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第4章 更なる戦い
第158話 ヒナと美奈
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「そういや、子猫ちゃん」
優華が、ふと思い出したようにヒナに尋ねてきた。
「君が戦った最初の相手ーその川村美奈って子は、可愛かった?やっぱり」
優華の問いかけに、ヒナはさも当然のように頷いた。そしてー
「もちろん、優香お姉さんや静お姉さんの方が綺麗だと思うけど・・・やっぱり魅力的な子だったよ」
自分たちをさりげなく持ち上げられて、優香も悪い気はしなかった。
「お世辞でもうれしいよ、子猫ちゃん・・・もう一つ聞くけど」
優華は鉄扇でニヤケ面を隠しながら、
「美奈って子・・・君から見て強い子だった?」
実を言うと、優香が気にしているのは美奈の容姿ではなくそこだった。ヒナは、こうして今日まで生き延びて優香たちと行動を共にしているわけだから、戦いには勝利しているーが、その戦いの様子までは、当然ながら当人以外は知る由もない。
優華にとって興味をひく相手は、容姿だけでなく強さも兼ね備えている者だった。
優香自身、可能なことならより強い相手と戦ってみたいからだーそれこそ、接戦になるくらいの強敵と、ぜひ一度交えてみたいー優香は今まで2人の対戦相手を殺しているが、どちらも強さとしては優香の足元にも及ばなかった。
ー尻穴をレイプされたってのに、そいつは実際戦ってみたら、とても弱かったー
油断していたとは言え、自分よりも数段劣る相手に肛門を犯されたのだ。これほどの屈辱もない話だ。
次に戦う相手は、せめて隣にいるヒナくらいの力は持っていてほしい。
もちろん、川村美奈とはもう戦えないが、実際にヒナが戦った相手の実力がどれほどのものだったかは純粋に興味が湧いた。
「うーん」
ヒナは、何かを思い出そうとしているかのように、少しだけ頭を振りながら、
「少なくとも、最初の相手にしては強かった・・・かな。相手はチャクラムを使いこなしてきたんだけど、何度か私の体を掠めたし、下手をしていたら、私の擬体がお腹のところで真っ二つにされていた可能性もあった」
「・・・それって、結構な相手だったんじゃないのかい?子猫ちゃん」
話を聞く限りにおいては、川村美奈はなかなかの強敵だったようだ。
ーそれにしても、チャクラム使いねー
チャクラムという特殊な武器の使い手はそうそういないだろう。もちろん、優香のような鉄扇を扱う参加者もそうそういるわけではない。ヒナのような、ナイフや刀、剣を使いこなす相手なら、結構な頻度でいる。
運営側が、どういう基準でその武器を参加者に与えているのか、はっきりとはわからないが、推測で語るならば、おそらくは相性だろう。その武器の特性に合致した者に、それを与えて戦わせるーそんなところではなかろうか。
「そうだね・・・強かったよ、美奈は」
優華に指摘され、コクコクと頷くヒナに苦笑しながら、
ーできれば私も、その川村美奈って子とやり合ってみたかったー
ヒナに悟られぬように口中で零す優香だった。
実際に、やり合ってみたいと思ったー性行為も、バトルも。
何より、そのチャクラム使いというのが異質で、相手としては面白そうだったからだ。
優華が、ふと思い出したようにヒナに尋ねてきた。
「君が戦った最初の相手ーその川村美奈って子は、可愛かった?やっぱり」
優華の問いかけに、ヒナはさも当然のように頷いた。そしてー
「もちろん、優香お姉さんや静お姉さんの方が綺麗だと思うけど・・・やっぱり魅力的な子だったよ」
自分たちをさりげなく持ち上げられて、優香も悪い気はしなかった。
「お世辞でもうれしいよ、子猫ちゃん・・・もう一つ聞くけど」
優華は鉄扇でニヤケ面を隠しながら、
「美奈って子・・・君から見て強い子だった?」
実を言うと、優香が気にしているのは美奈の容姿ではなくそこだった。ヒナは、こうして今日まで生き延びて優香たちと行動を共にしているわけだから、戦いには勝利しているーが、その戦いの様子までは、当然ながら当人以外は知る由もない。
優華にとって興味をひく相手は、容姿だけでなく強さも兼ね備えている者だった。
優香自身、可能なことならより強い相手と戦ってみたいからだーそれこそ、接戦になるくらいの強敵と、ぜひ一度交えてみたいー優香は今まで2人の対戦相手を殺しているが、どちらも強さとしては優香の足元にも及ばなかった。
ー尻穴をレイプされたってのに、そいつは実際戦ってみたら、とても弱かったー
油断していたとは言え、自分よりも数段劣る相手に肛門を犯されたのだ。これほどの屈辱もない話だ。
次に戦う相手は、せめて隣にいるヒナくらいの力は持っていてほしい。
もちろん、川村美奈とはもう戦えないが、実際にヒナが戦った相手の実力がどれほどのものだったかは純粋に興味が湧いた。
「うーん」
ヒナは、何かを思い出そうとしているかのように、少しだけ頭を振りながら、
「少なくとも、最初の相手にしては強かった・・・かな。相手はチャクラムを使いこなしてきたんだけど、何度か私の体を掠めたし、下手をしていたら、私の擬体がお腹のところで真っ二つにされていた可能性もあった」
「・・・それって、結構な相手だったんじゃないのかい?子猫ちゃん」
話を聞く限りにおいては、川村美奈はなかなかの強敵だったようだ。
ーそれにしても、チャクラム使いねー
チャクラムという特殊な武器の使い手はそうそういないだろう。もちろん、優香のような鉄扇を扱う参加者もそうそういるわけではない。ヒナのような、ナイフや刀、剣を使いこなす相手なら、結構な頻度でいる。
運営側が、どういう基準でその武器を参加者に与えているのか、はっきりとはわからないが、推測で語るならば、おそらくは相性だろう。その武器の特性に合致した者に、それを与えて戦わせるーそんなところではなかろうか。
「そうだね・・・強かったよ、美奈は」
優華に指摘され、コクコクと頷くヒナに苦笑しながら、
ーできれば私も、その川村美奈って子とやり合ってみたかったー
ヒナに悟られぬように口中で零す優香だった。
実際に、やり合ってみたいと思ったー性行為も、バトルも。
何より、そのチャクラム使いというのが異質で、相手としては面白そうだったからだ。
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