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第二場
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●第二場● お爺さんの家1 夜
舞台中央にお爺さん。
お爺さん テルマからあれから連絡が無い。当然だ。マーゴットは死んでしまった。随分
気を落としていることだろう。こんな父親を恨んでいることだろうなぁ。わしに
出来ることは……。
お爺さん、うなだれる。
お爺さん わしはこんな時に何も出来ない無力な人間なのか。
突然、ひらめくお爺さん。
お爺さん そうだ! 死んだ孫を生き返らせればいいんだ。いや、孫とそっくりな人形を
作って、まるで生きているかのような人形を作れば! そうだ、そうしよう!
お爺さん歩き回る。
お爺さん そのためには材料が必要だ。人間をそっくりな人形を作るには、それ相応な材
料がいる。体は木で作るとしてもただの木ではダメだ。神様の祝福を受けたよう
なそんな木でなければ。だが、そんな木がどこにあるのか。
お爺さん歩き回る。
お爺さん 何かすごく有名な木の話を聞いたことはないか? しゃべる木とか。そういう不思議な木の話を聞いたことは? いや、ないな。神様に祝福されているような木はどうだ? さあどうだ。聞いたことは無いか?
お爺さん立ち止まる。
お爺さん 無いな。
お爺さん考え込む。そして、ひらめく。
お爺さん そうだ。樹齢何百年と言う木なら、この人形を作るのにふさわしいんじゃない
だろうか。よし、そうしよう。木こりに聞いてみよう。
お爺さん扉から外に出て行く。
暗転。
舞台中央にお爺さん。
お爺さん テルマからあれから連絡が無い。当然だ。マーゴットは死んでしまった。随分
気を落としていることだろう。こんな父親を恨んでいることだろうなぁ。わしに
出来ることは……。
お爺さん、うなだれる。
お爺さん わしはこんな時に何も出来ない無力な人間なのか。
突然、ひらめくお爺さん。
お爺さん そうだ! 死んだ孫を生き返らせればいいんだ。いや、孫とそっくりな人形を
作って、まるで生きているかのような人形を作れば! そうだ、そうしよう!
お爺さん歩き回る。
お爺さん そのためには材料が必要だ。人間をそっくりな人形を作るには、それ相応な材
料がいる。体は木で作るとしてもただの木ではダメだ。神様の祝福を受けたよう
なそんな木でなければ。だが、そんな木がどこにあるのか。
お爺さん歩き回る。
お爺さん 何かすごく有名な木の話を聞いたことはないか? しゃべる木とか。そういう不思議な木の話を聞いたことは? いや、ないな。神様に祝福されているような木はどうだ? さあどうだ。聞いたことは無いか?
お爺さん立ち止まる。
お爺さん 無いな。
お爺さん考え込む。そして、ひらめく。
お爺さん そうだ。樹齢何百年と言う木なら、この人形を作るのにふさわしいんじゃない
だろうか。よし、そうしよう。木こりに聞いてみよう。
お爺さん扉から外に出て行く。
暗転。
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