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第4章 更なる戦い
第230話 疑念
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「さて・・・ここでにらみ合っていてもらちが明かないし、あたしらはお暇したいところなんだが・・・いいかな、看守さん達?」
今のところ、相手に敵意がないということを確認できた。最悪、バトルの可能性も考慮にいれていたのだが、双方の被害を考えれば、ここはお互い退くのが最も適切だろう。
看守の中で、最も背の高い女が「ふん」と鼻を鳴らした。
「本当なら、お前らみたいなのを野放しにはしておきたくはないんだが・・・まあ、無理やりムショにぶち込んだところで、到底おとなしくしてはくれなさそうだからな」
「あくまでも、こちらが見逃してやるんだからな。勘違いすんなよ」
背の低い女が不満たらたらといった様子で、顔をしかめながら言った。
ーそっち側のおチビさんとうちの子猫ちゃんは、似た者同士かもなー
優華が口元を鉄扇で覆いながら苦笑する。ヒナも、口よりも先に手が出るタイプだ。しかも背丈は小さいという共通点もある。戦わせれば、意外といい勝負になるかもしれなかった。
「へいへい、看守様のおっしゃる通りで」
優香たちもおとなしく引き下がることにする。
「そんじゃま、今日のところはあたしらのアジトに引き上げるとしますか・・・子猫ちゃん、お静、行こうか」
「うーん、私はちょっと残念かも」
「ヒナちゃん、今は我慢してね。」
ヒナも不満ありありだった。それを静が宥めている。
自分の見立て通り、ヒナとあの背丈の低い看守は色々と共通点があるー尤も、本人達は認めないだろうが。
優香たちが看守3人に背を向けて、自分たちの旅館へと帰ろうとするーが。
「・・・おっと、待て、聞きたいことがあったんだ」
その背に向けて、背丈が真ん中の女が声をかけてきた。
「・・・おやおや、まだお話があるので?」
皮肉たっぷりな声色で、再び向き直る優香たち。これ以上は関わり合いにはなりたくないのが正直なところなのだがー
「ついさっきだが、ここ来る前、新しい晒し首を発見したんだが」
看守の問いかけに、思わず静の顔が強張る。
それを見逃す看守たちではなかった。
「・・・やったのは、やはりお前たちか?」
冷然とした声で問いかけてくる看守に、静が答えようとするが、それを遮るようにして、優香が前に進み出た。
「・・・さてね。この島じゃあ、どこでも当たり前に生首なんて転がってるだろ?あたしら以外にも参加者はいるわけだし」
優華がはぐらかすように答えたが、看守たちの目にはありありと疑いの色が宿っていた。
「・・・この辺りの連中は、あらかたムショにぶち込んだつもりなんだけどな・・・そんなに多くの参加者がここに残っているとも思えないが」
「・・・アンタらが、さっき尋問してたあの女の仕業かもしれないだろ?」
先ほどまで、看守たちが薄紫の髪の少女を詰問していたことをさりげなく思い出させる優香。
「・・・あの女は結構やってるぜ・・・じゃあ、その新しい晒し首ってのも、あの女の仕業だって可能性もあるだろ?」
今のところ、相手に敵意がないということを確認できた。最悪、バトルの可能性も考慮にいれていたのだが、双方の被害を考えれば、ここはお互い退くのが最も適切だろう。
看守の中で、最も背の高い女が「ふん」と鼻を鳴らした。
「本当なら、お前らみたいなのを野放しにはしておきたくはないんだが・・・まあ、無理やりムショにぶち込んだところで、到底おとなしくしてはくれなさそうだからな」
「あくまでも、こちらが見逃してやるんだからな。勘違いすんなよ」
背の低い女が不満たらたらといった様子で、顔をしかめながら言った。
ーそっち側のおチビさんとうちの子猫ちゃんは、似た者同士かもなー
優華が口元を鉄扇で覆いながら苦笑する。ヒナも、口よりも先に手が出るタイプだ。しかも背丈は小さいという共通点もある。戦わせれば、意外といい勝負になるかもしれなかった。
「へいへい、看守様のおっしゃる通りで」
優香たちもおとなしく引き下がることにする。
「そんじゃま、今日のところはあたしらのアジトに引き上げるとしますか・・・子猫ちゃん、お静、行こうか」
「うーん、私はちょっと残念かも」
「ヒナちゃん、今は我慢してね。」
ヒナも不満ありありだった。それを静が宥めている。
自分の見立て通り、ヒナとあの背丈の低い看守は色々と共通点があるー尤も、本人達は認めないだろうが。
優香たちが看守3人に背を向けて、自分たちの旅館へと帰ろうとするーが。
「・・・おっと、待て、聞きたいことがあったんだ」
その背に向けて、背丈が真ん中の女が声をかけてきた。
「・・・おやおや、まだお話があるので?」
皮肉たっぷりな声色で、再び向き直る優香たち。これ以上は関わり合いにはなりたくないのが正直なところなのだがー
「ついさっきだが、ここ来る前、新しい晒し首を発見したんだが」
看守の問いかけに、思わず静の顔が強張る。
それを見逃す看守たちではなかった。
「・・・やったのは、やはりお前たちか?」
冷然とした声で問いかけてくる看守に、静が答えようとするが、それを遮るようにして、優香が前に進み出た。
「・・・さてね。この島じゃあ、どこでも当たり前に生首なんて転がってるだろ?あたしら以外にも参加者はいるわけだし」
優華がはぐらかすように答えたが、看守たちの目にはありありと疑いの色が宿っていた。
「・・・この辺りの連中は、あらかたムショにぶち込んだつもりなんだけどな・・・そんなに多くの参加者がここに残っているとも思えないが」
「・・・アンタらが、さっき尋問してたあの女の仕業かもしれないだろ?」
先ほどまで、看守たちが薄紫の髪の少女を詰問していたことをさりげなく思い出させる優香。
「・・・あの女は結構やってるぜ・・・じゃあ、その新しい晒し首ってのも、あの女の仕業だって可能性もあるだろ?」
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