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第4章 更なる戦い
第369話 ゲーム会場へようこそ9
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「ふふふ・・・これで余興は終わりましたね」
20人の少女たちが、今しがた行われた「処刑」を目の当たりにして悲鳴を上げたり泣き叫んでいるのをしり目に、メイドさんは自らが殺害したおさげの少女を生首を抱えて扉の奥へと姿を消したー常に傍らに控えている2人の少女たちと共に。
扉の先は、ちょっとしたアトリエを彷彿とさせる作りだった。正面の窓から入り込む陽光は、薄暗い部屋の中に外界の輝きをもたらしている。それ以外のつながりは、今しがたメイドさん達が通ってきた扉くらいしかない。
さらに言えば、この扉を開くことができるのは、メイドさんだけだった。つまりは、これから始まるゲームに無理やり参加させられた者達には、この部屋を訪れることはおろか、見ることさえかなわないのだ。唯一、この部屋への来訪を許されているのは、後ろで唸り声を上げている2人の少女だけである。
「ご主人様」
「ご主人様」
2人の少女の声がハモった。この2人は、自らの主人であるメイドさんだけがいる時には人語を離すように教育されている。それ以外の場合は、まるで野良犬の如く唸り声を上げて他の者を睨みつけるだけであった。
「お前たちはそこでおとなしくしていなさい・・・準備ができたらすぐに会場へ向かうわ」
メイドさんの指示におとなしく従う双子。そんな彼女たちを冷ややかに一瞥してから、メイドさんは隣の部屋へと向かう。
この部屋ーというか、建物がある空間自体、10回戦いに勝利したメイドさんが、運営側からご褒美としてあてがわれたものだった。
戦闘勝利回数が2桁に達した大会参加者は、それなりに恩恵が与えられる。メイドさんが望んだのは、他の誰にも侵されないこの場所だった。
その後、メイドさんはあの双子と出会ったー当然だが、あの双子も大会参加者である以上は、最初は敵同士の関係だった。
戦いは、見事メイドさんの勝利ーそして、双子の首を刎ねたのもメイドさんだった。
ならば、敗者として、双子の首は晒し者になるはずだったが、メイドさん自身がいたくこの双子を気に入ったのだ。
できれば、生き返らせたうえで自分の飼い犬として従えておきたいと。
そこで、運営側に交渉をかけた。この大会の運営側は、一度死亡した者を生き返らせるという、どう考えてもオーパーツ的な技術力を有している。それゆえに、運営側は死亡した美少女たちを集め、この島で戦わせることができるのだ。
交渉の結果、運営側は、最初は渋ったものの、それでも最終的に彼女の願いは叶えられたのだった。ただし、ある条件をメイドさんに課した上で、だったが。
あの双子の少女たちの首に包帯が巻かれているのは、当然ながら斬首痕を隠すためだ。その気になれば、斬首痕等消すこともできたのだが、敗者の証として、敢えて運営側は残したのだった。メイドさんからしてみれば、それは気に入らなかったが、彼女自身、運営側に無理を言って2人を蘇生させてもらったのだから、それ以上は抗うことはできなかった。
カツカツカツ・・・部屋の中に、メイドさんのヒールの音が高らかに響く。おさげの少女の生首を抱えたメイドさんは、隣の部屋に備え付けられている3段の棚の方へと目を向けた。
そこには、彼女の毒牙にかけられた少女たちの骸が置かれていたのだった。
20人の少女たちが、今しがた行われた「処刑」を目の当たりにして悲鳴を上げたり泣き叫んでいるのをしり目に、メイドさんは自らが殺害したおさげの少女を生首を抱えて扉の奥へと姿を消したー常に傍らに控えている2人の少女たちと共に。
扉の先は、ちょっとしたアトリエを彷彿とさせる作りだった。正面の窓から入り込む陽光は、薄暗い部屋の中に外界の輝きをもたらしている。それ以外のつながりは、今しがたメイドさん達が通ってきた扉くらいしかない。
さらに言えば、この扉を開くことができるのは、メイドさんだけだった。つまりは、これから始まるゲームに無理やり参加させられた者達には、この部屋を訪れることはおろか、見ることさえかなわないのだ。唯一、この部屋への来訪を許されているのは、後ろで唸り声を上げている2人の少女だけである。
「ご主人様」
「ご主人様」
2人の少女の声がハモった。この2人は、自らの主人であるメイドさんだけがいる時には人語を離すように教育されている。それ以外の場合は、まるで野良犬の如く唸り声を上げて他の者を睨みつけるだけであった。
「お前たちはそこでおとなしくしていなさい・・・準備ができたらすぐに会場へ向かうわ」
メイドさんの指示におとなしく従う双子。そんな彼女たちを冷ややかに一瞥してから、メイドさんは隣の部屋へと向かう。
この部屋ーというか、建物がある空間自体、10回戦いに勝利したメイドさんが、運営側からご褒美としてあてがわれたものだった。
戦闘勝利回数が2桁に達した大会参加者は、それなりに恩恵が与えられる。メイドさんが望んだのは、他の誰にも侵されないこの場所だった。
その後、メイドさんはあの双子と出会ったー当然だが、あの双子も大会参加者である以上は、最初は敵同士の関係だった。
戦いは、見事メイドさんの勝利ーそして、双子の首を刎ねたのもメイドさんだった。
ならば、敗者として、双子の首は晒し者になるはずだったが、メイドさん自身がいたくこの双子を気に入ったのだ。
できれば、生き返らせたうえで自分の飼い犬として従えておきたいと。
そこで、運営側に交渉をかけた。この大会の運営側は、一度死亡した者を生き返らせるという、どう考えてもオーパーツ的な技術力を有している。それゆえに、運営側は死亡した美少女たちを集め、この島で戦わせることができるのだ。
交渉の結果、運営側は、最初は渋ったものの、それでも最終的に彼女の願いは叶えられたのだった。ただし、ある条件をメイドさんに課した上で、だったが。
あの双子の少女たちの首に包帯が巻かれているのは、当然ながら斬首痕を隠すためだ。その気になれば、斬首痕等消すこともできたのだが、敗者の証として、敢えて運営側は残したのだった。メイドさんからしてみれば、それは気に入らなかったが、彼女自身、運営側に無理を言って2人を蘇生させてもらったのだから、それ以上は抗うことはできなかった。
カツカツカツ・・・部屋の中に、メイドさんのヒールの音が高らかに響く。おさげの少女の生首を抱えたメイドさんは、隣の部屋に備え付けられている3段の棚の方へと目を向けた。
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