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第4章 更なる戦い
第280話 彩木穂乃果11
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「ん・・・」
誰もいない無人駅ー本来であれば人が絶えることがないはずの大きなホームに停車した電車のとある車両で、アエロー、オキュペテー、ケライノーの3人は、窓から、二人の人物が電車から降りてホームを歩いていくのを見かけた。
降りたのは2人ーそのうち一方はお姫様抱っこの状態で全裸だ。よく見れば、後ろ手に縛られている。彼女を抱きかかえているのは、眼鏡が似合う知的美人タイプの娘だった。
「おいおい・・・なんか奇妙な組み合わせだな・・・一方は丸裸でもう一方はいけ好かない眼鏡女かよ・・・」
二人の姿を見てオキュペテーが苦笑しながら呟いた。
「しかも、あいつら既に擬体を纏ってやがるぜ・・・」
2人が既に擬体を纏っていることは、3人にも十分感じ取れていた。ということは、これからこの2人は戦うことになるわけだがー
「なんだぁ、あのお姫様抱っこされてる女、マッパでやり合うつもりなのか?」
アエローが呆れ顔で2人の様子を注視していた。
「まあ、あの抱かれてる方は裸にひん剥かれてそのまま勝負を強いられるってところだろ・・・あおの眼鏡女、見かけによらず相当の変態なんだろうな」
「・・・なんちゅうか、哀れだねえ」
言葉とは裏腹に、さほど憐れんでいる様子ではないケライノー。対戦相手をマッパのまま相手にする変態もいるということは噂には聞いている。まさか、この場でその変態を見かけることになるとは思いもよらなかったがー
「まあ、見世物としては確かに珍しいからな・・・どうする、お前ら。あたしらも追っかけてみるか?」
ケライノーは、傍らの二人ににやにやしながら尋ねた。尋ねてはいるものの、ケライノー自体はもう追いかけるつもり満々のようだった。
「お前さんもあの眼鏡女と同じくらいの変態さんだねぇ」
オキュペテーも口角を釣り上げる。言葉ではケライノーを変態とこき下ろしてはいるものの、こんな面白いものを見ない手はないーと言わんばかりの様子だった。
「まあ、行くっきゃないっしょ・・・たまにはこういうのを見るのも面白いだろうし」
アエローは肩を竦めながらーとはいっても、口元は楽し気に歪んでいるがー車両の扉へと向かう。もうすぐ、この電車はこの駅を離れてしまう。そうなれば、これから始まる「楽しいショー」を見ることはできなくなってしまう。
「あたしらも、いよいよ変態の仲間入りかね・・・」
「というか、この島で囚人相手に縛りやら鞭を振り回している時点で、もうあたしらは立派な変態なんだよ」
「ああ、それ言っちゃう?ケライノー」
看守たちにとっては、囚人はいつでも「消費」できる性的玩具だ。時には懲罰として、囚人たちにSMプレイを敷いたりすることもある。もちろん、擬体化しない程度には加減してやっている。
その他、直接のプレイという形ではなくとも「肛門検査」は毎週実施しているのだ。
仮に日本に戻れたとしても、将来待ち受けるのはそっち方面の道しか残されていないのではないかとさえ思えてくるーまあ、日本に戻れるとは思っていないのだが。
「ああ、あの赤毛のやつは本当に哀れだねぇ」
くっくっ・・・と喉の奥で含み笑いをしながら独り言ちるケライノー。憐れむどころか、明らかに楽しんでいるのが透けて見える態度に、アエロー、オキュペテーの2人は苦笑した。この3人の中で、囚人をいたぶるのが最も好きなのは他でもない、このケライノーだった。
「まあ、とにかくやつらの後を追うぞ」
3人は電車から降りて、穂乃果と眼鏡の少女の後を追うことにしたー
誰もいない無人駅ー本来であれば人が絶えることがないはずの大きなホームに停車した電車のとある車両で、アエロー、オキュペテー、ケライノーの3人は、窓から、二人の人物が電車から降りてホームを歩いていくのを見かけた。
降りたのは2人ーそのうち一方はお姫様抱っこの状態で全裸だ。よく見れば、後ろ手に縛られている。彼女を抱きかかえているのは、眼鏡が似合う知的美人タイプの娘だった。
「おいおい・・・なんか奇妙な組み合わせだな・・・一方は丸裸でもう一方はいけ好かない眼鏡女かよ・・・」
二人の姿を見てオキュペテーが苦笑しながら呟いた。
「しかも、あいつら既に擬体を纏ってやがるぜ・・・」
2人が既に擬体を纏っていることは、3人にも十分感じ取れていた。ということは、これからこの2人は戦うことになるわけだがー
「なんだぁ、あのお姫様抱っこされてる女、マッパでやり合うつもりなのか?」
アエローが呆れ顔で2人の様子を注視していた。
「まあ、あの抱かれてる方は裸にひん剥かれてそのまま勝負を強いられるってところだろ・・・あおの眼鏡女、見かけによらず相当の変態なんだろうな」
「・・・なんちゅうか、哀れだねえ」
言葉とは裏腹に、さほど憐れんでいる様子ではないケライノー。対戦相手をマッパのまま相手にする変態もいるということは噂には聞いている。まさか、この場でその変態を見かけることになるとは思いもよらなかったがー
「まあ、見世物としては確かに珍しいからな・・・どうする、お前ら。あたしらも追っかけてみるか?」
ケライノーは、傍らの二人ににやにやしながら尋ねた。尋ねてはいるものの、ケライノー自体はもう追いかけるつもり満々のようだった。
「お前さんもあの眼鏡女と同じくらいの変態さんだねぇ」
オキュペテーも口角を釣り上げる。言葉ではケライノーを変態とこき下ろしてはいるものの、こんな面白いものを見ない手はないーと言わんばかりの様子だった。
「まあ、行くっきゃないっしょ・・・たまにはこういうのを見るのも面白いだろうし」
アエローは肩を竦めながらーとはいっても、口元は楽し気に歪んでいるがー車両の扉へと向かう。もうすぐ、この電車はこの駅を離れてしまう。そうなれば、これから始まる「楽しいショー」を見ることはできなくなってしまう。
「あたしらも、いよいよ変態の仲間入りかね・・・」
「というか、この島で囚人相手に縛りやら鞭を振り回している時点で、もうあたしらは立派な変態なんだよ」
「ああ、それ言っちゃう?ケライノー」
看守たちにとっては、囚人はいつでも「消費」できる性的玩具だ。時には懲罰として、囚人たちにSMプレイを敷いたりすることもある。もちろん、擬体化しない程度には加減してやっている。
その他、直接のプレイという形ではなくとも「肛門検査」は毎週実施しているのだ。
仮に日本に戻れたとしても、将来待ち受けるのはそっち方面の道しか残されていないのではないかとさえ思えてくるーまあ、日本に戻れるとは思っていないのだが。
「ああ、あの赤毛のやつは本当に哀れだねぇ」
くっくっ・・・と喉の奥で含み笑いをしながら独り言ちるケライノー。憐れむどころか、明らかに楽しんでいるのが透けて見える態度に、アエロー、オキュペテーの2人は苦笑した。この3人の中で、囚人をいたぶるのが最も好きなのは他でもない、このケライノーだった。
「まあ、とにかくやつらの後を追うぞ」
3人は電車から降りて、穂乃果と眼鏡の少女の後を追うことにしたー
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