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第4章 更なる戦い
第214話 新入り
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「まあ、あたしらのお仕事はそんなに難しいことはないさ。慣れてしまえば、あたしらにとってここは天国だよ」
赤毛の看守ー堂島果林が釘宮夏樹を引き連れて、刑務所内の見回りを行っている。新人研修の一環だった。
「ここに入れられている連中は、セックスも戦闘もできないでくの坊ばかりだ。なので、そいつらを「処理」するのがあたしらのお仕事ってことになる」
「セックスも戦闘もできないということは・・・ここに収容されているのはみんなペナルティ対象者ってことですか?」
「あるいはペナルティ予備軍だな・・・どうせこのままほっといても運営側からペナルティを食らって悲惨な死に方をするような連中ばかりだ。それならいっそのこと、あたしらでおいしくいただいた後に首チョンパした方が「有効利用」と言えるだろう」
とある雑居房の入り口の小窓から中の様子を確認しながら、新人に説明を行う果林。その口元がいやらしく吊り上がっていく様を、夏樹は見逃さなかった。
「ほほう・・・この雑居房の連中はなかなかにレベルが高いな・・・」
収容されている少女たちは、本物の刑務所と同じように受刑者用の作業着の着用を義務付けられている。そして、雑居房に収容できる人数も、本物の刑務所と同じく5人だ。
果林は、この雑居房の扉の鍵を開けて中に入った。夏樹も、果林の後に続く。
果林たちが中に入ってくると、5人の少女たちはいっせいに整列し、気を付けの姿勢になった。
この辺りは、本物の刑務所と同じだった。
「さて、毎朝おなじみの点呼の時間だ・・・番号!!」
果林の声が雑居房の中に力強く響く。5人の少女たちが、各自に割り当てられた番号を答えた。
各自の番号を聞き終えた果林は、左から数えて4番目の位置にいる少女の前に立つ。
「お前・・・そろそろだな?」
看守を目の前にして、尋ねられた少女の方は見るまでもなく狼狽え始める。
果林の言う「そろそろ」の意味が、おそらく理解できているからだ。
「というわけで・・・んむっ」
果林は、少女の頬を両手で抑え込むと、そのまま自らの唇を押しつけた。いきなり接吻された少女の方が目を見開く。
いきなりのキスシーンに、新人の夏樹は戸惑いを隠せないでいた。だが、すぐにこれが「仕事」だということに気が付き、何とかして平静を取り戻す。
果林が満足したような表情で唇を離す。一方で、接吻を強要された少女の方は、誰の目から見ても哀れなほどに狼狽していた。
彼女は今の接吻で理解したのだーついに、自分の番が来てしまったのだ、と。
「さて・・・わかってるな?お前・・・ここから出て、あたしらに付き合ってもらうぞ」
顔に恐怖と狼狽の色を隠せないでいる少女を、無理やり雑居房の中から引きずり出す。
夏樹は、これから訪れる彼女の運命を思い、同情した。
そう、これから彼女は、果林の手により犯され、無理やり戦わされ、そして・・・首を刎ねられるのだ。
「新入り、さっきも言ったが、これがあたしらのお仕事だ」
果林が口の端を歪めて夏樹を見やる。どうやら彼女は、これから始まる「お仕事」が楽しみで仕方がないようだったー
赤毛の看守ー堂島果林が釘宮夏樹を引き連れて、刑務所内の見回りを行っている。新人研修の一環だった。
「ここに入れられている連中は、セックスも戦闘もできないでくの坊ばかりだ。なので、そいつらを「処理」するのがあたしらのお仕事ってことになる」
「セックスも戦闘もできないということは・・・ここに収容されているのはみんなペナルティ対象者ってことですか?」
「あるいはペナルティ予備軍だな・・・どうせこのままほっといても運営側からペナルティを食らって悲惨な死に方をするような連中ばかりだ。それならいっそのこと、あたしらでおいしくいただいた後に首チョンパした方が「有効利用」と言えるだろう」
とある雑居房の入り口の小窓から中の様子を確認しながら、新人に説明を行う果林。その口元がいやらしく吊り上がっていく様を、夏樹は見逃さなかった。
「ほほう・・・この雑居房の連中はなかなかにレベルが高いな・・・」
収容されている少女たちは、本物の刑務所と同じように受刑者用の作業着の着用を義務付けられている。そして、雑居房に収容できる人数も、本物の刑務所と同じく5人だ。
果林は、この雑居房の扉の鍵を開けて中に入った。夏樹も、果林の後に続く。
果林たちが中に入ってくると、5人の少女たちはいっせいに整列し、気を付けの姿勢になった。
この辺りは、本物の刑務所と同じだった。
「さて、毎朝おなじみの点呼の時間だ・・・番号!!」
果林の声が雑居房の中に力強く響く。5人の少女たちが、各自に割り当てられた番号を答えた。
各自の番号を聞き終えた果林は、左から数えて4番目の位置にいる少女の前に立つ。
「お前・・・そろそろだな?」
看守を目の前にして、尋ねられた少女の方は見るまでもなく狼狽え始める。
果林の言う「そろそろ」の意味が、おそらく理解できているからだ。
「というわけで・・・んむっ」
果林は、少女の頬を両手で抑え込むと、そのまま自らの唇を押しつけた。いきなり接吻された少女の方が目を見開く。
いきなりのキスシーンに、新人の夏樹は戸惑いを隠せないでいた。だが、すぐにこれが「仕事」だということに気が付き、何とかして平静を取り戻す。
果林が満足したような表情で唇を離す。一方で、接吻を強要された少女の方は、誰の目から見ても哀れなほどに狼狽していた。
彼女は今の接吻で理解したのだーついに、自分の番が来てしまったのだ、と。
「さて・・・わかってるな?お前・・・ここから出て、あたしらに付き合ってもらうぞ」
顔に恐怖と狼狽の色を隠せないでいる少女を、無理やり雑居房の中から引きずり出す。
夏樹は、これから訪れる彼女の運命を思い、同情した。
そう、これから彼女は、果林の手により犯され、無理やり戦わされ、そして・・・首を刎ねられるのだ。
「新入り、さっきも言ったが、これがあたしらのお仕事だ」
果林が口の端を歪めて夏樹を見やる。どうやら彼女は、これから始まる「お仕事」が楽しみで仕方がないようだったー
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