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第3章 虚ろなる人形
第90話 真由美を誘う
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渡辺真理、小坂明菜の「失踪」について、勅使河原が何か知っているのではないかと勘ぐっている川澄真由美。そんな彼女を何とか旧校舎の近くまで誘い出し、スキを見て眠らせた後に、例の地下室へと移動させなくてはならなかった。
「川澄さんは私のことを最初から疑っているしね」
多分、屋敷に誘ったところでおいそれとはついては来ないだろう。だが、同じ学校の敷地内であれば、彼女は誘いに乗る可能性もある。勅使河原の屋敷とは異なり、学校と言うのは人の目のある場所だからだ。
「とりあえず、今の時間帯、他に旧校舎の近くに人がいないかだけはもう一度確認しておく必要はあるわね」
旧校舎は、その怪談話も手伝って、普段は人の寄り付かない場所ではあるが、全くそうだというわけでもなかった。オカルト好きな連中がしばしば徘徊していることもある。そういう連中の同好会があるのも、うちの学校ならではであった。
「警察に見つかるのは時間の問題・・・ただ、目的の邪魔だけはされたくないわ」
先ほども真由美と話してみて、改めて感じたことは、真理や明菜と比べて顔の造形やスタイルが整っているということだ。いわゆる美少女とまではいかないものの、確かにあれでは同性異性を問わず人気があるのも頷けるというものだ。
そして、そんな彼女だが、他の女子たちとは異なり、勅使河原に靡くということもない。
だからこそ、あの子を屈服させたうえで、その首を絞めて殺してやりたかった。
ほぼ崇拝に等しかった真理や明菜に対し、いったいどのような態度に出るのかー最初のうちは反抗的な態度に出るだろうが、どれだけいたぶれば彼女を「堕とす」ことができるのかー
それが、今から楽しみで仕方がなかった。
そのためには、邪魔な横やりが入らないようにしないといけない。
旧校舎も、その場所によっては人の目につきやすい場所とそうでない箇所がある。真由美を誘い出すのは、それ等を見極めてからでもいいだろう。
ただ、あまり時間は残されていないのも確かだ。犯行は確実に行う。その先に、将来のすべてを失う自分がいたとしても、そこに何の悔いもない。あとは、確実に実行に移すのみである。
例の地下室については、ここ最近は確認していない。今までは、敢えて訪れる必要のある場所でもなかったからだ。それに、場所が場所だけに、他に誰かが訪れるようなこともないはずー訪れるとしたら、オカルト同好会くらいかーだが、殺害現場の下調べをしておくに越したことはないだろう。あの暗闇が支配する密閉空間に、真由美を拘束して閉じ込め、それから嬲る。それを考えただけで、実にゾクゾクするものがあった。
「これから、少し様子見しましょうか」
勅使河原は、真由美と別れた後、旧校舎へと赴くことにした。
「川澄さんは私のことを最初から疑っているしね」
多分、屋敷に誘ったところでおいそれとはついては来ないだろう。だが、同じ学校の敷地内であれば、彼女は誘いに乗る可能性もある。勅使河原の屋敷とは異なり、学校と言うのは人の目のある場所だからだ。
「とりあえず、今の時間帯、他に旧校舎の近くに人がいないかだけはもう一度確認しておく必要はあるわね」
旧校舎は、その怪談話も手伝って、普段は人の寄り付かない場所ではあるが、全くそうだというわけでもなかった。オカルト好きな連中がしばしば徘徊していることもある。そういう連中の同好会があるのも、うちの学校ならではであった。
「警察に見つかるのは時間の問題・・・ただ、目的の邪魔だけはされたくないわ」
先ほども真由美と話してみて、改めて感じたことは、真理や明菜と比べて顔の造形やスタイルが整っているということだ。いわゆる美少女とまではいかないものの、確かにあれでは同性異性を問わず人気があるのも頷けるというものだ。
そして、そんな彼女だが、他の女子たちとは異なり、勅使河原に靡くということもない。
だからこそ、あの子を屈服させたうえで、その首を絞めて殺してやりたかった。
ほぼ崇拝に等しかった真理や明菜に対し、いったいどのような態度に出るのかー最初のうちは反抗的な態度に出るだろうが、どれだけいたぶれば彼女を「堕とす」ことができるのかー
それが、今から楽しみで仕方がなかった。
そのためには、邪魔な横やりが入らないようにしないといけない。
旧校舎も、その場所によっては人の目につきやすい場所とそうでない箇所がある。真由美を誘い出すのは、それ等を見極めてからでもいいだろう。
ただ、あまり時間は残されていないのも確かだ。犯行は確実に行う。その先に、将来のすべてを失う自分がいたとしても、そこに何の悔いもない。あとは、確実に実行に移すのみである。
例の地下室については、ここ最近は確認していない。今までは、敢えて訪れる必要のある場所でもなかったからだ。それに、場所が場所だけに、他に誰かが訪れるようなこともないはずー訪れるとしたら、オカルト同好会くらいかーだが、殺害現場の下調べをしておくに越したことはないだろう。あの暗闇が支配する密閉空間に、真由美を拘束して閉じ込め、それから嬲る。それを考えただけで、実にゾクゾクするものがあった。
「これから、少し様子見しましょうか」
勅使河原は、真由美と別れた後、旧校舎へと赴くことにした。
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