101 / 499
第3章 虚ろなる人形
第100話 3つ目の工芸品
しおりを挟む
その後も、川澄真由美に対する勅使河原の折檻はしばらくの間続いた。
「はあはあ・・・」
長い折檻の末に、息も絶え絶えといった様子で横たわる真由美と、それを酷薄な笑みを浮かべながら見下ろす勅使河原の姿がある。
ーもうそろそろ、頃合かしらねー
真由美も、そろそろ限界だろう。勅使河原としてはもう十分楽しんだし、そろそろ、本来の目的を達成しなければー
外では、いなくなった真由美を探して騒がしくなってきているはず。この場所に踏み込まれるということはないにしても、やはり落ち着かない。
やるのなら、今がその時だ。
「うう・・・」
わずかにうめき声を上げるだけの真由美の首に両手を伸ばす。白く細く、女性的で美しい首ーそこに、勅使河原の指がきつく食い込んでいく。
「がっは・・・ああ・・・が」
突然首を絞められ、苦痛に目を見開く真由美。苦痛は次第に増していき、真由美の瞳から涙が流れ始めた。
「て・・・勅使河原さん・・・く、苦しい・・・がっ」
先ほど、水バケツに顔を無理やり押しつけた時とは異なり、勅使河原は手の力を緩める様子はない。真由美が苦痛のあまり身をよじりながら、か細い声で
「や・・・め・・・て・・・」
真由美の声に力が入らなくなっていく。次第に、真由美の顔から生気が失われていった。首を絞められている当人にとってはこの上ない苦痛だが、傍から見れば、それは緩慢なる死ーその死にざまが、勅使河原には何よりも淫靡なものに感じられた。
ーそう、そうやって、苦しんでから逝って頂戴ー
勅使河原の口の端が歪み、その股間から自然と体液が流れ出た。そして、首を絞められた真由美もまた、苦しさのあまり失禁していたのだった。
二人の体液が床を濡らし、混ざり合っていく。その異臭が密閉された地下室に充満し、鼻をついた。この無機質な地下室の中に充満する、生命の香だった。
「さあ、真由美、もうすぐ、真理や明菜と会えるわ・・・安心して旅立ちなさい」
勅使河原が、真由美の首を絞めながら、そして妖艶な笑みを浮かべながら、真由美の耳元で優しく囁く。だが、その声は、もはや真由美には届いてはいなかったー
真由美の体が痙攣し、そしてその後、動かなくなった。涙を流す瞳は、天井の明かりを力なく映し出すだけであり、そこに生命の輝きは宿ってはいなかった。口の端から垂れ流された唾液や鼻水も、もはや自らの手で拭うことはできないだろう。
川澄真由美は、死んだー殺されたのだ、勅使河原マヤの手によって。真理や明菜に続き、彼女の3つ目の工芸品となってしまったのだ。
「ウフフ・・・」
勅使河原が、未だに失禁したまま、もはや自らの意志で動くことがない真由美の体を横たえる。
「フフフ・・・アハハハハ」
地下室の中でただ一人、狂気の高笑いを上げ続ける勅使河原。
「ハアハア・・・最高」
今までに味わったことのない達成感。真理や明菜を殺した時よりもはるかに満ち足りた充実感ー
この先に破滅が待ち構えていようとも、この快楽を味わわずして生きてなどいられようか。
勅使河原の高笑いが地下室に響き渡る。
ーさあ、これからこの娘の首を切り、最高の工芸品を作り上げるのだー
「はあはあ・・・」
長い折檻の末に、息も絶え絶えといった様子で横たわる真由美と、それを酷薄な笑みを浮かべながら見下ろす勅使河原の姿がある。
ーもうそろそろ、頃合かしらねー
真由美も、そろそろ限界だろう。勅使河原としてはもう十分楽しんだし、そろそろ、本来の目的を達成しなければー
外では、いなくなった真由美を探して騒がしくなってきているはず。この場所に踏み込まれるということはないにしても、やはり落ち着かない。
やるのなら、今がその時だ。
「うう・・・」
わずかにうめき声を上げるだけの真由美の首に両手を伸ばす。白く細く、女性的で美しい首ーそこに、勅使河原の指がきつく食い込んでいく。
「がっは・・・ああ・・・が」
突然首を絞められ、苦痛に目を見開く真由美。苦痛は次第に増していき、真由美の瞳から涙が流れ始めた。
「て・・・勅使河原さん・・・く、苦しい・・・がっ」
先ほど、水バケツに顔を無理やり押しつけた時とは異なり、勅使河原は手の力を緩める様子はない。真由美が苦痛のあまり身をよじりながら、か細い声で
「や・・・め・・・て・・・」
真由美の声に力が入らなくなっていく。次第に、真由美の顔から生気が失われていった。首を絞められている当人にとってはこの上ない苦痛だが、傍から見れば、それは緩慢なる死ーその死にざまが、勅使河原には何よりも淫靡なものに感じられた。
ーそう、そうやって、苦しんでから逝って頂戴ー
勅使河原の口の端が歪み、その股間から自然と体液が流れ出た。そして、首を絞められた真由美もまた、苦しさのあまり失禁していたのだった。
二人の体液が床を濡らし、混ざり合っていく。その異臭が密閉された地下室に充満し、鼻をついた。この無機質な地下室の中に充満する、生命の香だった。
「さあ、真由美、もうすぐ、真理や明菜と会えるわ・・・安心して旅立ちなさい」
勅使河原が、真由美の首を絞めながら、そして妖艶な笑みを浮かべながら、真由美の耳元で優しく囁く。だが、その声は、もはや真由美には届いてはいなかったー
真由美の体が痙攣し、そしてその後、動かなくなった。涙を流す瞳は、天井の明かりを力なく映し出すだけであり、そこに生命の輝きは宿ってはいなかった。口の端から垂れ流された唾液や鼻水も、もはや自らの手で拭うことはできないだろう。
川澄真由美は、死んだー殺されたのだ、勅使河原マヤの手によって。真理や明菜に続き、彼女の3つ目の工芸品となってしまったのだ。
「ウフフ・・・」
勅使河原が、未だに失禁したまま、もはや自らの意志で動くことがない真由美の体を横たえる。
「フフフ・・・アハハハハ」
地下室の中でただ一人、狂気の高笑いを上げ続ける勅使河原。
「ハアハア・・・最高」
今までに味わったことのない達成感。真理や明菜を殺した時よりもはるかに満ち足りた充実感ー
この先に破滅が待ち構えていようとも、この快楽を味わわずして生きてなどいられようか。
勅使河原の高笑いが地下室に響き渡る。
ーさあ、これからこの娘の首を切り、最高の工芸品を作り上げるのだー
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる