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第4章 更なる戦い
第307話 彩木穂乃果38
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ところ変わってー
ここは一条紗耶香と天内葉月が根城にしている廃校舎の一室。
「そう言えば、先輩・・・先輩が大会開会式の時、めっちゃ目をつけてた女がいたじゃないっすか?」
勅使河原マヤとの望まない邂逅からしばらく時間が経っていた。
今の葉月は、見た目だけならいつも通りの彼女に戻っている。
ーまあ、さんざん慰めてやったからなー
もちろん、ここでいう慰めとは心身ともに癒したということを意味する。あの後、不安がる葉月を宥めるため、紗耶香は穂乃果と擬体化一歩手前のセックスに及んでいた。身も心も癒すには、抱いてやることが一番だったからだ。
「ああ、あの赤毛の女か」
そう、大会の開会式上で紗耶香の目に留まった赤毛の少女。髪の毛の先がカールしていて、それが可愛らしくある一方、どこか馬鹿っぽくも見えた少女である。
「先輩、今でもあの女を狙ってるんすか?」
葉月が、どこか落ち着かない様子で紗耶香に尋ねてくる。少しばかり頬が膨れているようにも見えた。
「・・・何だ、お前妬いてんのか?」
紗耶香はにやにやしながら、葉月の問いかけに問いかけで返した。
「別にぃぃ~そう言うことじゃないっすけど」
そう言って、唇を尖らせつつそっぽを向く葉月。
ーどう見ても、妬いてるじゃないか、お前はー
くっくっく・・・と苦笑を噛み殺しながら、紗耶香はむくれる子分を相手してやることにした。
「あたしがあの女に目をつけたのは、面白そうだったからだよ」
「面白そう?」
葉月が頭の上にクエスチョンを浮かべている。
そう、あの女は、実は面白い相手なのだ。ただ、それを見抜けるやつはそう多くないー
「あいつ、弱そうに見えただろ?」
「・・・え、ええ、そうっすね・・・どこかぼんやりして抜けてそうな感じで・・・あれならあたしが本気出すまでもなく勝てちゃいますよ」
葉月の答えに、ふっと頬を歪める紗耶香。
「言っておくが、お前じゃ勝てねえよ」
「はあっ!?」
紗耶香の言葉に、葉月は素っ頓狂な声を上げた。
「なんであたしが、あんな奴に勝てないんすか!?」
自分にはそんなに信頼がないのかーと葉月がうーんとうなり始めると、
「まあ、簡単に言っちまえば、お前、対戦相手を嬲ろうとするだろ?」
紗耶香の言葉にギクリと肩をすぼめる仕草をする葉月。
身に覚えがありまくりである。最近の戦いでは、とあるお嬢様学校出身の、これまたお嬢様を凌辱し、弄んだ。それが、彼女の戦闘スタイルでもあった。
「それでスイッチが入っちゃうやつがいるんだ・・・そして、一度スイッチが入っちゃうと、これまた間違いなく最強クラスの使い手になっちまう」
「・・・つまりは、犯されれば犯されるほど逆に強くなるタイプってことっすか?」
葉月の問いかけに、紗耶香ははっきりとした確証はないが、と前置きしたうえで、
「まあ、厳密には他の要因なんかも絡んでくるだろうから、そればかりということでもないだろうけどな。知らずにやりまくると痛い目を見るってことさ・・・でも」
紗耶香は、さらに口角を釣り上げた。
その表情を見て、あ、こりゃ本気だ、と葉月は思った。
「だからこそ、そういうやつを犯しまくり、最強状態にしてから下してやりたいと思うのさ・・・それくらいじゃないと、あたしが満足しないからね」
ここは一条紗耶香と天内葉月が根城にしている廃校舎の一室。
「そう言えば、先輩・・・先輩が大会開会式の時、めっちゃ目をつけてた女がいたじゃないっすか?」
勅使河原マヤとの望まない邂逅からしばらく時間が経っていた。
今の葉月は、見た目だけならいつも通りの彼女に戻っている。
ーまあ、さんざん慰めてやったからなー
もちろん、ここでいう慰めとは心身ともに癒したということを意味する。あの後、不安がる葉月を宥めるため、紗耶香は穂乃果と擬体化一歩手前のセックスに及んでいた。身も心も癒すには、抱いてやることが一番だったからだ。
「ああ、あの赤毛の女か」
そう、大会の開会式上で紗耶香の目に留まった赤毛の少女。髪の毛の先がカールしていて、それが可愛らしくある一方、どこか馬鹿っぽくも見えた少女である。
「先輩、今でもあの女を狙ってるんすか?」
葉月が、どこか落ち着かない様子で紗耶香に尋ねてくる。少しばかり頬が膨れているようにも見えた。
「・・・何だ、お前妬いてんのか?」
紗耶香はにやにやしながら、葉月の問いかけに問いかけで返した。
「別にぃぃ~そう言うことじゃないっすけど」
そう言って、唇を尖らせつつそっぽを向く葉月。
ーどう見ても、妬いてるじゃないか、お前はー
くっくっく・・・と苦笑を噛み殺しながら、紗耶香はむくれる子分を相手してやることにした。
「あたしがあの女に目をつけたのは、面白そうだったからだよ」
「面白そう?」
葉月が頭の上にクエスチョンを浮かべている。
そう、あの女は、実は面白い相手なのだ。ただ、それを見抜けるやつはそう多くないー
「あいつ、弱そうに見えただろ?」
「・・・え、ええ、そうっすね・・・どこかぼんやりして抜けてそうな感じで・・・あれならあたしが本気出すまでもなく勝てちゃいますよ」
葉月の答えに、ふっと頬を歪める紗耶香。
「言っておくが、お前じゃ勝てねえよ」
「はあっ!?」
紗耶香の言葉に、葉月は素っ頓狂な声を上げた。
「なんであたしが、あんな奴に勝てないんすか!?」
自分にはそんなに信頼がないのかーと葉月がうーんとうなり始めると、
「まあ、簡単に言っちまえば、お前、対戦相手を嬲ろうとするだろ?」
紗耶香の言葉にギクリと肩をすぼめる仕草をする葉月。
身に覚えがありまくりである。最近の戦いでは、とあるお嬢様学校出身の、これまたお嬢様を凌辱し、弄んだ。それが、彼女の戦闘スタイルでもあった。
「それでスイッチが入っちゃうやつがいるんだ・・・そして、一度スイッチが入っちゃうと、これまた間違いなく最強クラスの使い手になっちまう」
「・・・つまりは、犯されれば犯されるほど逆に強くなるタイプってことっすか?」
葉月の問いかけに、紗耶香ははっきりとした確証はないが、と前置きしたうえで、
「まあ、厳密には他の要因なんかも絡んでくるだろうから、そればかりということでもないだろうけどな。知らずにやりまくると痛い目を見るってことさ・・・でも」
紗耶香は、さらに口角を釣り上げた。
その表情を見て、あ、こりゃ本気だ、と葉月は思った。
「だからこそ、そういうやつを犯しまくり、最強状態にしてから下してやりたいと思うのさ・・・それくらいじゃないと、あたしが満足しないからね」
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