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第4章 更なる戦い
第357話 小川明子37
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藤原優里がいまだ妄想に耽っている中、小川明子は4人を尾行している真っ最中だった。
「・・・あたし、こういうのはマジで向かないや・・・絶対に探偵とかなれそうにないよな」
探偵というと華麗に難事件解決というイメージがあるものの、実際には迷子の猫探しとか浮気の証拠写真撮影とか、そういう地味で目立たない仕事の方が圧倒的に多いのだ。確かに、探偵は身体が資本で自分の足をこき使う必要があるものの、はっきり言って明子にはこういう気を遣う作業は全く向いていない。それを改めて思い知らされた形である。
「あいつら、どこまで行く気かな」
まさかとは思うが、昨日の今日ですぐにここを離れるというわけではないだろう。おそらくは、食料を調達してから、またすぐにホテルまで戻ってくるはずだ。
「ただ・・・あのホテルにもなんかやばそうなのがいるって話だしなぁ」
明子は、まさか昨日自分を追い掛け回していた人物が同じホテルにいるとは夢にも思っていなかった。もし、そうだと知っていれば、すぐにホテルを離れる算段をしたことだろう。
「やっぱりコンビニに入っていくようだな・・・あれ?」
ふと、見慣れない人影が歩いているのが見える。今まで出会ったことのない他の参加者のようだった。
「やばい、見つかる」
慌てて電信柱の影に隠れる明子。相手の方は気が付いていないのか、何事もなかったかのように通り過ぎていく。
「ふう・・・」
昨日の今日である。なるべくなら、余計な接触は避けたいところだった。
「この街にもまだ参加者がうろついていたのか・・・」
明子自身は、穂乃果達4人や藤原優里よりもこの街に滞在している時間は長い。ほとんど逃げ回ってばかりいたが、その過程で他の参加者たちの戦いの様子(そして性行為の様子もだが)を窺ってもいた。
実際に戦闘経験のない明子にとって、果たして自分がどこまで戦えるのかは不安だった。そもそも、擬体すら纏ったことはない。
「あたしが擬体を纏えば、どんな感じになるんだろう・・・」
試してみたい気持ちもないわけではないが、それをやるということは命のやり取りをするということ・・・さらには、望まぬ相手と契りをかわすということも意味する。
明子には到底できることではないと思われた。穂乃果と契りを結ぶのならともかく、他の娘とするだなんてー
考え事に耽っていた明子だったが、それゆえに、先ほど自分の傍を通り過ぎた他の参加者が、実は自分の存在に気が付いていて、こちらに接近してきているとは夢にも思わなかった。
「・・・むぐっ!?」
いきなり、背後から口元を手で覆われ、抱きつかれた。
ー・・・だ、誰だ!?ー
明子を背後から抱きしめる少女は薄桃色の髪を後ろでアップにまとめた美少女だった。
「・・・あたし、こういうのはマジで向かないや・・・絶対に探偵とかなれそうにないよな」
探偵というと華麗に難事件解決というイメージがあるものの、実際には迷子の猫探しとか浮気の証拠写真撮影とか、そういう地味で目立たない仕事の方が圧倒的に多いのだ。確かに、探偵は身体が資本で自分の足をこき使う必要があるものの、はっきり言って明子にはこういう気を遣う作業は全く向いていない。それを改めて思い知らされた形である。
「あいつら、どこまで行く気かな」
まさかとは思うが、昨日の今日ですぐにここを離れるというわけではないだろう。おそらくは、食料を調達してから、またすぐにホテルまで戻ってくるはずだ。
「ただ・・・あのホテルにもなんかやばそうなのがいるって話だしなぁ」
明子は、まさか昨日自分を追い掛け回していた人物が同じホテルにいるとは夢にも思っていなかった。もし、そうだと知っていれば、すぐにホテルを離れる算段をしたことだろう。
「やっぱりコンビニに入っていくようだな・・・あれ?」
ふと、見慣れない人影が歩いているのが見える。今まで出会ったことのない他の参加者のようだった。
「やばい、見つかる」
慌てて電信柱の影に隠れる明子。相手の方は気が付いていないのか、何事もなかったかのように通り過ぎていく。
「ふう・・・」
昨日の今日である。なるべくなら、余計な接触は避けたいところだった。
「この街にもまだ参加者がうろついていたのか・・・」
明子自身は、穂乃果達4人や藤原優里よりもこの街に滞在している時間は長い。ほとんど逃げ回ってばかりいたが、その過程で他の参加者たちの戦いの様子(そして性行為の様子もだが)を窺ってもいた。
実際に戦闘経験のない明子にとって、果たして自分がどこまで戦えるのかは不安だった。そもそも、擬体すら纏ったことはない。
「あたしが擬体を纏えば、どんな感じになるんだろう・・・」
試してみたい気持ちもないわけではないが、それをやるということは命のやり取りをするということ・・・さらには、望まぬ相手と契りをかわすということも意味する。
明子には到底できることではないと思われた。穂乃果と契りを結ぶのならともかく、他の娘とするだなんてー
考え事に耽っていた明子だったが、それゆえに、先ほど自分の傍を通り過ぎた他の参加者が、実は自分の存在に気が付いていて、こちらに接近してきているとは夢にも思わなかった。
「・・・むぐっ!?」
いきなり、背後から口元を手で覆われ、抱きつかれた。
ー・・・だ、誰だ!?ー
明子を背後から抱きしめる少女は薄桃色の髪を後ろでアップにまとめた美少女だった。
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