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第3章 虚ろなる人形

第97話 快楽と苦痛

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 真由美のうなじに舌を伸ばし、舐める勅使河原。
「んあぁ」
 勅使河原の舌が自らのうなじを這いずり回るというおぞましい感触に、思わず裏返ったような声を上げてしまう真由美だった。
 ーもういや・・・誰か、助けてー
 勅使河原に弄ばれる恐怖とおぞましさに体を震わせながら、声にならない声で必死に助けを求める真由美。そんな彼女のことをより一層嬲ろうとする勅使河原。
 そんな二人の交わりは、さらに激しくなっていった。
「・・・ああん!!」
 勅使河原は、真由美の乳房を背後から掴むと、それを揉み下し始めた。
 真由美の乳房は、決して巨乳と呼べるレベルではないものの、その形はよく、勅使河原はその柔らかな感触を思う存分楽しんだ。
「いいおっぱいね、真由美。ずっとこうしていたいくらいだわ・・・」
 勅使河原の指が、真由美の乳首を摘まむ。乳首をいじられ、真由美がさらに鼻にかかったような声を上げた。
「はあん・・・や、やめて、勅使河原・・・さん」
 虚ろな瞳で、地下室の天井を見つめながら、真由美は勅使河原に許しを請うた。
「これ以上は・・・もう許して・・・何でも言うこと聞くからぁ」
 はぁはぁ・・・と、真由美の息遣いが背後の勅使河原にも聞こえてきた。
「あら、真由美・・・今のあなただけど、とっても気持ちよさそうよ・・・本当は、こんなことをされるのが好きなんでしょう?」
 確かに、傍から見ても、今の真由美は勅使河原に愛撫されてその快楽に身を委ねているかのようだった。だが、真由美自身はそれを認めたくはなかった。
「誰がよ!いいから、もうやめて・・・お願いだから、もう許して」
 真由美の懇願に全く応えるつもりもなく、勅使河原はさらに愛撫し続ける。
 ー今にして思えば、明菜もこうしてやるべきだったわねー
 明菜は、小柄な体系でありながら、女性的な部分では結構発育がよかったと記憶している。もしかしたら、今こうして弄んでいる真由美のものよりも大きく、形もよかったかもしれない。
 ー惜しいことをしたわ・・・我ながらー
 真理の時同様、すぐに殺してしまったことがますます悔やまれた。
 ーその分、この子で取り返さなくちゃいけないわねー
 勅使河原は、今度は真由美の首筋に口を寄せた。
 ー吸血鬼カーミラをまねるつもりはないけれどー
 そのまま真由美の首筋に唇を接触させる。吸血鬼なら、ここで歯を立てて咬み付き、その生き血をすするのだろうが、当然のことながら、勅使河原は吸血鬼ではない。
 ーそれに、この子の血を飲むのは、首を切った後のことだしねー
「やめて・・・気色悪い・・・やめてったら!!」
 真由美が、勅使河原から逃れようと体を揺らすが、両手両足を束縛され、さらには胸を掴まれている状態では、ろくに身動きもとれなかった。
 勅使河原は、今度は少しだけ歯を立ててみる。体に余計な傷跡を残すつもりはなかったので、本当に軽く、であった。
「・・・ああん!!」
 だが、それにすら敏感に反応する真由美。
 ーやっぱりこの子、M気質なのねー
 普段は強がっているが、自分が何かされることには全く慣れていないーそれがこの川澄真由美という少女なのだろう。
 ならば、嬲れば嬲るほど、勅使河原をもっと満足させるような反応を示してくれるはずだ。
 ーふふふ、段々殺すのが惜しくなって来たわ、真由美ー
 もちろん、後数時間後には、真由美は首だけとなり、胴体はこの部屋で朽ち果てるがままとなるだろう。この地下室への鍵は、事をなした後で勅使河原が処分するつもりだ。
 もともと、胴体にはあまり興味はない。重要なのは、断末魔の表情をそのまま「閉じ込めた」首の方だ。こちらこそが、真の工芸品なのだ。
 ー殺す前に、もっと気持ちのいいことをしてあげるわ、真由美ー
 勅使河原は、右手を真由美の右乳房から離すと、今度は真由美の股間へと指を這わせた。
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