋は平松を見る。その顔は青ざめていた。
電話が鳴る。小橋がすぐに取る。
「は、はい。お電話、ある、ありがとうごっざいます。今日ごたんとふおうをいたします。山崎です」
くそ、いつも以上に舌が回らなくなる。歯医者の麻酔みたいだ。今日は抜歯をする日じゃないぞ。今日は抜歯なんてしないんだ。落ち着いて話せばいい。電話の向こうから、こっちをどうにかするすべは無い。少なくとも、どうにかするのは俺のほうだ。
「そんなことしてる場合か」
平松の手が肩に乗る。そんなことをしてる場合かだと? これ以外に俺たちに何ができるって言うんだ?
受話器をふさいで、もだえ苦しんでいる山本を顎で指す。
「止血でもしてやれ。電話の邪魔だ。ナイフは抜くなよ。ボールペンもな」
平松は苦々しく小橋を見ながら山本に声をかける。
「大丈夫か?」
小刻みに震えながら山本は呪文のように同じ言葉を繰り返す。
「福島は死んだのか? 福島は死んだのか? 福島は死んだのか? 福島は死んだのか? 福島は死んだのか? 福島は死んだのか? 福島は死んだのか? 福島は死んだのか?」
「死んだ。死んでるよ」
平松の言葉をゆっくりと噛んで飲み込むと、山本は徐々に落ち着いていく。
小橋が受話器を置く。
「くそ! ダメだ。失敗した」
「これからどうすればいいんだ!」
平松の大きな声が事務所の中に響く。小橋がにやりと笑う。主導権を握ることが出来た勝利者の笑みだった。
「止血をしてやれ、それから病院だな」
「わかった」
くそっ。平松が小声を放った。荷造り紐を持ってくると、それで山本の傷口を縛り上げる。
「保険証はどうする?」
「何だそれ?」
平松は舌打ちをする。山本が首を振る。
「持ってない」
小橋が笑う。平松が小橋をにらみつける。
「お前も来い。俺たちが病院に行ってる間に、持ち逃げされたらたまらないからな」
「しねえよ」
小橋は福島の死体を蹴りうつぶせに寝かせると、ケツのポケットから財布を抜き取る。
「中身以外はイタリアづくしだな」
財布の中から紙幣を抜き出すと無造作にジーンズのポケットに突っ込んだ。
「病院行ってから分け前の相談だ」
事務所の入り口に向かおうとする小橋を平松が呼び止める。
「お前も手伝え」
「死体なんか放って置け」
「山本だよ。病院まで運ぶぞ」
「タクシーでも呼べよ」
「それで、三人仲良く刑務所行きか?」
「俺はやってねえよ」
「同じことだ。見ているだけでも罪になんだよ」
「くそ」
「あのガキがどうやったかはしらねえけど、山本のやったことは間違いなくアウトだろ」
「だってよぉ。ああしなきゃ、俺たちが殺されてるぜ」
山本の声はか細い。顔色も徐々に悪くなってきている。体を小刻みに震わせながら、寒い寒いとつぶやいている。
山本もアウトだ。助かりっこない。小橋は引きつった笑いを見せる。
「やっぱり、置いて……」
「こうしよう」
平松は歩いて電話を取る。
「タクシーを下まで呼ぶ。山本、お前は病院に向かえ。俺と小橋はあとからそっちに向かう」
「俺を一人にしないでくれ」
「ダメだ。三人で捕まったら、お前は無罪になる可能性が高い」
山本の目に力は感じられなかった。
「何でだ?」
平松が電話をかける。
「お前は、福島に殺されかけて反撃をしたんだ。俺たちはそれを見ていた。お前は、正当防衛だったんだよ」
小橋が声を立てずに笑った。こんだけやってどこの誰が正当だなんて思うんだ? 死体が襲い掛かってきたのか? おいおいお前までいかれちまったのかよ。
平松が小橋をにらみつける。余計なことを言うな。そう言っているようだった。
「だから、お前は大丈夫だ。だが、俺たちは違う。俺たちがついていけば逆に怪しまれる。刑事って言うのはそういう奴らの集まりなんだ」
小橋は、吹き出しそうなのをぐっとこらえた。よく言うぜ。口からでまかせを言いやがって。だが、お前のその考えはベリーナイスだ。ベリーダンスじゃねえぞ。もし途中で山本が死んでも困るのは、タクシーの運転手だって言うことだ。
「おい、その血じゃ拒否られねえか?」
小橋の神業的なパスを平松はスルーした。タクシー会社が出たようである。舌打ちをしながら小橋はそれが終わるのを待った。受話器が置かれるとすぐにまたパスをする。
「この血じゃ拒否されるんじゃねえのか?」
二度目のパスは輝きを失っていたが、受け取ってもらえた。
「そうだな。五分くらいで来るらしいから、タオルでも巻いていけば平気だろ」
ゴールの枠を大きく超える凡ミスシュートだ。枠を狙え。日本代表の監督なら間違いなくこういうだろう。「それでもお前はFWか? 枠を狙うんだ! 小学生でも知っている。ゴールの枠の中にボールを入れれば一点だ。わかるか? 枠の外に蹴るのはラグビーの見すぎじゃないのか? 何? 口答えするのか? 枠の外じゃなくて上を狙うんだと? だったら、ラグビーをして来い。お前はサッカー選手ではなくて、ラガーメンだ」
「そうだな」
どうでもいい。さっさとここからさよならしたいぜ。死体と一緒に電話のベルを聞くことになるなんて、世界中探してもそんなにいないはずだ。そのうち一人は死に掛けてる。まったくアカデミー級のあほらしさだぜ。
「じゃあ、俺たちは先に行くぜ。お前は次のエレベーターに乗って来い」
小声で何か言っている山本を残して、小橋と平松は事務所を出て行った。
山本は、ゆっくりと福島の元に這っていく。ゆっくりと仰向けにする。
「福島さん。ごめんなさい。俺こんなつもりじゃなかったんですよ。違うんですよ。俺じゃなくて、鈴木が……」
ずるり。
何かがこすれる音が事務所に響く。山本が電話を見る。何も無い。
ずるり。
さっきより大きな音に山本は音の発信源を見つけることが出来た。
鈴木のリュックだった。
リュックの口が大きく開いて水に濡れた青白い手がゆっくり外に伸びて出ようともがいていた。隙間から、緑色に光る目が見えた。
「……俺じゃないんだ」
事務所の入り口に逃げ出した山本の足を誰かがつかんだ。悲鳴を上げてそれを見る。死んだはずの福島の手だった。
「説明は、これから聞いてやるよ。時間はいっぱいあるからな。お前も俺たちと同じなんだからよ」
鈴木と福島の声がステレオのように事務所の中をこだまする。そこに山本の悲鳴が加わった。
福島が転がっている。福島だったものが転がっている。シュウジといった少年はすでにいなくなっている。どれくらい時間が経過しただろう。一時間か二時間、いやひょっとすると三分も経ってないかもしれない。時計なんて見ていなかった。
小橋が誰よりも早く動き福島に駆け寄り、呼びかける。
「福島さん! 福島さん! 大丈夫ですか? 聞こえますか?」
聞こえますか? 俺はあんたに忠実ですよ。逃げ出した若林よりも、わめき散らした山本よりも、何も出来ずに突っ立ったままの平松なんかよりよっぽどあなたの役に立っていますよ。もしも、全てを失うのなら、この俺に残してください。この俺だけに全てを残して逝って下さい。
虚ろに開いた福島の目が、小橋に悟りを与えた。
イタリア野郎は呼吸をしていなかった。もう何も語らない。何も語れない。
「……フヘヘ……」
小橋が福島を無造作に床に投げ捨てた。
ざまあみろだ。俺たちを豚か何かだと思っていたんだろうが、豚はお前の方だ。お前が死んで、俺たちはやっとリスクに見合う大金が手に入る。お前の手元にどれくらいの大金が入っているか知ってるぞ。銀行を信用しないお前が、どこに消えるのかおれだけが知っている。金庫番とはそういうもんだ。後はそれをどう独り占めにするかが問題だ。
「救急車を呼ばないと」
平松がぼそりと言った。小橋がにらみつける。その隙間に手にべったりと血をつけた山本が走りこんでいく。福島の手から果物ナイフをもぎ取ると、両手で叩きつけるように福島の体に深々と突き立てる。もう一度振り上げた手には、ナイフはついてこない。ツルツル滑る柄にイラついたのか、山本は福島の顔を拳で殴りつける。
「死ねよ! 死ねよ!」
ナイフを再びつかんで前後に揺り動かしながら引き抜く。引き抜くと両腕を頭上に引き上げて勢いよくナイフを振り下ろす。ナイフは肋骨をすべり、福島の肉を削り、勢いを失わずに山本の左太ももに突き刺さった。山本が悲鳴を上げた。
小橋は身をひねって山本の体を避ける。山本は血を流しながら転げまわる。
「何を呼ぶって?」
小橋は平松を見る。その顔は青ざめていた。
電話が鳴る。小橋がすぐに取る。
「は、はい。お電話、ある、ありがとうごっざいます。今日ごたんとふおうをいたします。山崎です」
くそ、いつも以上に舌が回らなくなる。歯医者の麻酔みたいだ。今日は抜歯をする日じゃないぞ。今日は抜歯なんてしないんだ。落ち着いて話せばいい。電話の向こうから、こっちをどうにかするすべは無い。少なくとも、どうにかするのは俺のほうだ。
「そんなことしてる場合か」
平松の手が肩に乗る。そんなことをしてる場合かだと? これ以外に俺たちに何ができるって言うんだ?
受話器をふさいで、もだえ苦しんでいる山本を顎で指す。
「止血でもしてやれ。電話の邪魔だ。ナイフは抜くなよ。ボールペンもな」
平松は苦々しく小橋を見ながら山本に声をかける。
「大丈夫か?」
小刻みに震えながら山本は呪文のように同じ言葉を繰り返す。
「福島は死んだのか? 福島は死んだのか? 福島は死んだのか? 福島は死んだのか? 福島は死んだのか? 福島は死んだのか? 福島は死んだのか? 福島は死んだのか?」
「死んだ。死んでるよ」
平松の言葉をゆっくりと噛んで飲み込むと、山本は徐々に落ち着いていく。
小橋が受話器を置く。
「くそ! ダメだ。失敗した」
「これからどうすればいいんだ!」
平松の大きな声が事務所の中に響く。小橋がにやりと笑う。主導権を握ることが出来た勝利者の笑みだった。
「止血をしてやれ、それから病院だな」
「わかった」
くそっ。平松が小声を放った。荷造り紐を持ってくると、それで山本の傷口を縛り上げる。
「保険証はどうする?」
「何だそれ?」
平松は舌打ちをする。山本が首を振る。
「持ってない」
小橋が笑う。平松が小橋をにらみつける。
「お前も来い。俺たちが病院に行ってる間に、持ち逃げされたらたまらないからな」
「しねえよ」
小橋は福島の死体を蹴りうつぶせに寝かせると、ケツのポケットから財布を抜き取る。
「中身以外はイタリアづくしだな」
財布の中から紙幣を抜き出すと無造作にジーンズのポケットに突っ込んだ。
「病院行ってから分け前の相談だ」
事務所の入り口に向かおうとする小橋を平松が呼び止める。
「お前も手伝え」
「死体なんか放って置け」
「山本だよ。病院まで運ぶぞ」
「タクシーでも呼べよ」
「それで、三人仲良く刑務所行きか?」
「俺はやってねえよ」
「同じことだ。見ているだけでも罪になんだよ」
「くそ」
「あのガキがどうやったかはしらねえけど、山本のやったことは間違いなくアウトだろ」
「だってよぉ。ああしなきゃ、俺たちが殺されてるぜ」
山本の声はか細い。顔色も徐々に悪くなってきている。体を小刻みに震わせながら、寒い寒いとつぶやいている。
山本もアウトだ。助かりっこない。小橋は引きつった笑いを見せる。
「やっぱり、置いて……」
「こうしよう」
平松は歩いて電話を取る。
「タクシーを下まで呼ぶ。山本、お前は病院に向かえ。俺と小橋はあとからそっちに向かう」
「俺を一人にしないでくれ」
「ダメだ。三人で捕まったら、お前は無罪になる可能性が高い」
山本の目に力は感じられなかった。
「何でだ?」
平松が電話をかける。
「お前は、福島に殺されかけて反撃をしたんだ。俺たちはそれを見ていた。お前は、正当防衛だったんだよ」
小橋が声を立てずに笑った。こんだけやってどこの誰が正当だなんて思うんだ? 死体が襲い掛かってきたのか? おいおいお前までいかれちまったのかよ。
平松が小橋をにらみつける。余計なことを言うな。そう言っているようだった。
「だから、お前は大丈夫だ。だが、俺たちは違う。俺たちがついていけば逆に怪しまれる。刑事って言うのはそういう奴らの集まりなんだ」
小橋は、吹き出しそうなのをぐっとこらえた。よく言うぜ。口からでまかせを言いやがって。だが、お前のその考えはベリーナイスだ。ベリーダンスじゃねえぞ。もし途中で山本が死んでも困るのは、タクシーの運転手だって言うことだ。
「おい、その血じゃ拒否られねえか?」
小橋の神業的なパスを平松はスルーした。タクシー会社が出たようである。舌打ちをしながら小橋はそれが終わるのを待った。受話器が置かれるとすぐにまたパスをする。
「この血じゃ拒否されるんじゃねえのか?」
二度目のパスは輝きを失っていたが、受け取ってもらえた。
「そうだな。五分くらいで来るらしいから、タオルでも巻いていけば平気だろ」
ゴールの枠を大きく超える凡ミスシュートだ。枠を狙え。日本代表の監督なら間違いなくこういうだろう。「それでもお前はFWか? 枠を狙うんだ! 小学生でも知っている。ゴールの枠の中にボールを入れれば一点だ。わかるか? 枠の外に蹴るのはラグビーの見すぎじゃないのか? 何? 口答えするのか? 枠の外じゃなくて上を狙うんだと? だったら、ラグビーをして来い。お前はサッカー選手ではなくて、ラガーメンだ」
「そうだな」
どうでもいい。さっさとここからさよならしたいぜ。死体と一緒に電話のベルを聞くことになるなんて、世界中探してもそんなにいないはずだ。そのうち一人は死に掛けてる。まったくアカデミー級のあほらしさだぜ。
「じゃあ、俺たちは先に行くぜ。お前は次のエレベーターに乗って来い」
小声で何か言っている山本を残して、小橋と平松は事務所を出て行った。
山本は、ゆっくりと福島の元に這っていく。ゆっくりと仰向けにする。
「福島さん。ごめんなさい。俺こんなつもりじゃなかったんですよ。違うんですよ。俺じゃなくて、鈴木が……」
ずるり。
何かがこすれる音が事務所に響く。山本が電話を見る。何も無い。
ずるり。
さっきより大きな音に山本は音の発信源を見つけることが出来た。
鈴木のリュックだった。
リュックの口が大きく開いて水に濡れた青白い手がゆっくり外に伸びて出ようともがいていた。隙間から、緑色に光る目が見えた。
「……俺じゃないんだ」
事務所の入り口に逃げ出した山本の足を誰かがつかんだ。悲鳴を上げてそれを見る。死んだはずの福島の手だった。
「説明は、これから聞いてやるよ。時間はいっぱいあるからな。お前も俺たちと同じなんだからよ」
鈴木と福島の声がステレオのように事務所の中をこだまする。そこに山本の悲鳴が加わった。
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