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第4章 更なる戦い
第351話 小川明子31
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「・・・そう簡単に、探し人が見つかるわけもありませんね」
エレベータが1Fに到着し、そのままホテルのロビーへと向かう藤原優里。このホテルには従業員もおらず、使いたい放題である。当然、チェックアウトという概念もなかった。
何となく、3階の方から人の気配がしたこともあって、ホテルの外に出る前に覗いてみたのだが、思いのほか利用者がいたといったところだ。
「4人とも、確かに美しいですが・・・」
今、邂逅した4人の少女たちは、確かに見目麗しく魅力的だ。その気になればアイドルグループを結成できるくらいだろう。
しかし、優里の好みか、と問われると違う。少なくとも、あの3人の看守姿の少女たちは論外だ。もちろん、戦わなければならない時が来たら遠慮なくレイプして首を頂くが、それ以外の時では手を出したいと思えるような連中ではなかった。
「・・・あの穂乃果、と呼ばれていた子なら、多少相手をしてもよかったのですが・・・」
あの赤毛の少女ーどこかおっとりとした雰囲気ながら、体つきは贅沢なまでに女性を強調している穂乃果は、あの中では最も魅力的に思えた。だからこそ、敢えてあの場でちょっかいを出したのだ。
「でも、あの周りの刑務官の方々が、黙ってはいないでしょうね・・・」
少し手を出しただけで、こちらを親の仇でも見るような目つきで睨みつけてくる連中だ。本格的に手を出そうものなら、それこそ3人で殴り掛かってくることだろう。
「それにしても・・・あの穂乃果という子、私が探し人の話をした時に、少し態度がおかしかったような・・・?」
優里が、去り際に小川明子の話を口にした時、周囲の3人とは違って、明らかに動揺を示したのがあの穂乃果だった。
「もしかしたら、何か心当たりでもあるのかもしれませんね・・・しばらく、彼女たちを見張ってみるのもいいかもしれません」
どのみち、優里にはこれといった行く当てもないのだ。それに、肝心の探し人もまだ見つかっていない。おそらくは、まだ遠くには行っていないのではないかと思っているので、しばらくはここに滞在して探してみるつもりだった。
「あの子たちも、いつまでもホテルの中に籠もってはいないでしょう。彼女たちが出てきたら、それとなく尾行してみますか」
エレベータホールの方をちらっと見た後、優里はロビーに置かれている椅子に腰を下ろす。こうしてみると、普通のビジネスホテルと何ら変わらないのだが、やはり従業員がいないというだけでかなり受ける印象が異なってくるのは不思議だった。
「・・・まだ、この島での生活に馴染めていないのかもしれないですね、私は」
自虐的に微笑してから、何気なく天井へと目を向ける。
あの子は、今いったいどこにいるのだろうか。あの中性的な雰囲気がたまらなく愛おしい。あの子に比べれば、今までレイプして殺してきた少女たちなど取るに足らない存在だー
そして、優里自身は、まさかこのホテルに彼女が潜んでいるとは夢にも思わなかったー
エレベータが1Fに到着し、そのままホテルのロビーへと向かう藤原優里。このホテルには従業員もおらず、使いたい放題である。当然、チェックアウトという概念もなかった。
何となく、3階の方から人の気配がしたこともあって、ホテルの外に出る前に覗いてみたのだが、思いのほか利用者がいたといったところだ。
「4人とも、確かに美しいですが・・・」
今、邂逅した4人の少女たちは、確かに見目麗しく魅力的だ。その気になればアイドルグループを結成できるくらいだろう。
しかし、優里の好みか、と問われると違う。少なくとも、あの3人の看守姿の少女たちは論外だ。もちろん、戦わなければならない時が来たら遠慮なくレイプして首を頂くが、それ以外の時では手を出したいと思えるような連中ではなかった。
「・・・あの穂乃果、と呼ばれていた子なら、多少相手をしてもよかったのですが・・・」
あの赤毛の少女ーどこかおっとりとした雰囲気ながら、体つきは贅沢なまでに女性を強調している穂乃果は、あの中では最も魅力的に思えた。だからこそ、敢えてあの場でちょっかいを出したのだ。
「でも、あの周りの刑務官の方々が、黙ってはいないでしょうね・・・」
少し手を出しただけで、こちらを親の仇でも見るような目つきで睨みつけてくる連中だ。本格的に手を出そうものなら、それこそ3人で殴り掛かってくることだろう。
「それにしても・・・あの穂乃果という子、私が探し人の話をした時に、少し態度がおかしかったような・・・?」
優里が、去り際に小川明子の話を口にした時、周囲の3人とは違って、明らかに動揺を示したのがあの穂乃果だった。
「もしかしたら、何か心当たりでもあるのかもしれませんね・・・しばらく、彼女たちを見張ってみるのもいいかもしれません」
どのみち、優里にはこれといった行く当てもないのだ。それに、肝心の探し人もまだ見つかっていない。おそらくは、まだ遠くには行っていないのではないかと思っているので、しばらくはここに滞在して探してみるつもりだった。
「あの子たちも、いつまでもホテルの中に籠もってはいないでしょう。彼女たちが出てきたら、それとなく尾行してみますか」
エレベータホールの方をちらっと見た後、優里はロビーに置かれている椅子に腰を下ろす。こうしてみると、普通のビジネスホテルと何ら変わらないのだが、やはり従業員がいないというだけでかなり受ける印象が異なってくるのは不思議だった。
「・・・まだ、この島での生活に馴染めていないのかもしれないですね、私は」
自虐的に微笑してから、何気なく天井へと目を向ける。
あの子は、今いったいどこにいるのだろうか。あの中性的な雰囲気がたまらなく愛おしい。あの子に比べれば、今までレイプして殺してきた少女たちなど取るに足らない存在だー
そして、優里自身は、まさかこのホテルに彼女が潜んでいるとは夢にも思わなかったー
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