百合斬首~晒しな日記~

ミケとポン太

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第4章 更なる戦い

第205話 後輩との情事11

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 ついに、絶頂を迎えてしまった二人。
 唯も、そして金髪の少女でさえ、言い知れぬ快感に酔いしれており、もはや周囲のことなど気にかけている余裕はなくなっていた。
「先輩・・・最高です」
 唯は、金髪の少女に語り掛けているというよりも、自分自身に言い聞かせているかのように見えた。
 尤も、快楽に酔いしれているのは、唯だけではない。当初は抵抗感があった金髪の少女でさえ、視線が定まらず、とろけた表情のまま、古民家の天井を見つめ続けていたのだった。
 唯が騎乗位にあるために、当然ながら唯の顔も見えているはずなのだが、それでももはや、彼女のことは目に入っていないーそんな感覚だろうか。
「・・・唯、あたしも・・・気持ちよかった」
 薄紫の髪の少女を裏切ってしまった、この後、唯と殺し合いをしなくてならないー
 だが、そんなことを考えるのさえ、億劫になっていった。
 ーこれが・・・相手と交わるってことなのかよー
 可能なら、最初の相手は薄紫の髪の少女であってほしかったが、もはやそれは永遠に叶うことはないのだ。
 二人とも、その白い肌に珠のような汗をかきながら、しばらくは、お互いの顔を見つめ続ける時間が続いた。
「先輩・・・もう少しだけ、あたしとイキませんか?」
「・・・はあ?」
 唯が、普段よく見せているような笑みを浮かべて、金髪の少女に更なる行為を迫ってきた。
「だって、お前・・・」
 戸惑う金髪の少女に対し、
「先輩、この後、あたしらはお互いの命を懸けた戦いになります・・・どちらが勝っても、そこには永遠のお別れしかありません。なら、もう少しだけ、あたしとしませんか?」
 二人とも、擬体を纏ったという実感はある。この後、ジャッジによる戦闘開始宣言が行われるはずだ。そうなれば、二人とももう、元の関係には戻れないだろう。
 ジャッジが空間から転移して、全裸の二人の側面に姿を現すが、唯はそれすらも一切気にしていないといった様子で、更なる行為を求めているのだった。
「・・・それで、お前が満足するなら、もう少し付き合ってやってもいい」
 金髪の少女も、ジャッジをちらっと一瞥したものの、すぐに唯に向き直る。
「二人とも、戦闘開始の準備をしてください」
 ジャッジの無機質な音声が古民家の中で響くが、二人の少女はお互いを見つめ合ったまま、動こうとはしない。
「うるさいロボットだな、これ・・・」
「多分、こいつらの目を通して、あたしらのやってること診てる変態どもがいるんでしょうね」
 唯は、立ち上がると傍に置いてあった自分の制服をジャッジの目の部分に覆いかぶせた。
「これで・・・少なくとも見ることはできないでしょ?」
 ジャッジ自体はただ判定と監視を行うのみで、他は何もできない。現に、今目の部分を唯に隠されてしまったが、ただ先ほどと同じ音声を繰り返すのみである。
「見ることはできないかもしれんが・・・こっちの声は聞こえるんじゃないのか?」
 金髪の少女は苦笑しながら、唯に続いて起き上がる。
「別の部屋で続きをしましょう、先輩。なあに、あと1回イクくらいなら、何とかごまかせますよ」
 唯が、古民家の奥の部屋を指さす。当然、この部屋の戸は絞めておくつもりだ。
「先輩・・・次は、あたしをバックからついてもらえますか?」
 唯が、ためらいもなく卑猥な要求をしてくるのを見て、金髪の少女は、やれやれ・・・と頭を振るのであった。
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