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第3章 虚ろなる人形
第94話 勅使河原の愛撫
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見る者に戦慄を覚えさせる笑みを浮かべながらー
勅使河原は両手両足を拘束されて思うように身動きが取れない真由美へと顔を近づけた。
「お、おい・・・アンタ!あたしをどうするつもりだ!!離せよ、離せったら!!」
近づいてくる勅使河原の表情に、これまで以上の恐怖を感じながら、何とか勅使河原から距離を取ろうとする真由美。だが、せいぜいベッドの上を這いまわるくらいしかできない真由美には、勅使河原から逃れる術などなかった。
勅使河原が、まゆみの半身を抱き起させる。そして、真由美の顔を両手で抑え込むと、
「・・・んん!!」
真由美の唇に、自らのそれを押しつけた。突然押しつけられた勅使河原の唇に、真由美の瞳は見開かれた。
そのまま、勅使河原は真由美の口中へと舌をねじ入れた。
「んん・・・んぷっ・・・んんん・・・!!」
真由美は、最初自分が何をされたのか一瞬わからなかったが、口の中に入り込んで来る勅使河原の舌の感触におぞましさを感じ、いやいやをするように首を振ろうとする。だが、勅使河原が両手で彼女の両頬を固定しているので、不可能だった。
「んんんんん・・・!!」
真由美は、なぜ自分が彼女にこんなことをされているのか理解できなかった。
川澄真由美は、いわゆる同性愛者ではない。もちろん、世の中には同性しか愛せないという人たちもいるということは知っているし、その存在を否定するつもりもない。
だが、同性愛者でもない自分が、同性である勅使河原からいきなり接吻されるのはさすがに耐えられない。何よりも気色悪かった。さらには、今もこうして自分の口の中を、勅使河原の舌が蠢いて蹂躙しているのである。彼女からしてみれば吐き気を催す状態に等しい。
勅使河原が、巧みに舌を動かして、真由美の舌に絡ませる。まるで軟体動物が自らの舌の上を這いずり回っているかのようだった。
「んんん・・・」
真由美は目尻に涙を浮かべながら、何とか勅使河原から離れようともがいた。だが、勅使河原の力は思いのほか強く、勅使河原のなすが儘にされていた。
ーは、初めてのキスが・・・こんな形でー
人生初のキスを同性に・・・しかも、よりにもよって嫌悪していた人間に奪われたのだ。その屈辱とおぞましさ、気色の悪さが、彼女に涙を流させていた。
勅使河原が、薄目を開けて、そんな真由美の瞳を見つめる。
ー実に、いい反応ね、真由美ー
真由美の反応になんとも言えぬ充足感を覚える勅使河原。
真理や明菜と接吻した時は、彼女たちは恍惚とした表情を浮かべながら、勅使河原を受け入れたものだった。だが、真由美は違う。心底、勅使河原からの接吻を嫌がっている・・・気持ち悪がっている。
だが、だからこそ、それでこそ「犯りがい」があるというものだった。無抵抗や納得ずくの相手をいくら嬲っても面白くはない。逆に、真由美のような反抗的な相手を屈服させてこそ真の達成感を味わうことができるというもの。
ー今日は、絶対に離さないわよ、真由美ー
かくして、勅使河原にとっては人生最後の至福、川澄真由美にとっては人生最後の悪夢の夜が始まったのだ。
勅使河原は両手両足を拘束されて思うように身動きが取れない真由美へと顔を近づけた。
「お、おい・・・アンタ!あたしをどうするつもりだ!!離せよ、離せったら!!」
近づいてくる勅使河原の表情に、これまで以上の恐怖を感じながら、何とか勅使河原から距離を取ろうとする真由美。だが、せいぜいベッドの上を這いまわるくらいしかできない真由美には、勅使河原から逃れる術などなかった。
勅使河原が、まゆみの半身を抱き起させる。そして、真由美の顔を両手で抑え込むと、
「・・・んん!!」
真由美の唇に、自らのそれを押しつけた。突然押しつけられた勅使河原の唇に、真由美の瞳は見開かれた。
そのまま、勅使河原は真由美の口中へと舌をねじ入れた。
「んん・・・んぷっ・・・んんん・・・!!」
真由美は、最初自分が何をされたのか一瞬わからなかったが、口の中に入り込んで来る勅使河原の舌の感触におぞましさを感じ、いやいやをするように首を振ろうとする。だが、勅使河原が両手で彼女の両頬を固定しているので、不可能だった。
「んんんんん・・・!!」
真由美は、なぜ自分が彼女にこんなことをされているのか理解できなかった。
川澄真由美は、いわゆる同性愛者ではない。もちろん、世の中には同性しか愛せないという人たちもいるということは知っているし、その存在を否定するつもりもない。
だが、同性愛者でもない自分が、同性である勅使河原からいきなり接吻されるのはさすがに耐えられない。何よりも気色悪かった。さらには、今もこうして自分の口の中を、勅使河原の舌が蠢いて蹂躙しているのである。彼女からしてみれば吐き気を催す状態に等しい。
勅使河原が、巧みに舌を動かして、真由美の舌に絡ませる。まるで軟体動物が自らの舌の上を這いずり回っているかのようだった。
「んんん・・・」
真由美は目尻に涙を浮かべながら、何とか勅使河原から離れようともがいた。だが、勅使河原の力は思いのほか強く、勅使河原のなすが儘にされていた。
ーは、初めてのキスが・・・こんな形でー
人生初のキスを同性に・・・しかも、よりにもよって嫌悪していた人間に奪われたのだ。その屈辱とおぞましさ、気色の悪さが、彼女に涙を流させていた。
勅使河原が、薄目を開けて、そんな真由美の瞳を見つめる。
ー実に、いい反応ね、真由美ー
真由美の反応になんとも言えぬ充足感を覚える勅使河原。
真理や明菜と接吻した時は、彼女たちは恍惚とした表情を浮かべながら、勅使河原を受け入れたものだった。だが、真由美は違う。心底、勅使河原からの接吻を嫌がっている・・・気持ち悪がっている。
だが、だからこそ、それでこそ「犯りがい」があるというものだった。無抵抗や納得ずくの相手をいくら嬲っても面白くはない。逆に、真由美のような反抗的な相手を屈服させてこそ真の達成感を味わうことができるというもの。
ー今日は、絶対に離さないわよ、真由美ー
かくして、勅使河原にとっては人生最後の至福、川澄真由美にとっては人生最後の悪夢の夜が始まったのだ。
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