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第4章 更なる戦い

第393話 ゲーム会場へようこそ33

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 御堂が他の3人の少女たちを叱咤し続けるその最中ー
「ぐあああっ!!」
 魔物が突如咆哮し、口を大きく開けた。ただ、元が人間の女の顔だけに、そこまで大きく口が開いたというわけでもないのだがー
 そして、魔物の口から光が発せられ・・・
「っ!?」
「うわあああっ!!」
「きゃああああっ!!」
「な、なんだよアレ!!」
 他の3人の少女たちが思わず絶叫し、逃げ惑った。
 魔物の口から白く輝く光線が放たれたのだ。その直線状のラインにあった樹木は、その光線により無残にも吹き飛ばされてしまった。
「・・・っ!!」
 魔物の放った光線は、樹木ばかりではなくその下の地面さえも抉っていった。当然だが、まともに食らったら、いくら擬体を纏った状態でもひとたまりもないだろう。一瞬で擬体破損率100%となり、敗北である。
「お、おい・・・」
 森の中に残された傷跡を見て、大谷が震える指で、皮肉にも光線が作り上げた森の外への道を示した。
「い、今なら、森から出られんじゃね?」
 大谷の言う通り、確かにこの破壊の跡をたどっていけば、森の外には出られるかもしれない。
 だがー
「・・・おとなしく、目の前のこいつが逃がしてくれると思うか?」
 神田が震える声で他の3人に尋ねる。
「・・・無理、だよな」
 児玉が、引きつった笑みを浮かべながら答えた。
 たった今、森を破壊した張本人は、獲物を逃すまいとこちらを鋭く睨みつけている。とてもではないが、逃げられそうにはなかった。
 つまりは、森から出るにしても、こいつを何とかしなければならないということ。
「・・・こんな化け物、どうやったら勝てるんだよ!!」
 児玉が喚き散らす。一斉に、少女たちは恐慌状態に陥った。
「知らねえよ!!とにかく、4人でボコるしかねんじゃね?」
「ボコるったって、さっき大木にぶつかってケロリとしてたやつだぞ!!本当に倒せるのか!?」
「んなこと言ったって、だったらこいつに背を向けて逃げんのか?逃げてる間に、背中からドカーンとやられるに決まってらあぁ!!」
 児玉、大谷、神田の3人がああでもないこうでもないと喚き始める。もはや相談とさえ呼べない、単なる罵り合いだ。恐慌状態に陥ると、人は合理的な判断ができなくなるものだった。
 唯一、冷静さを失わずにいるのは御堂愛くらいなものだ。この3人は、とにかくあてにはできないだろう。ならば、自分がどうにかするしかないーのだが。
「・・・本当に、いきなりこんな化け物と出会うなんてね」
 ゲーム開始直後だというのに、いきなりこの仕打ちとはー
 だが、これがゲームであるというのならー
 ー必ず、手立てはあるはずだー
 確かに、最初に戦うにしてはあまりにも理不尽な相手かもしれないが、もしかすると、このゲームではこのくらいのやつが当たり前にうろついているのかもしれない。
 さらには、擬体化武器は最初から解放されている。戦う手段も保障されているわけだ。
 ー何か・・・手はないかしら?ー
 魔物を油断なく見据えつつ、思案し続ける御堂。ふと、その時、先ほどの光る床のことが脳裏をよぎった。
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