百合斬首～晒しな日記～

第4章 更なる戦い

第179話 穢れを除いて戦闘開始

「ようやくケツ穴の洗濯が終わったか、クソ女」
　3人の少女がにやにやしながら、両手首の拘束を解かれ、床ですすり泣く薄紫の髪の少女を嘲るように見下ろしている。
「まあ、こっちだってう〇こしたままの相手とはやり合いたくねえからな」
「おら、擬体はもう纏ってんだろ？だったら、いい加減服を着ろや」
　彼女を嘲っていた3人の少女たちは、既にいつもの制服を身に着けている。これから、3対1の戦いが始まるが、さすがに性行為とは違い、マッパで勝負をするほどイカレテもいない。
「それとも、お前だけマッパ状態であたしらと戦うのかぁ？まあ、お前にそんな趣味があるんなら止めはしねえけどな・・・ただし、お前が負ければ首のないマッパの死体が出来上がることになるぜ」
　3人が揃ってゲラゲラと笑い転げる。
　屈辱、恥辱、喪失・・・。
　今日1日で、薄紫の髪の少女はどれだけの奪われ、失ったのかー
「私、は・・・」
「ああ！？」
　うつむきながら、薄紫の髪の少女が何かを呟いているーが、その声は極めて小さく、本人以外には聞き取れない。
　ー私は、どこまで貶められるのかしらー
　処女を奪われ、女として最も恥ずかしい行為を見られて、薄紫の髪の少女の心は完全に壊れてしまいそうだった。
　だが、自殺は許されない。
　どこにも、逃避することはできないのだ。
　結局は、どれだけ貶められようが辱められようが、戦うしかないーその先に敗北が待っていたとしても・・・あるいは、勝利して相手を殺害するという大罪を強いられることになったとしても。
　薄紫の髪の少女がすっと立ち上がり、自らの衣服を身に着け始める。他の3人とは明らかに違う制服だった。
「おお、やる気になったか、クソ女」
　ついに行動を始めた薄紫の髪の少女を見て、3人の少女たちも身構え始めた。
　4人とも、今は先ほどの部屋とは別な部屋にいる。さっきの部屋は、薄紫の髪の少女が垂れ流した排泄物とその臭気で、とてもではないがそこに留まり続けることはできなかったからだ。
　まだ、ジャッジは現れてはいない。戦闘開始の時には必ず出てくるはずなので、戦いまでにはまだ猶予があるということだった。
「さて・・・外は大雨だし、さっきの部屋はお前のう〇こまみれだしな・・・やるなら、廊下か」
　この廃墟は、何らかの研究機関もしくは公共施設をモデルにしているらしく、廊下はそれなりに広く長い。尤も、戦いのための場所として適切とは言えないが、まさか驟雨に打たれながら戦うわけにもいかないだろう。
　結局は、ある程度スペースに余裕がある場所となると、狭い室内よりも廊下ーということになる。
　薄紫の髪の少女は、黙々と制服を着用している。その表情は、影に隠れてうかがい知ることはできない。
「おら、早くしろよ、クソ女・・・さっさとあたしらに首を寄こしな」
　その一言に、薄紫の髪の少女はキッと顔を上げた。