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第4章 更なる戦い
第492話 ゲーム会場へようこそ132
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ー・・・速い!?ー
エリカは、カヤの素早い動きに翻弄されていた。
擬体化を行う際、大会参加者たちの身体能力は著しく向上する。もちろん、エリカ自身も平時に比べて格段に動きは早くなっており、既に並の相手ではその動きを捉えきれなくなっているはずだ。
だがー
カヤの場合は、そのエリカすらはるかに上回っているのだ。
「ハハハ・・・」
自然と、乾いた笑みを浮かべているエリカ。ここにきて、まさか最初に戦った相手以上の敵と出くわすことになろうとはー
ーデモ、面白いデスネー
神速ともいうべきカヤの攻撃を何とかさばきつつ、自らも反撃の機会を窺いながら、エリカは笑っていた。
そう、面白いのだーこの戦いが。
カヤという、今までにない強敵と刃を交えることが。
状況は劣勢なのに、なぜか追いつめられている焦燥感よりもより強い相手に挑戦できるという愉悦が。
エリカの中で弾け飛んだ。
「イイデスネ、あなた・・・それでこそ我が好敵手というモノデス!」
エリカが飛び退って距離を取ろうとすれば、それをさせまいとカヤも間合いを詰めるべく踏み込んでくる。カヤの煌く刃がエリカの急所を確実に狙い撃ちにしてきた。
もちろん、まともに食らえば一発で擬体破損率100%にされるくらいの、致命的な一撃である。
しかし、劣勢とは言え、エリカもただ追いつめられっぱなしというわけではない。カヤの刃を受け止めつつ、激しい鍔競り合いにもっていく。
「あなたもなかなかのものね・・・エリカ。正直言って、あなたを殺すのは惜しくなって来たわ」
エリカとの鍔競り合いをしながら、カヤは不敵な笑みを浮かべていた。
今言ったことは本心である。正直な話、カヤとここまで互角に渡り合える相手はエリカが初めてだったーもちろん、本家筋のヒナを除けばーの話ではあるが。
さすがに、エリカはヒナよりは劣るだろう。ヒナもカヤも、生粋の暗殺者だ。どうしても生まれながらにしてそのように鍛え上げられた者の方に軍配が上がるのは当然である。
だが、エリカは特にそのように育てられたわけでもない。ごく普通の家庭で育てられた少女である。
それでも、ここまで動くことができるーそれは、天性の才能と言えるのかも知れない。
ーもし、エリカが風魔の一族として生まれていたなら・・・私以上の使い手になっていたかもしれないわー
エリカには、才能がある。それゆえに、ここで殺してしまうのは惜しいとさえ思えた。
だがー戦いには必ず勝者と敗者がいるのだ。
決着は、必ずつけなければならない。
「私も、カヤを倒すのは惜しいと思えてキマシタ」
エリカも笑みを浮かべている。そして、劣勢ながらも、自らの勝利への希望は捨ててはいなかった。その自信もなかなかのものである。
激しい鍔競り合いから生じる二人の闘気の流れが、周囲を荒らしまわるーまるで、他の誰もが立ち入ることさえ許さないかのようにー
エリカは、カヤの素早い動きに翻弄されていた。
擬体化を行う際、大会参加者たちの身体能力は著しく向上する。もちろん、エリカ自身も平時に比べて格段に動きは早くなっており、既に並の相手ではその動きを捉えきれなくなっているはずだ。
だがー
カヤの場合は、そのエリカすらはるかに上回っているのだ。
「ハハハ・・・」
自然と、乾いた笑みを浮かべているエリカ。ここにきて、まさか最初に戦った相手以上の敵と出くわすことになろうとはー
ーデモ、面白いデスネー
神速ともいうべきカヤの攻撃を何とかさばきつつ、自らも反撃の機会を窺いながら、エリカは笑っていた。
そう、面白いのだーこの戦いが。
カヤという、今までにない強敵と刃を交えることが。
状況は劣勢なのに、なぜか追いつめられている焦燥感よりもより強い相手に挑戦できるという愉悦が。
エリカの中で弾け飛んだ。
「イイデスネ、あなた・・・それでこそ我が好敵手というモノデス!」
エリカが飛び退って距離を取ろうとすれば、それをさせまいとカヤも間合いを詰めるべく踏み込んでくる。カヤの煌く刃がエリカの急所を確実に狙い撃ちにしてきた。
もちろん、まともに食らえば一発で擬体破損率100%にされるくらいの、致命的な一撃である。
しかし、劣勢とは言え、エリカもただ追いつめられっぱなしというわけではない。カヤの刃を受け止めつつ、激しい鍔競り合いにもっていく。
「あなたもなかなかのものね・・・エリカ。正直言って、あなたを殺すのは惜しくなって来たわ」
エリカとの鍔競り合いをしながら、カヤは不敵な笑みを浮かべていた。
今言ったことは本心である。正直な話、カヤとここまで互角に渡り合える相手はエリカが初めてだったーもちろん、本家筋のヒナを除けばーの話ではあるが。
さすがに、エリカはヒナよりは劣るだろう。ヒナもカヤも、生粋の暗殺者だ。どうしても生まれながらにしてそのように鍛え上げられた者の方に軍配が上がるのは当然である。
だが、エリカは特にそのように育てられたわけでもない。ごく普通の家庭で育てられた少女である。
それでも、ここまで動くことができるーそれは、天性の才能と言えるのかも知れない。
ーもし、エリカが風魔の一族として生まれていたなら・・・私以上の使い手になっていたかもしれないわー
エリカには、才能がある。それゆえに、ここで殺してしまうのは惜しいとさえ思えた。
だがー戦いには必ず勝者と敗者がいるのだ。
決着は、必ずつけなければならない。
「私も、カヤを倒すのは惜しいと思えてキマシタ」
エリカも笑みを浮かべている。そして、劣勢ながらも、自らの勝利への希望は捨ててはいなかった。その自信もなかなかのものである。
激しい鍔競り合いから生じる二人の闘気の流れが、周囲を荒らしまわるーまるで、他の誰もが立ち入ることさえ許さないかのようにー
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