203 / 499
第4章 更なる戦い
第202話 後輩との情事8
しおりを挟む
「先輩・・・」
見渡す限りの草の海ーその草原の中にぽつんと建つ古民家の中で、二人の少女が甘ったるい声を上げて情事に勤しんでいる。
一応、古民家の玄関や外から見えそうな部分は閉じているとはいえ、それでも中での情事の声が外まで漏れ聞こえているので、誰か他の人間にばれやしないかと気が気でない金髪の少女だった。
ーとはいえ、この大会の運営側のやつらなら、あたしらの動向なんて把握してるんだろうなー
多分、あいつらはどこかで自分たちのことを常に監視している。自分たちの行為が見られるのはこの上なく恥ずかしいことだが、それでもやらなければ、その先に待つのは過酷なペナルティだ。
ー参加者全員、将来AV女優になれそうだよなー
尤も、この大会の参加者たちに将来なんてないのだろうがー
「先輩・・・キスしてください」
既に全裸の二人ー唯が、自分に接吻を要求してくる。
「軽く唇に触れた程度じゃだめですよ、先輩。きちんと舌を入れてくださいね。ディープなやつじゃないと、あたしはイケませんから」
卑猥な要求をためらいもなくしてくる唯。こいつ、こんなにいやらしい女だったのか、と今更ながら思い知らされた。
生前ー日本にいた時は、確かに昵懇の仲ではあったが、それもあくまでも先輩と後輩という、ごく一般的な間柄ではのことだった。今は、その一線すら越えようとしているのだ。
この大会に参加することで、唯もついに自分のことを隠そうとしなくなったのだろうか。
ーあたしが、最初に抱く相手、か・・・ー
こんなことなら、日本にいる間にさっさと薄紫の髪の少女に告白して、二人で抱き合っていた方がよかったのかもしれない。
少なくとも、二人とも想い合っていたのは確かだった。ただ、お互いに告白する勇気がなかったのだ。
「先輩・・・」
唯が、これ以上焦らされるのは耐えられないと言わんばかりに要求してくる。
「・・・わかったよ、お前の言うとおりにしてやるから、じっとしてな・・・」
金髪の少女が、唯の両頬に優しく触れる。
瞳を閉じた唯の顔が、そして薄紅色の薄い唇が、近くまで迫ってくる。
「んんん・・・」
金髪の少女が、ついに唯の唇に、自らのものを押しつけた。唯が一瞬、くすぐったそうな声を上げるが、この程度では満足しないのは、先ほどの要求からもわかっていることだった。
ー舌まで・・・かー
本当は、ディープなキスは薄紫の髪の少女と最初にしたかったのだが、それはどうあってももはやかなうことはない。今は、この目の前の後輩に、それを捧げなければならないのだ。
ーすまん、お前に再会するために、お前を裏切ることになるー
この場にはいない薄紫の髪の少女のことを思い浮かべつつ、金髪の少女は、唯の口中に少しずつ舌を忍ばせていく。
「・・・んんっ!!」
唯も、それを感じたのか、自らの舌を金髪の少女のそれと絡ませ始めた。
お互いの口から洩れる卑猥な音が、他には誰もいない室内に響き渡る。
唯はさらに金髪の少女の体を求めるかのごとく、より一層強く、彼女を抱きしめてきた。
ー唯・・・お前ー
しばしの間、少女たちは苛烈な接吻と熱い抱擁に明け暮れていたのだった。
見渡す限りの草の海ーその草原の中にぽつんと建つ古民家の中で、二人の少女が甘ったるい声を上げて情事に勤しんでいる。
一応、古民家の玄関や外から見えそうな部分は閉じているとはいえ、それでも中での情事の声が外まで漏れ聞こえているので、誰か他の人間にばれやしないかと気が気でない金髪の少女だった。
ーとはいえ、この大会の運営側のやつらなら、あたしらの動向なんて把握してるんだろうなー
多分、あいつらはどこかで自分たちのことを常に監視している。自分たちの行為が見られるのはこの上なく恥ずかしいことだが、それでもやらなければ、その先に待つのは過酷なペナルティだ。
ー参加者全員、将来AV女優になれそうだよなー
尤も、この大会の参加者たちに将来なんてないのだろうがー
「先輩・・・キスしてください」
既に全裸の二人ー唯が、自分に接吻を要求してくる。
「軽く唇に触れた程度じゃだめですよ、先輩。きちんと舌を入れてくださいね。ディープなやつじゃないと、あたしはイケませんから」
卑猥な要求をためらいもなくしてくる唯。こいつ、こんなにいやらしい女だったのか、と今更ながら思い知らされた。
生前ー日本にいた時は、確かに昵懇の仲ではあったが、それもあくまでも先輩と後輩という、ごく一般的な間柄ではのことだった。今は、その一線すら越えようとしているのだ。
この大会に参加することで、唯もついに自分のことを隠そうとしなくなったのだろうか。
ーあたしが、最初に抱く相手、か・・・ー
こんなことなら、日本にいる間にさっさと薄紫の髪の少女に告白して、二人で抱き合っていた方がよかったのかもしれない。
少なくとも、二人とも想い合っていたのは確かだった。ただ、お互いに告白する勇気がなかったのだ。
「先輩・・・」
唯が、これ以上焦らされるのは耐えられないと言わんばかりに要求してくる。
「・・・わかったよ、お前の言うとおりにしてやるから、じっとしてな・・・」
金髪の少女が、唯の両頬に優しく触れる。
瞳を閉じた唯の顔が、そして薄紅色の薄い唇が、近くまで迫ってくる。
「んんん・・・」
金髪の少女が、ついに唯の唇に、自らのものを押しつけた。唯が一瞬、くすぐったそうな声を上げるが、この程度では満足しないのは、先ほどの要求からもわかっていることだった。
ー舌まで・・・かー
本当は、ディープなキスは薄紫の髪の少女と最初にしたかったのだが、それはどうあってももはやかなうことはない。今は、この目の前の後輩に、それを捧げなければならないのだ。
ーすまん、お前に再会するために、お前を裏切ることになるー
この場にはいない薄紫の髪の少女のことを思い浮かべつつ、金髪の少女は、唯の口中に少しずつ舌を忍ばせていく。
「・・・んんっ!!」
唯も、それを感じたのか、自らの舌を金髪の少女のそれと絡ませ始めた。
お互いの口から洩れる卑猥な音が、他には誰もいない室内に響き渡る。
唯はさらに金髪の少女の体を求めるかのごとく、より一層強く、彼女を抱きしめてきた。
ー唯・・・お前ー
しばしの間、少女たちは苛烈な接吻と熱い抱擁に明け暮れていたのだった。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる