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第4章 更なる戦い

第298話 彩木穂乃果29

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「あ・・・ぐうぅぅっ!?」
 その場にへたり込んでいた穂乃果の左太ももに、眼鏡の少女の擬体化剣が突き刺さる。
 例によって、痛みは全くないのだが、自らの太ももを貫かれたという衝撃自体は穂乃果の全身に伝わっていた。苦痛ではないものの、その不快感は穂乃果の目を覚ますのに十分効果があったようだ。
「彩木穂乃果、擬体破損率4%」
 ジャッジの無機質な音声が、穂乃果の状態を告げる。ダメージとしてはさほどでもないが、自らの体を傷つけられたことを知らされた穂乃果の顔に、一瞬だが焦燥が見えた。
「今は、まだ戦いの最中よ・・・そろそろトリップから目覚めなさい。そうしたら、次のご褒美もちゃあんと上げるから」
 ご褒美の部分を強調しながら、穂乃果の太ももに突き立てた擬体化剣をぐりぐりといじくりまわす。今度は、喘ぎ声ではなく苦悶の声が穂乃果の喉から迸った。
「・・・うう」
 左太ももから擬体化剣を引き抜かれて、ようやく穂乃果もおもむろに立ち上がる。さすがに、今は瞳の焦点ははっきりとしているようだった。
「ずいぶんと夢を見ていたようだったじゃない?おかげで、私までつられてオナニーしちゃったわ・・・」
 先ほどまで、自らの割れ目に入れられていた左手の指には、愛液がべったりと付着していた。穂乃果を犯しつつも、自らもつられてオナニーしていたという眼鏡の少女に、あからさまに不快な表情を浮かべる穂乃果だった。
「あなたって人は・・・」
 戦い開始直後の怒りが、ふつふつと蘇ってくる。穂乃果は、自らの擬体化剣を正眼に構え直すと、再び眼鏡の少女に対峙した。
「ふふ・・・」
 そんな穂乃果の様子に目を眇めながら、
「あなただってそんなに濡れちゃっているじゃない・・・しかも、お尻にう〇ちをつけたままで」
「それは言わないで!!」
 恥ずかしいやら悔しいやらで、穂乃果の顔色は真っ赤になっている。声も悲鳴に近い怒声だった。
「しょうがないわね・・・またお相手をしてあげるわ。さっきも言った通り、私を満足させることができたら、またご褒美をあげるわよ」
「・・・っ!!うわあああっ!!」
 穂乃果が眼鏡の少女めがけて斬りかかってくるーが、所詮は素人の動きだ。眼鏡の少女は、少しだけ体の位置を横にずらすと、穂乃果の渾身の一撃を難なく回避して見せた。
「気合だけは十分のようね。でも、気合だけでは私には勝てないわよ」
 その気になれば、今の一撃に対してカウンターを食らわせて大ダメージを与えることさえできたのだが、それでは面白くない。少しずつ嬲り、犯し、穂乃果の身も心も無残なまでに打ち砕いていくつもりだった。
 ー楽しいわね、今までの戦いで一番ー
 もともと、Sっ気のある眼鏡の少女だったが、穂乃果相手にはさらにそそられるものを感じていた。
 ーさあ、もっともっと、私を愉しませてー
 眼鏡の少女の口の端が、残酷に歪められていたー
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