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第2章 確かなもの
第38話 その表情が宿すもの
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氷上に指摘を受けた紗耶香が口角を釣り上げる。
ーこの女は結構いい線行ってるなー
「まあ、かなり正解に近いとだけ言っておくよ」
実際には「ほぼ」正解なのだが、見抜いたと思われるのは、さすがに悔しいので、そう言うことにしておく。
「ふふふ・・・」
紗耶香の言葉に、なぜか含み笑いを返す氷上。
「何がおかしい・・・?」
「おかしいわけではないのよ、ただ・・・」
紗耶香の問いかけに、氷上は相坂の首を見つめながら、
「もしあなたがこの子のお相手をしていたなら・・・とか、ついそう考えちゃって」
テーブル上の相坂の首には「無念」の表情が浮かんでいた。
「負けず嫌いな子だったわよ・・・あたしとエッチしてた時も、戦ってた時も、ね」
氷上は、相坂の髪を優しく撫でたーそれはまるで、愛しい我が子の髪を撫でてやるかのような仕草だった。
「本当のことを言うとね、この子は殺したくはなかった・・・でも、戦いには手を抜くつもりもなかったの。だから・・・」
「結果的には、より強いアンタの方が勝ってしまった、と」
「そう」
少しの間、相坂の髪を撫でた後、今度は相坂の頬に手をあてがいながら、
「このまま、あたしの傍に置いておきたいのよね・・・彼女。できれば手放したくはない」
そんな彼女の様子に、ふと紗耶香は一つの疑問が浮かんだ。
「あれ、さっきアンタはこいつのこと往生際が悪いとか、愚痴零してただろ?」
ついでに言えば、紗耶香が相坂の首をいい表情だと評した時も、そんなことを言うのはあなたくらいよ、と返されたはずだ。
「そうね、表情は確かに私の好みじゃないんだけど・・・でも」
氷上が相坂の首から手を離し、ため息交じりに紗耶香たちの方に向き直った。
「一度は交わった相手だから、できれば2人で生きたままこの家で暮らしたかったわ」
「ああ、それあたしもなんかわかりそうな気がするっす!」
それまで黙って聞いていた葉月が横やりを入れてくる。
「おいおい、お前の場合は自分が生きたままこの島で遊び暮らすが狙いだろ?誰かと添い遂げるとか、そんな感性がお前にあるとは思えないね、あたしは」
「・・・先輩、相変わらず言葉に棘があるっすね・・・」
紗耶香と葉月のやり取りを聞いて、クスっと笑う氷上。
「あなたたちなら、それもできるんじゃない?殺し合いにならない程度に抱き合うくらいなら」
「こいつとか?冗談・・・」
「ええ!?・・・先輩、あたしとエッチするの、いやっすか?」
「葉月、いいからお前は黙ってろ・・・」
後ろで騒ぐ葉月を諫めながら、紗耶香はいずれ訪れるであろう自分たちの未来に思いを馳せた。
最終的には葉月は紗耶香自身の手でその首級を上げることになるだろう。なんだかんだ言っても生前からの付き合いだ。可愛い後輩でもある以上、他のやつらに渡したくはない首である。
尤も、葉月自身は何とかうまいこと大会運営側の手から逃れ、この島で狩りを楽しみながら、しかし優勝は目指さず生きながらえようとしているのだろうが・・・おそらくそれは無理だ。葉月がどうやってもそれは不可能だということに気が付いた時点で、紗耶香は葉月をレイプし、そして戦いの果てにその首を刎ねるつもりだった。
ただ、その時が来るまでの時間稼ぎだけはしてやりたいとは思っている。なるべく長い時間、葉月が遊んでいられるよう、うまいこと立ち回る予定だ。
大会運営側は、大会終了がいつなのか、驚くべきことだが、実のところ参加者たちには説明していない。そのことに何の狙いがあるのかも、もちろんわからなかった。
したがって、その終了が、遥か先である場合もあるし、せいぜい2~3日後であったとしてもおかしくはなかったーまあ、あまり近日中というのは、さすがに無理があるかもしれないが。
「しばらくの間は、このノーパン娘の相手はしてやるつもりだけどな」
「ああもう、先輩、今日あたしがノーパンなのは先輩のせいなんすからね!!」
ーまあ、しばらくの間はこいつの遊び相手にはなってやるかー
ーこの女は結構いい線行ってるなー
「まあ、かなり正解に近いとだけ言っておくよ」
実際には「ほぼ」正解なのだが、見抜いたと思われるのは、さすがに悔しいので、そう言うことにしておく。
「ふふふ・・・」
紗耶香の言葉に、なぜか含み笑いを返す氷上。
「何がおかしい・・・?」
「おかしいわけではないのよ、ただ・・・」
紗耶香の問いかけに、氷上は相坂の首を見つめながら、
「もしあなたがこの子のお相手をしていたなら・・・とか、ついそう考えちゃって」
テーブル上の相坂の首には「無念」の表情が浮かんでいた。
「負けず嫌いな子だったわよ・・・あたしとエッチしてた時も、戦ってた時も、ね」
氷上は、相坂の髪を優しく撫でたーそれはまるで、愛しい我が子の髪を撫でてやるかのような仕草だった。
「本当のことを言うとね、この子は殺したくはなかった・・・でも、戦いには手を抜くつもりもなかったの。だから・・・」
「結果的には、より強いアンタの方が勝ってしまった、と」
「そう」
少しの間、相坂の髪を撫でた後、今度は相坂の頬に手をあてがいながら、
「このまま、あたしの傍に置いておきたいのよね・・・彼女。できれば手放したくはない」
そんな彼女の様子に、ふと紗耶香は一つの疑問が浮かんだ。
「あれ、さっきアンタはこいつのこと往生際が悪いとか、愚痴零してただろ?」
ついでに言えば、紗耶香が相坂の首をいい表情だと評した時も、そんなことを言うのはあなたくらいよ、と返されたはずだ。
「そうね、表情は確かに私の好みじゃないんだけど・・・でも」
氷上が相坂の首から手を離し、ため息交じりに紗耶香たちの方に向き直った。
「一度は交わった相手だから、できれば2人で生きたままこの家で暮らしたかったわ」
「ああ、それあたしもなんかわかりそうな気がするっす!」
それまで黙って聞いていた葉月が横やりを入れてくる。
「おいおい、お前の場合は自分が生きたままこの島で遊び暮らすが狙いだろ?誰かと添い遂げるとか、そんな感性がお前にあるとは思えないね、あたしは」
「・・・先輩、相変わらず言葉に棘があるっすね・・・」
紗耶香と葉月のやり取りを聞いて、クスっと笑う氷上。
「あなたたちなら、それもできるんじゃない?殺し合いにならない程度に抱き合うくらいなら」
「こいつとか?冗談・・・」
「ええ!?・・・先輩、あたしとエッチするの、いやっすか?」
「葉月、いいからお前は黙ってろ・・・」
後ろで騒ぐ葉月を諫めながら、紗耶香はいずれ訪れるであろう自分たちの未来に思いを馳せた。
最終的には葉月は紗耶香自身の手でその首級を上げることになるだろう。なんだかんだ言っても生前からの付き合いだ。可愛い後輩でもある以上、他のやつらに渡したくはない首である。
尤も、葉月自身は何とかうまいこと大会運営側の手から逃れ、この島で狩りを楽しみながら、しかし優勝は目指さず生きながらえようとしているのだろうが・・・おそらくそれは無理だ。葉月がどうやってもそれは不可能だということに気が付いた時点で、紗耶香は葉月をレイプし、そして戦いの果てにその首を刎ねるつもりだった。
ただ、その時が来るまでの時間稼ぎだけはしてやりたいとは思っている。なるべく長い時間、葉月が遊んでいられるよう、うまいこと立ち回る予定だ。
大会運営側は、大会終了がいつなのか、驚くべきことだが、実のところ参加者たちには説明していない。そのことに何の狙いがあるのかも、もちろんわからなかった。
したがって、その終了が、遥か先である場合もあるし、せいぜい2~3日後であったとしてもおかしくはなかったーまあ、あまり近日中というのは、さすがに無理があるかもしれないが。
「しばらくの間は、このノーパン娘の相手はしてやるつもりだけどな」
「ああもう、先輩、今日あたしがノーパンなのは先輩のせいなんすからね!!」
ーまあ、しばらくの間はこいつの遊び相手にはなってやるかー
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