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第4章 更なる戦い
第224話 3人の看守たち
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話は少し遡るー
アエロー、オキュペテー、ケライノーの3人は、連れ立って刑務所から街中へと繰り出した。目的は、看守仲間と囚人の補充である。
「おお、また生首見っけ」
アエローが、とある服屋のショーウィンドウに置かれている少女の生首を指さして言った。
こちらを無言のまま見つめるその首には、自らの運命を受け入れた潔さのようなものが表情に現れていた。
「こいつは・・・まだこの辺りでも獲物はいたってわけか」
オキュペテーが、ショーウィンドウの中の首をしばし見つめた後、それとなく周囲を見回した。
「ここ最近は、この辺りで新しい晒し首はあまり見たことなかったしな・・・それにしても、こいつも惜しいなあ。もし生きてたら、とっつかまえて監獄にぶち込んでやったのに」
首札には、朝比奈紫苑と書かれてある。今までここに首が置かれていたことはなかったはずなので、つい最近、ここで戦闘があったのは間違いないだろう。
この大会の参加者はみな美形ぞろいである。もちろん、この朝比奈紫苑もその例に漏れることはない。
顔を見る限り、オキュペテーにとってはなかなかに好みのタイプだったので、もし生きていたら真っ先に捕まえて、刑務所の中で文字通り飼い殺しにしていたことだろう。
「しかし・・・こいつをやったやつはまだこの辺りにいるだろう。どのくらいの実力者なのかは、実際に目にしてみないとわからないが」
ケライノーも、オキュペテーにつられるように周囲を見回した。
アエロー、オキュペテー、ケライノーの3人は、さすがに刑務所長の湯島亜里沙や同僚の堂島果林には及ばないものの、その実力は看守たちの中でも高い方だ。この辺りに、この朝比奈紫苑を殺した相手がいたとしても、おそらく後れを取ることはないだろう。
とはいえ、町中に繰り出したのは、戦闘のためではない。前述の通り、あくまでも看守仲間の引き入れと、囚人の確保にある。
戦闘については、監獄にぶち込んだ囚人どもを相手にいくらでもできる。しかも、十中八九勝つことがわかり切っている勝負である。何もリスクを冒してまで、ここで刃を交える必要はないだろう。
「まあ、こいつをやったやつのことは今は考えなくてもいいだろう・・・それよりも、早く駅に行かないとな」
「泊りがけ決定ってところだね」
アエローが、ニカッと白い歯を覗かせながら、まるで遠足にでも行くかのように楽し気に歩き出した。
その後を、オキュペテーとケライノーがやれやれと肩を竦めながら続いていく。
3人の看守たちは、自分たちが尾行されていることには気が付いていなかった。そして、尾行者の中には、朝比奈紫苑を殺した相手がいるということを知る由もなかった。
看守たちを尾行しているのは、優香、静、ヒナの3人組である。このうち、紫苑を殺害したのは静だった。
アエロー、オキュペテー、ケライノーの3人は、連れ立って刑務所から街中へと繰り出した。目的は、看守仲間と囚人の補充である。
「おお、また生首見っけ」
アエローが、とある服屋のショーウィンドウに置かれている少女の生首を指さして言った。
こちらを無言のまま見つめるその首には、自らの運命を受け入れた潔さのようなものが表情に現れていた。
「こいつは・・・まだこの辺りでも獲物はいたってわけか」
オキュペテーが、ショーウィンドウの中の首をしばし見つめた後、それとなく周囲を見回した。
「ここ最近は、この辺りで新しい晒し首はあまり見たことなかったしな・・・それにしても、こいつも惜しいなあ。もし生きてたら、とっつかまえて監獄にぶち込んでやったのに」
首札には、朝比奈紫苑と書かれてある。今までここに首が置かれていたことはなかったはずなので、つい最近、ここで戦闘があったのは間違いないだろう。
この大会の参加者はみな美形ぞろいである。もちろん、この朝比奈紫苑もその例に漏れることはない。
顔を見る限り、オキュペテーにとってはなかなかに好みのタイプだったので、もし生きていたら真っ先に捕まえて、刑務所の中で文字通り飼い殺しにしていたことだろう。
「しかし・・・こいつをやったやつはまだこの辺りにいるだろう。どのくらいの実力者なのかは、実際に目にしてみないとわからないが」
ケライノーも、オキュペテーにつられるように周囲を見回した。
アエロー、オキュペテー、ケライノーの3人は、さすがに刑務所長の湯島亜里沙や同僚の堂島果林には及ばないものの、その実力は看守たちの中でも高い方だ。この辺りに、この朝比奈紫苑を殺した相手がいたとしても、おそらく後れを取ることはないだろう。
とはいえ、町中に繰り出したのは、戦闘のためではない。前述の通り、あくまでも看守仲間の引き入れと、囚人の確保にある。
戦闘については、監獄にぶち込んだ囚人どもを相手にいくらでもできる。しかも、十中八九勝つことがわかり切っている勝負である。何もリスクを冒してまで、ここで刃を交える必要はないだろう。
「まあ、こいつをやったやつのことは今は考えなくてもいいだろう・・・それよりも、早く駅に行かないとな」
「泊りがけ決定ってところだね」
アエローが、ニカッと白い歯を覗かせながら、まるで遠足にでも行くかのように楽し気に歩き出した。
その後を、オキュペテーとケライノーがやれやれと肩を竦めながら続いていく。
3人の看守たちは、自分たちが尾行されていることには気が付いていなかった。そして、尾行者の中には、朝比奈紫苑を殺した相手がいるということを知る由もなかった。
看守たちを尾行しているのは、優香、静、ヒナの3人組である。このうち、紫苑を殺害したのは静だった。
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