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第4章 更なる戦い
第199話 後輩との情事5
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「あなたと彼女は・・・傍から見ていてもお似合いのカップルだった・・・」
唯の独白が続く。
「日本にいた時ーこの大会に参加させられる前は、もう諦めていましたよ。あなたは、あたしのことを単なる後輩にしか見てくれないって・・・でも」
唯の瞳が胡乱気な光を帯びていく。その瞳をまっすぐに向けられて、思わず息を呑む金髪の少女。
「でも、この島に来て、あなたと再会できて、あたしは・・・もう一度神様があたしにチャンスをくれたんだと思いました。あなたのことは、もう誰にも渡したくはありません」
金髪の少女は、唯の胸倉を掴んでいた手を思わず緩めた。そして、その隙に、唯が金髪の少女に抱きついたのだった。
「最初・・・こんな島に連れてこられて、何で殺し合いなんてさせられるんだろうって、思いましたよ・・・でも、大会の開会式であなたの姿を見た時、これはもう、何が何でもあなたを手に入れるんだと誓いましたよ」
金髪の少女の体を抱擁し、その耳元で声音を抑えて囁きかける唯。蠱惑的で、そしてどこか胡乱さを孕んだその仕草や声ー唯が初めて自分に見せる姿ー
「でも、そのためには、あの人には死んでもらわないといけませんね」
「・・・!?」
「だって・・・そうでしょ?」
唯の声音がますます蠱惑的に、そしてさらに胡乱さを帯びていくー声や表情は魅力的なはずなのに、なぜか背筋に悪寒が走るような、そんな危うさのようなものを感じていた。
「そもそも・・・あの人はこの大会で生き残れますかね・・・確かに、道場ではあなたとタメを張るくらいの実力はあったようですが、所詮道場での剣術なんて、実際の殺し合いに比べれば、チャンバラごっこみたいなものじゃないですか・・・ここは、武士道精神なんてものは通用しない、何でもありでしょ?あの真面目な人が、果たして」
「やめろっ!!」
金髪の少女が、唯を突き飛ばすようにして彼女から離れる。
ーこいつ、本当はこんな女だったのかよー
自分に対して好意を抱いていたというのも驚きだったが、まさかこんな奴だったとは・・・。
「先輩、あたしに乱暴したって、事実は変えられないと思いますよ~」
唯が、口の端を歪めつつ、瞳を細めつつ、金髪の少女に追い打ちをかけるように言葉を紡いでいく。
「もう、他の女に抱かれてますよ、あの人は」
クスクスと笑いながら、さらに残酷な言葉は紡がれていくー
「あんな綺麗な人ですからね。もうとっくの昔に誰かの毒牙にかかってるでしょうね・・・そして」
唯が、自らの首を右手で掻き切るような仕草をした。それが何を意味するのかは、いうまでもないことだった。
「首だけになっているでしょうね、きっと」
パアアン!!
草原に、金髪の少女の平手打ちの打擲音が響き渡る。先ほどは思い留まったが、もう我慢することはできなかったのだ。
頬を打たれた唯は、一瞬だけ呆けたような表情を浮かべたが、すぐに先ほどと同様の笑みを張り付かせる。
「先輩・・・あたし、ぶたれるのって結構好きですよ。M気質なので・・・でも、できればお尻を打っていただきたいですね。先輩の尻たたきなら、きっと気持ちがいいでしょうから」
「お前・・・もう我慢ならねえ!!」
「きゃっ!!」
気が付けば、金髪の少女は唯の体を押し倒す格好になっていた。
「ふふふ・・・」
唯が笑う。黙らせたかった。喋らせたくなかった。おとなしくさせたかった。
そしてー
「んむっ」
ふいにゆいが上体を起こし、金髪の少女の唇を奪ったのだー
唯の独白が続く。
「日本にいた時ーこの大会に参加させられる前は、もう諦めていましたよ。あなたは、あたしのことを単なる後輩にしか見てくれないって・・・でも」
唯の瞳が胡乱気な光を帯びていく。その瞳をまっすぐに向けられて、思わず息を呑む金髪の少女。
「でも、この島に来て、あなたと再会できて、あたしは・・・もう一度神様があたしにチャンスをくれたんだと思いました。あなたのことは、もう誰にも渡したくはありません」
金髪の少女は、唯の胸倉を掴んでいた手を思わず緩めた。そして、その隙に、唯が金髪の少女に抱きついたのだった。
「最初・・・こんな島に連れてこられて、何で殺し合いなんてさせられるんだろうって、思いましたよ・・・でも、大会の開会式であなたの姿を見た時、これはもう、何が何でもあなたを手に入れるんだと誓いましたよ」
金髪の少女の体を抱擁し、その耳元で声音を抑えて囁きかける唯。蠱惑的で、そしてどこか胡乱さを孕んだその仕草や声ー唯が初めて自分に見せる姿ー
「でも、そのためには、あの人には死んでもらわないといけませんね」
「・・・!?」
「だって・・・そうでしょ?」
唯の声音がますます蠱惑的に、そしてさらに胡乱さを帯びていくー声や表情は魅力的なはずなのに、なぜか背筋に悪寒が走るような、そんな危うさのようなものを感じていた。
「そもそも・・・あの人はこの大会で生き残れますかね・・・確かに、道場ではあなたとタメを張るくらいの実力はあったようですが、所詮道場での剣術なんて、実際の殺し合いに比べれば、チャンバラごっこみたいなものじゃないですか・・・ここは、武士道精神なんてものは通用しない、何でもありでしょ?あの真面目な人が、果たして」
「やめろっ!!」
金髪の少女が、唯を突き飛ばすようにして彼女から離れる。
ーこいつ、本当はこんな女だったのかよー
自分に対して好意を抱いていたというのも驚きだったが、まさかこんな奴だったとは・・・。
「先輩、あたしに乱暴したって、事実は変えられないと思いますよ~」
唯が、口の端を歪めつつ、瞳を細めつつ、金髪の少女に追い打ちをかけるように言葉を紡いでいく。
「もう、他の女に抱かれてますよ、あの人は」
クスクスと笑いながら、さらに残酷な言葉は紡がれていくー
「あんな綺麗な人ですからね。もうとっくの昔に誰かの毒牙にかかってるでしょうね・・・そして」
唯が、自らの首を右手で掻き切るような仕草をした。それが何を意味するのかは、いうまでもないことだった。
「首だけになっているでしょうね、きっと」
パアアン!!
草原に、金髪の少女の平手打ちの打擲音が響き渡る。先ほどは思い留まったが、もう我慢することはできなかったのだ。
頬を打たれた唯は、一瞬だけ呆けたような表情を浮かべたが、すぐに先ほどと同様の笑みを張り付かせる。
「先輩・・・あたし、ぶたれるのって結構好きですよ。M気質なので・・・でも、できればお尻を打っていただきたいですね。先輩の尻たたきなら、きっと気持ちがいいでしょうから」
「お前・・・もう我慢ならねえ!!」
「きゃっ!!」
気が付けば、金髪の少女は唯の体を押し倒す格好になっていた。
「ふふふ・・・」
唯が笑う。黙らせたかった。喋らせたくなかった。おとなしくさせたかった。
そしてー
「んむっ」
ふいにゆいが上体を起こし、金髪の少女の唇を奪ったのだー
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